結婚祝いの手紙の書き方|例文つき

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結婚祝いの手紙の書き方|例文つき

結婚は人生において大切な慶事のひとつ。結婚の報告を受けたら、すぐに祝福の気持ちを手紙で伝えましょう。

形式を重んじた格調高い文章を書き添えることも大切ですが、自分らしい言葉で率直な思いを伝えることも忘れてはいけません。

ここでは結婚祝いの手紙を書くときのマナーや基本の書き方をご紹介します。友人や新郎新婦の親に送る場合など、送る相手別の手紙の文例も参考にしてくださいね。

結婚祝いの手紙のマナー・注意点

まずは結婚祝いの手紙を書くとき、送るときに押さえておくべきマナーや気をつけたい注意点をご紹介します。

1.お祝い金は送り状をつけて送ろう

お祝い金を送る場合、お金だけを送るのは印象がよくありません。こちらに心からお祝いする気持ちがあっても、それではしっかりと伝わりません。お祝い金は、必ずお祝い状に同封する形を取りましょう。お祝い金はのし袋に入れ、お祝い状とともに現金書留に同封して送ります。現金を一般的な封筒で送ってはいけないので気をつけましょう。

2.お祝いを贈る時期・タイミング

本来、結婚祝いは、大安や先勝などの吉日の午前中に、品物を自宅に持参するのが基本でした。ですが現在は、結婚式や披露宴の招待状を受け取ってから、挙式の1〜2ヶ月前には送るのが一般的です。遅くても1週間前には送るよう手配しましょう。

3.祝福の気持ちを込めよう

ふたりでともに人生を歩んでいく喜びや、式を控えた新郎新婦には「式や新居の準備でお忙しいとは思いますが」などの気遣いひと言を書き添えます。娘を送り出す両親には「新しい息子様ができ、にぎやかになり楽しみですね」と家族が増えた喜びなど、状況に応じて相手を気遣うと喜ばれるでしょう。

4.結婚式・披露宴を欠席したとき

基本的に、出産などのおめでたい場合や、以前から決まっていた海外出張など、相手が納得できる理由なら手紙に書いた方がよいでしょう。反対に弔事・忌中などの不祝儀、病気などの理由で欠席する場合は「やむを得ない事情により」「残念ながら所用がありまして」などと言葉を濁して書くのがマナーです。いずれの場合も、出席できないことへのお詫びや残念に思う気持ちも合わせて伝えましょう。

5.忌み言葉に注意しよう

お祝いの手紙を書くときは、忌み言葉を使わないように気をつけます。結婚祝いの場合は「別れる、分ける、裂ける、離れる、割れる」など、別離を連想させる言葉や、「出る、帰る、返す」など離婚を連想させる言葉に注意しましょう。「再び、重ね重ね」など、再婚を連想させる言葉も相応しくありません。そのほかの言葉も理解しておきたい方は忌み言葉の一覧をご覧ください。

結婚祝いの手紙の基本構成と書き方

結婚祝いや結婚式招待のお礼状には決まった書式があります。6つの要素で構成されるそれぞれのポイントを押さえておきましょう。

結婚祝いの手紙の基本構成と書き方

  • 前文:結婚祝いの書き出しは「頭語(謹啓)」「時候の挨拶」「相手方の繁栄を喜ぶ挨拶」の3つで構成されています。「ご結婚おめでとうございます」などの祝福の言葉を述べるとよいでしょう。親しい間柄の人には美辞麗句やお世辞を並べるよりも、カジュアルな内容の手紙を送ると好まれます。その場合は、前文を省略して主文(本題)から書き始めます。
  • 主文:主文では「お祝い事への心情」「今後への期待」「お祝いの金品別送(同封)の通知」を伝えます。
  • 末文:末文では「結びの挨拶」を述べ、改行して右端に「結語(謹白や敬具)」を書きます。書き忘れに注意しましょう。
  • 日付:文頭から2字下げて書きます。和暦で発送年月日を明記しましょう。
  • 差出人:結婚祝いを送る人の名前を書きます。
  • 宛名:手紙を送る相手の氏名を明記します。封筒の表書きと同じ敬称(様)も忘れず書きましょう。

結婚祝いの例文(相手別)

結婚祝いを贈る相手別の例文をご紹介します。

親しい友人・友達に送る場合(1)

