借金返済延滞のお詫び状の書き方｜文例つき

借金の返済が遅延してしまうときのお詫び状では、お詫びの言葉から書き出します。延滞の理由は言い訳がましくなるので簡潔に弁解し、返却期日の予定日を記して、あらためて約束することが大切です。

ここでは、借金返済の延滞をしたときのお詫び状の書き方や、マナーについてお伝えします。延滞時の状況別の文例もご紹介するので、お詫びの手紙を書くときの参考にしてくださいね。

借金返済延滞のお詫び状のマナー

まずは、借金返済の延滞をしたときのお詫び状を書くうえで、押さえておくべきマナーや注意事項をお伝えします。最低限理解しておきたい3つのポイントをご紹介するので、確認しておきましょう。

自分が迷惑をかけたことを念頭に

借金返済を延滞するときのお詫び状を書くうえでもっとも大切なことは、謝罪の気持ちの表現です。「悪いのは相手方であって自分ではない」「不可抗力だから仕方ない」などと思っていると、その気持ちが表に出てしまいます。

遅延が原因でトラブルになったことにより、他人に迷惑をかけたのは事実。そのことを念頭に置いて、謝るべきときは誠意ある姿勢で謝罪の言葉を書き記しましょう。

また、遅延しそうなことが事前に分かっているときは、約束の期限を過ぎる前に、返済が遅れてしまう事情とともに、新たな返済期日や返済方法を申し出るのがマナーです。期限が過ぎてからお詫びの手紙を送ったり、連絡をせずに放置してしまうことがないよう気をつけましょう。

相手の気持ちに合わせて詫びる

お詫び状を書くときのポイントは、「詫び状を受け取った相手が、その手紙から何を読み取ろうとしているか」を考えて書くことです。

なぜ延滞や不始末が起きたかを知りたい相手には、言い訳にならないように気をつけながら、返済が遅れてしまう理由や原因を書いてもいいでしょう。反省の言葉を期待している相手には、再発防止を誓います。

曖昧な表現はNG

遅延のお詫びでは「もう少し待ってください」「夏までには返します」といった曖昧な表現は厳禁です。

どうしても遅れる場合は、「一週間」「一か月」というように、具体的な返済期日や返済計画をきちんと示したうえで、借金返済の猶予を申し入れるのが基本。借金の申し出を受けてくれた相手を不安にさせないためにも、配慮ある対応を心がけましょう。

借金返済延滞のお詫び状の書き方

つづいては、借金返済延滞のお詫び状を書くときの基本構成と書き方についてご紹介します。詫び状は、以下の図に示した「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つの項目に分かれます。形式に従って書きましょう。

借金返済延滞のお詫び状の文例

借金延滞のお詫び状

上記の文例は、借金の返済期日の入金に遅延してしまったものの、すでに返済した場合のお詫び状の書き方です。不始末の概要を書き記すときは、経緯を客観的に述べることが大切です。言い訳や弁明を伝える部分ではありません。

借金延滞のお詫び状（催促を受けて）

借金返済の催促の手紙を受け取ったときは、間違っても、失礼な文言で相手の感情を逆なでするような書面であってはなりません。文例中の下線文の書き換え表現は「お約束の返済期限がすぎてしまい申し訳ございませんでした」といった謝罪の言葉を述べてもよいでしょう。

借金延滞のお詫び状（一部返済）

お詫び状では、お金を貸してくれた厚意によって、急場をしのぐことができた感謝の気持ちも添えることも大切です。そうすることで、相手の不信感が和らぎ、お詫びの言葉を受け入れてもらいやすくなります。また、文例の下線部は「ご理解を賜りますよう」「寛容なご処置を賜りますよう」「ご容赦くださいますよう」などの表現に書き換えることもできます。

借金延滞のお詫び状（返済の目処が立たない場合）

借金返済の目処が立たないうえに連絡もせず、相手を裏切ってしまった場合は、「返済期日を過ぎてしまったことへの謝罪」「返済計画が甘かったこと」を丁寧に詫びるとともに、返済する意思があることをあらためて伝えましょう。また、借金返済の遅延や、返済の目処が立たない場合など、最大級にかしこまった手紙を書くときは、毛筆で書いていた当時の名残りとして、句読点をつけずに1字分空けて書く方法もあります。