借用物紛失のお詫び状の書き方｜文例つき

お詫びは本来、直接出向いて謝罪するのがマナーです。すぐに行くことができない場合は、電話でもよいのでまずは謝罪をし、あらためてお詫びの手紙を出しましょう。借用物を紛失してしまったら、失くしたときの事情や捜索しつくした旨を告げ、誠意を込めることが重要です。

ここでは、借用物を紛失したときのお詫び状の書き方やマナーについてお伝えします。お詫びの手紙の文例もご紹介するので、書くときの参考にしてくださいね。

借用物紛失のお詫び状のマナー

まずは、借用物を紛失したときのお詫び状を書くうえで、押さえておくべきマナーや注意事項をお伝えします。最低限理解しておきたい2つのポイントをご紹介するので、確認しておきましょう。

自分を正当化するような表現は控える

やむを得ない事情があって紛失したとしても、「自分は悪くない」「他の人のせいで」などと責任転嫁する文面や、開き直った態度で接するのは禁物です。もちろん、言い訳がましい言葉や弁解も書いてはいけません。

お詫びの手紙には、失敗を繰り返さない約束や反省の言葉を添え、今後の変わらぬお付き合いを願う気持ちを伝えましょう。

お詫びの手紙には解決策を示す

社会生活を送るうえで、誰しも多少のトラブルはつきものですが、きちんと対処しないと後にしこりを残してしまいます。相手に借りた物を紛失した場合、失くしたことより、事後策を誤ることのほうがリスクが大きいのです。

紛失したときに一番大事なことは「誠意をもって対処する」ことです。まず相手の立場に立って、今後どのような不都合があるのか、損害や迷惑の度合いについて考えてみることが大切です。そのうえで、今後同じ過ちを繰り返さないために紛失の原因を取り除き、相手が納得できる形に収めます。

お詫び状は、許しを請う気持ちばかりを押し出してはいけません。再発防止を誓えば済むのか、弁償して解決するべきなのか、相手の気持ちを考えて解決策を示しましょう。

弁償するときのマナー

借りていたものを紛失した場合、文章の冒頭すぐに「弁償いたします」などの言葉を書き添えたのでは、誠意ある対応とはいえません。持ち主の怒りの炎に油を注ぐようなものです。

お詫び状は、紛失した原因や理由・現状を客観的に説明し、そのうえで反省の言葉を述べるのが基本です。弁償などの今後の対応について伝えるのは最後。書く順番によって、先方への伝わり方も変わってくるため、注意しましょう。

借用物紛失のお詫び状の書き方

つづいては、借用品を紛失したときのお詫び状の基本構成と書き方についてご紹介します。詫び状は、以下の図に示した「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つの項目に分かれます。形式に従って書きましょう。

借用物紛失のお詫び状の文例

紛失したお詫びを伝える場合

同じ商品の弁償を申し出る場合は、文例中の下線部を「大変失礼ながら、家電量販店に問い合わせたところ在庫があるということなので、取り寄せて弁償させていただくということでいかがでしょうか」といった伝え方で解決策を示しましょう。

代替品を送る場合

代替品で償える場合は、できるだけその誠意を示します。ただし、その対応でも許してもらえるかどうかは相手の意向にもよりますので、少しでも不安があれば、相手に訊ねるなどして確認することが大切です。

持ち主に意向を確認する場合

どうして紛失に至ったのか、その経緯や、紛失が発覚してからどのように対応したのかなどの要点を整理して簡潔に記しましょう。捜索しつくした旨を告げるとともに反省の意を伝えることが、謝罪するうえで大切です。