 ご結婚おめでとうございます。お知らせを受け、まるで自分のことのように晴れがましい気持ちでいっぱいです。
 常日頃、仕事が恋人だと話していた◯◯さんに、とうとう理想の男性が現れたのですね。お相手も、同じ業界で働く優秀なビジネスマンと伺っています。お互いによき理解者として力を合わせ、これから素敵な家庭を築いていかれるのでしょう。ぜひ今後、のろけ話を聞かせてくださいね。
 新生活に役立つものは何がよいかと迷いましたが、こだわりもあるでしょうから、失礼ながらお祝いを同封させていただきました。心ばかりですがお納めください。
 おふたりの末永い幸せをお祈りし、まずはお祝いまで。

結婚は人生の一大事。厳粛な祝いごとなので、親しい相手にもくだけすぎないように、表現に気をつけることが大切です。

親しい友人・友達に送る場合(2)

 ◯◯君、ご結婚おめでとう。心待ちにしていたお二人の門出、私も自分のことのように心からうれしく思います。いつも笑顔でいっぱいの、明るい家庭を築かれることでしょうね。
 ささやかながら、お祝いの品を別便で送っております。結婚したら少しずつそろえたいといっていた、バカラのペアグラスです。気に入ってもらえれば、とても嬉しいです。お二人の(1)末長い幸せをお祈りしています。

例文の(1)は「新しいご家庭の」に書き換えて使用してもよいでしょう。親しい友人に宛てる手紙では、基本構成の前文は省略してもかまいません。結婚祝いの手紙は、冒頭から祝福の気持ちをストレートに伝えると喜ばれます。

親戚に送る場合

拝啓 深緑の候、◯◯伯父様ご家族の皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。
 このたびは◯◯ちゃんのご結婚、誠におめでとうございます。お相手の方はとてもご立派で素敵な方とうかがっております。きっと、笑顔に包まれたあたたかい家庭を築かれることでしょう(1)。
 つきましてはささやかながら心ばかりのお祝いの品を別送いたしましたのでお納めいただければ幸いです。
 まずは書中にてお祝い申し上げます。
                                        敬具

例文の(1)は「今後、お二人の幸せなお姿を拝見できますこと、楽しみにしております」「お二人の幸せそうなお姿が目に浮かびます」とあたたかく見守る様子を用いた表現でもよいでしょう。

上司・先輩に送る場合

 桜花爛漫の季節、桜の花びらとともに届いたご結婚のお知らせ、誠にうれしく、心よりお祝い申し上げます。お相手は、包容力があって、爽やかな笑顔の素敵な方とうかがっております。いつも明るい◯◯先輩にぴったりですね。
 お二人の幸せそうなお姿が目に浮かびます(1)。心ばかりのお祝いの品を別便にてお送りいたしました。どうかお納め下さい。お二人の末長い幸せをお祈り申し上げます。

例文中の(1)は「今度、お二人の幸せなお姿を拝見できますこと、楽しみにしております」に書き換えてもよいでしょう。

部下・後輩に送る場合

 ◯◯さん、このたびはご結婚おめでとうございます。心待ちにしていたお二人の門出、私も自分のことのように心からうれしく思います。◯◯さんの花嫁姿を楽しみにしています。
 要領がよくて気配りもできる◯◯さんなら、仕事と家庭もうまく両立できると思います。応援しています(1)。
 ささやかながら、お祝いを同封いたしました。どうかお納めください。お二人の末長い幸せをお祈り申し上げます。

例文中の(1)は「お二人の最高に幸せなお気持ちが、いつまでも続くことを願っています」と書き換えてもよいでしょう。

新郎新婦の親に送る場合(1)

謹啓 若葉萌え、春光うららかな季節となりました。
 このたびは、ご長女(1)◯◯様のご結婚がお決まりになった(2)とのこと、心よりお祝い申し上げます。
 幼少のころより存じ上げているだけに、私の胸も喜びに満ち溢れております。慈しみ(3)育てられたお嬢様ゆえ、◯◯様、奥様の感慨もひとしおのことと存じます。きっと、笑顔に包まれたあたたかい家庭を築かれることでしょう。
 つきましては、ささやかながらお祝いを同封いたしました。お納めいただければ幸いです。
 まずは書中にてお祝い申し上げます。
                                        謹白

