手紙の中身があなたの心なら、便箋は身だしなみといったところでしょうか。
正装や平服など、私たちは目的や気分に合わせて身だしなみを整えます。それは基本的に手紙も同じ。正式な手紙には適した便箋と封筒があり、気軽な手紙には自由に選べるデザインが数多く存在します。
ただし、便箋を選ぶときに押さえておかないといけないのは、手紙は相手に対する思いやりだということ。TPOに合わせて失礼のないものを選びましょう。
ここでは、手紙の種類や相手との関係性に合わせた便箋の選び方をご紹介します。
便箋の種類と用途を理解しよう
まずは便箋にはどのような種類があり、どんな用途に適しているのか、理解しましょう。
便箋の種類
便箋の種類は「罫線の有無」と「色・柄模様」で使い分けます。手紙の内容と送る相手との関係性に応じた便箋の選び方は以下の通りです。
罫線の種類と使い分け方
- 罫線なしの便箋:すべての手紙に使用可能
- 縦罫線の便箋:すべての手紙に使用可能
- 横罫線の便箋:親しい相手に使用する、ビジネス文書
罫線のない便箋、縦罫線のある便箋は、どんな内容の手紙を送る場合でも使うことができます。目上の人から親しい人まで、相手を選びません。ただし、横罫線の便箋を使うときは注意が必要です。横書きはカジュアルな印象があるため、親しい人への手紙のみにつかいましょう。
色・柄模様の種類と使い分け方
- 白無地の便箋:すべての手紙に使用可能
- カラー・模様が入った便箋:親しい相手に使用する
あらたまった手紙を送るときは、白無地の便箋が基本です。色や模様の入った便箋は、フォーマルな内容の手紙には向きません。便箋は、手紙の内容と送る相手に合わせ、失礼のないものを選びましょう。つづいては、手紙の用途に応じた便箋の選び方をご紹介します。
手紙の用途に応じた便箋の選び方
手紙の内容が素晴らしいものでも、レターグッズのマナーをわきまえていないと、失礼な印象を与えてしまいます。そうならないためにも、手紙の用途に応じた便箋の正しい選び方をお伝えします。
白無地・罫線なしの便箋
弔事や慶事の正式な手紙からカジュアルな手紙まで、すべての手紙に使えます。目上の人に送るときやビジネス、あらたまった手紙を送るときは、敬意と礼儀正しさが伝わるものを選びます。
- 〇:正式な手紙・あらたまった相手への手紙
- △:親しい相手
親しい人にも送ることはできますが、堅苦しい印象になることも。絵柄や色のついた便箋のほうが良いでしょう。罫線のない便箋は、付属の下敷きを使って、行が乱れないように美しさに配慮して書きましょう。
白無地・縦罫線の便箋
あらたまった手紙や親しい人に送る手紙のすべてに使えます。
- 〇:正式な手紙・あらたまった相手への手紙
- △:親しい相手
罫線が細すぎると読みにくくなるため、相手の年齢や相手との関係、書く分量などを考慮して、適切な幅の罫線を選ぶとよいでしょう。
白無地・横罫線の便箋
親しい相手への手紙に使います。
- 〇:親しい相手
- ✕:正式な手紙・あらたまった相手への手紙
横書きはカジュアルな印象があるため、礼状や挨拶状などの正式な手紙、あらたまった相手への手紙に使うのは避けましょう。
色・模様入りの便箋
親しい相手(友人や兄弟・姉妹・親など)に送る手紙を書くときに使います。
- 〇:親しい相手
- ✕:弔事・お見舞い・正式な手紙
淡い色の無地ならば、あらたまった相手にも使用できますが、正式な手紙は白無地が原則なので、お見舞いや弔事などに使うのはNGです。