入園祝いのお礼状の書き方|文例つき

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入園祝いのお礼状の書き方|文例つき

入園のお祝いをいただいたら、お礼の手紙を送ります。お礼状には、お礼の言葉とともに、贈り物に対する喜びや、新生活への期待を書き添えることが大切です。

ここでは入園祝いのお礼状の書き方をお伝えします。マナーや注意事項をふまえた手紙を書き、これまで温かく見守ってくれたことへの感謝の気持ちを伝えましょう。

そのまま使える文例もご紹介するので、お礼状を書くときの参考にしてくださいね。

入園祝いのお礼状のマナー

お礼状は、正式なマナーに沿って書くことが大切です。まずは、入園祝いのお礼状のマナーを理解しておきましょう。

入園祝いのお礼状を出す時期

入園祝いのお礼状は、入園式当日から1ヶ月以内に出すことが基本のマナーです。入園祝いの多くは、幼稚園や保育園に入園する15日~1週間前に届くため、お礼状が必要な人数をそこで把握しておきましょう。一般的には、入園祝いをいただいてもお返しを送る必要はありません。ですが、お礼状は必ず送ります。入園式が終わったらなるべく早く、お礼状を送る手続きをおこないましょう。

本人のひと言メッセージを添えよう

幼稚園・保育園への入園の場合、入園するお子さん本人宛てよりも、保護者宛てにお祝い状が届くケースが多くなります。その場合、保護者名でお礼状を出すことが基本となりますが、できる限り、本人の「ありがとう」のひと言を添えましょう。文字を書けない幼児なら、「おじちゃんの顔」などの似顔絵を描かせて手紙に添えても喜ばれます。

入園祝いのお礼状の基本構成と書き方

つづいては、入園祝いのお礼状の基本構成と、書くときのポイントについてお伝えします。以下の図に示した通り、入園祝いのお礼状は「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つの項目で構成されています。

入園祝いのお礼状の基本構成と書き方

お祝いに対するお礼状は、原則として形式を重視した書き方でまとめることが大切です。入園祝いに対するお礼状も同様ですが、本人や親の親戚・知人といった、日頃から親しくしている人から届くのが普通のため、その交流の程度に沿った形式や内容、言葉遣いでまとめたほうが、自然な印象になるでしょう。

  • 前文:お礼状の前文は「頭語(拝啓)」「時候の挨拶」「相手の安否を気遣う挨拶」の順番に形式に従って書き進めます。頭語のあとは一文字あけて時候の挨拶を書きましょう。時候の挨拶は、手紙を出す時期の季節感や気候に応じて言葉を選びます。
  • 主文:主文では、お礼状の本題を伝えます。「入園祝いへのお礼の言葉」「お祝い金の使い道・お祝いの品をいただいた喜び」「現在の心境」「今後の指導のお願い」を明記します。
  • 末文:文章を締めくくる際に用いる「結びの挨拶」「結語(敬具など)」を書きましょう。結語は、結びの挨拶を書き記した後、改行して行末に明記します。書き忘れに注意しましょう。
  • 後付け:「日付」「差出人」「宛名」の順に書きます。日付は、文頭から2字下げて、和暦で発送年月日を明記しましょう。宛名には、敬称(様)も忘れず書きます。

入園祝いのお礼状の文例

友人へ(1)

 日ごとに春らしさが増してまいりましたが、〇〇様にはお健やかに過ごされているとのこと、何よりと存じ、心からお喜び申し上げます。
 本日は、長男・将太の幼稚園入園にあたり、温かいご配慮をいただきまして、どうもありがとうございました。お察しのように、あれこれと入り用のことがございますので、大切に使わせていただきます。
 ご承知のように、将太は恥ずかしがり屋ですけれど、仲良しの子が一緒に入園するとあって、入園式の日を楽しみにしている様子です。昨日は、でき上がった制服を早速試着して、悦に入っておりました。
 将太だけでなく、親のほうも新米の父母ですので、そろって成長していきたいと存じております。これからもお見守りくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
 まずは、心からのお礼まで。
                                        かしこ

母親からお礼の手紙を送るときは、結語に「かしこ」と書く場合もあります。普段の関わりがそれほど深くない友人に、出産祝いのお礼状を出す場合は、丁寧な表現を心がけましょう。また、お祝い金をいただいた場合は「温かいご配慮」「お心づかい」と表現して書きます。

友人へ(2)

 このたびは、温かい手紙とお心のこもったプレゼントをいただき、本人はもとより、私たちも心から感謝いたしております。
 デザインもサイズも本人にぴったりで、お気に入りの一着となりました。早速着用してみましたので、その写真を同封いたします。
 将太は幼稚園で新しい友だちができたようで、日々の出来事を楽し気に話してくれます。親としては、このまま健やかに成長してくれることを祈るのみです。
 これからもよろしくお願いいたします。
 取り急ぎ、お礼まで。

出産祝いのお祝い品をいただいた喜びや感想は必ず書き添えましょう。靴をプレゼントしてくれたときは、文例中の下線部を「大好きなキャラクターの入ったシューズ、毎日履いて元気に走り回っています」と表現するなど、具体的に伝えると先方に喜ばれます。

親戚へ(1)

拝啓 うららかな春日和が続いております。みなさまには、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
 このたびは、息子・直樹(なおき)の幼稚園入園にあたりまして、お祝いを頂戴し、まことにありがとうございました。
 早速ながら、必要な保育用品の購入にあてさせていただきます。
 入園式の写真ができましたら、お送りいたします。誕生以来、何かとお気遣いいただき、本当に感謝しております。朝晩はまだ冷えますので、お体にはくれぐれもご留意くださいませ。
 取り急ぎ、お礼まで。
                                        敬具

文例中の下線部を「お祝いのしるしをいただきまして」に書き換えると、柔らかい印象になります。お祝いごとがあるときに、お祝いの金品や手紙をいただいている場合は、日頃の感謝の気持ちを伝えるのもよいでしょう。

親戚へ(2)

 このたびは、慎也(しんや)の幼稚園入園祝いの贈り物、どうもありがとうございました。ちょうど買わなければいけないと思っていたところで、本当に助かりました。
 慎也もみんなに会うのを楽しみにしています。暖かくなってきましたが、春の風邪には十分、お気をつけくださいね。また一緒に水族館へ行きましょうね。

相手との関係性を考慮したとき、あらたまった手紙の書き方だと不自然な場合は、メッセージに近い形でお礼の気持ちを伝えます。ただし、親しき中にも礼儀ありという言葉があるように、カジュアルすぎる内容にならないよう気をつけましょう。

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