例文の(1)〜(3)は、別の言葉に書き換えることができます。(1)は「ご息女・お嬢様」、(2)は「良縁が整われた」、(3)は「愛情を一身にそそいで」です。相手との関係性や状況に合わせて言葉を選びましょう。

新郎新婦の親に送る場合(2)

拝復 各地の花の便りに心躍る季節となりました。
 このたびは、ご子息の良縁が整ったとのこと、誠におめでとうございます(1)。ご披露宴にご招待をいただき、感激しております。昨日投函した返信はがきに記しましたとおり、喜んで出席をさせていただきます。
 ご両親のお喜びもいかばかりかと存じます。
 明るいご性格のおふたりがどのようなご家庭を築いていかれるか、心から楽しみにしております。同封のもの、心ばかりのお祝いで恐縮ですが、ご笑納いただければと存じます(2)。
 おふたりの晴れの日のお姿を思い浮かべながら、まずはお祝いまで申し上げます。
                                         敬具

例文の(1)は「このたび、◯◯様にはめでたく華燭の典をあげられるとのこと、誠におめでとうございます」、(2)は「ご新居にふさわしい調度の購入の足しにでもと存じ、ささやかなお祝いを同封いたします」に書き換えてもよいでしょう。

結婚祝いで結婚式・披露宴への欠席を伝える例文

結婚祝いを贈るときに、お祝いの言葉を述べるとともに、披露宴への欠席を伝えるときの例文をご紹介します。非礼を詫びるなど、マナーを守った書き方を心がけましょう。

友人・知人・友達に送る場合

 ◯◯さん、ご結婚おめでとうございます。私もまるで自分の姉妹のことのようにうれしくて、舞い上がるような気分に包まれています。
 ◯◯さんなら、きっと穏やかで温かい家庭を築いていかれることでしょう。ご家族の皆様と同じくらいの思いで、心から期待しています。
 せっかく披露宴にお招きをいただきましたが、やむを得ない事情があり、参上することができません。ごめんなさい。
 その代わりにはなりませんが、ささやかなお祝いを同封いたしますので、新たな生活に役立つものにお役立ていただければと存じます。
 まずはお祝いと不参のお詫びまで(1)。

例文の(1)の結びの挨拶は「お二人の晴れの日のお姿を思い浮かべながら、まずはお祝いまで申し上げます」と書き添えて祝福の意を述べる言葉で締めくくってもよいでしょう。

新郎新婦の親に送る場合(1)

拝啓 新涼の候、貴家ますますご壮健のこととお喜び申し上げます。
 このたび、ご息女様の良縁が整われたとのこと、心からお祝い申し上げます。また、披露宴にご招待いただき、たいへん光栄に存じます。
 残念ではございますが、あいにく甥の結婚式が同じ日にございまして(1)、欠席させていただきます。心ばかりのお祝いを同封いたしました。ご両家の幸せを祈り、まずは不参のお詫びとお祝いまで。
                                         敬具

例文の(1)に記載している欠席理由については「残念ながら所用がございまして」「やむを得ない事情により」など、詳しく述べないのもマナーです。参加できない非礼を詫びて、残念な気持ちを表現しましょう。

新郎新婦の親に送る場合(2)

拝啓 新緑の候、ご尊家ご一同様にはますますご壮健のこととお喜び申し上げます。平素は特段の御高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、ご息女◯◯様にはこのたびめでたくご結婚がお決まりになったとのこと、心よりお祝い申し上げます。ご婚礼に際しましては、私どもまでお招きいただき、たいへん光栄に存じます。
 ぜひともお祝いにかけつけ◯◯様の晴れ姿を拝見したく存じますが、当日はあいにく変更できない先約があり(1)、誠に申し訳ございませんがお伺いできません。挙式当日は当地にてお二人の末永き幸せをお祈りいたします。
 なお、ささやかながらお祝いを同封させていただきますので、どうかお納めください。
 まずは略儀ながら書中にてお祝いと不参のお詫びを申し上げます。
                                         敬具

例文の(1)に記載している欠席理由については「前々からはずせない用向きがあり」「身内の結婚式と重なってしまい」「よんどころない事情により、どうしても参列できず」と書き添えるなど、失礼な印象を与えないよう気をつけましょう。

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