お土産のお礼状の書き方|文例つき

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お土産のお礼状の書き方|文例つき

旅行のお土産をいただいたら、お礼状を送りましょう。

旅先での心遣いに感謝を示し、気にかけていてくれたことに対して心からお礼を述べることが大切です。

ここでは、お土産のお礼状の書き方やマナーをお伝えします。文例もご紹介するので、お礼の手紙を書くときの参考にしてくださいね。

お土産のお礼状のマナー

「お土産を贈ってあげたい」という相手の心遣いに感謝の気持ちを込めるお礼状。まずは、お礼状を書くときのマナーや注意点をご紹介します。

お土産の品物より心遣いに感謝しよう

長期休暇に旅行に出かけたり、帰省した人にお土産をもらうのは嬉しいものです。お土産が自分の好みの品物だと、喜びもひとしお。しかし、そこで大切にしたいのは、お土産品自体よりも相手の心遣いに感謝することです。忙しい旅行の合間に、自分のために時間をとって品物を選んでくれたことにお礼を伝えるのは最低限のマナーです。

お土産品の感想は具体的に

お礼の手紙を書くときは、心遣いに感謝するとともに、お土産の感想についても書きます。ここでは、具体的な感想を述べましょう。いただきもの別に、例文をご紹介します。

1.帰省した人から故郷の名産品・特産品をいただいたとき

  • デパートでもめったに手に入らない御地の特産品、感激しております。
  • 主人も故郷を懐かしがりながら、毎晩いただいております。
  • このお人形は御地特産の〇〇の木で作られているとか。森の香りがして、プチ森林浴の気分です。
  • 包みを開けたとき、故郷の懐かしい言葉が聞こえたように感じました。

2.野菜や果物など季節の食品をいただいたとき

  • 家中そろって旬の味を賞味させていただきました。
  • この季節、滋養のあるものを選んでいただき、心から感謝申し上げます。
  • 猛暑にバテていた身体が、生き返った気がいたします。
  • この時期ならではの〇〇に、皆大喜びです。
  • そちらの実りの秋の様子を思い浮かべながら味わいました。

3.お土産をいただいたとき

  • 思いがけないお土産に大喜びです。
  • お仕事とうかがっておりましたのに、おみやげをいただき、恐縮です。
  • ご旅行中、お忙しかったでしょうに、お気遣いいただき、感謝感激です。

感想を述べるときは、改まった相手か、親しい相手かによっても言葉の表現を使い分けるとなおよいでしょう。

お土産のお礼状の書き方

つづいては、お土産のお礼状を書くときの基本構成と書き方についてご紹介します。お礼状は、以下の図に示した「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つの項目に分かれます。形式に従って書きましょう。

お土産のお礼状の書き方

  • 前文:お礼状の前文は「頭語(拝啓)」「時候の挨拶」「相手の安否を気遣う挨拶」の順番に形式に従って書き添えます。頭語のあとは一文字あけて時候の挨拶を書きましょう。
  • 主文:「お土産へのお礼の言葉」「お土産をいただいての心境」「お土産の感想」などを述べます。
  • 末文:末文は「結びの挨拶」で文章を締めくくり、改行して行末に「結語(敬具など)」を書きます。結語の書き忘れに注意しましょう。
  • 後付け:「日付」「差出人」「宛名」の順に書きます。日付は、文頭から2字下げて、和暦で発送年月日を明記しましょう。宛名には、敬称(様)も忘れず書きます。

お土産のお礼状の文例

友人へ

 〇〇さん、初夏の訪れを感じる頃となりましたね。
 先日は、温泉旅行のおみやげ、どうもありがとうございました。なかなか手に入らないものですから、主人と大喜びしており、毎日、舌鼓を打っております。忘れかけていた季節の味を、噛みしめながらいただいております。
 いつもお心にかけていただいて、本当に感謝しています。
 近々、お会いして、ゆっくり旅行のお話を聞かせてくださいね。楽しみにしています。

友人など親しい間柄の人にお礼の手紙を書く場合は、前文を省略しても構いません。すぐにお土産をいただいたことへのお礼の言葉を述べると感謝の気持ちが伝わります。

また、旅行先の地域限定の特産品や名産品をいただいたときは、文例中の下線部を「とても珍しい」「なかなか手に入らない」などと表現をし、食べ物の場合は「めったに口にすることができない」などと、ありがたい気持ちを全面に出すと、強い謝意が伝わります。

親戚へ

拝啓 春光おだやかな季節となりましたが、皆様にはお元気でお過ごしのこととお喜び申し上げます。
 このたびは、けっこうなお土産の品をいただき、誠にありがとうございます。妻も子どもも大喜びで、めったにない豪華な食事になりました。本当にご馳走様でした。
 過ごしやすい季節ですが、まだまだ朝晩は冷え込みます。身体に十分気をつけて、風邪など召さぬよう、皆様にもくれぐれもよろしくお伝えください。
                                       敬具

贈り物をいただいたときは、具体的な感想を述べましょう。文例中の下線部は「ご自愛専一にお元気で過ごされますよう」「油断して体調を崩さぬよう」「健康に留意して充実した連休を過ごされますよう」などと書き換えてもよいでしょう。

知人へ

拝啓 新緑が鮮やかに照り映える季節となりました。〇〇様におかれましては、お健やかにお過ごしのこととお喜び申し上げます。
 さて、本日おみやげの品を頂戴いたしました。何かとお忙しい旅先で私にまで(1)こまやかなお心遣いをいただき、誠にありがとうございました。おふたりの素敵な旅のご様子を思い浮かべながら大事にいただきました。
 これからはますますお元気で(2)、ご夫婦のゆったりした時間を大切に過ごされますようお祈り申し上げます。
 取り急ぎお礼のみにて失礼いたします。
                                       敬具

文例中の下線部(1)は「楽しい旅行の最中に」「大事な記念の旅の最中にもかかわらず」「プライベートなご旅行の合間に」など、先方の旅行の目的や、相手との関係性を踏まえて言葉を選びましょう。下線部(2)は「くれぐれもご自愛のうえ」「これからはなお一層健康に留意され」などと、相手の健康を気遣う言葉を伝えることが大切です。

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