就職先紹介の依頼を断る手紙の書き方｜文例つき

就職先紹介の返事で、相手がいちばん知りたいのは協力してくれるかどうかの結論です。経過や前置きを長々と書いて、気をもたせてから断るという結論を述べると、相手の失望も大きくなるので注意しなくてはなりません。

ここでは、就職先紹介の依頼を断るときの手紙の書き方やマナーについてお伝えします。断り状の文例もご紹介するので、手紙を書くときの参考にしてくださいね。

就職先紹介の依頼を断る手紙のマナー

まずは、就職先紹介の依頼を断る手紙を書くときのマナーや注意点についてお伝えします。相手の心情を傷つけないひと言を書き添えることが大切です。

返事を引き延ばさない

依頼を断る場合、結論が出たらなるべく早く封書で返事をするのがマナーです。

断りの手紙を書くのは気が重いものですが、だからといって返事を引き延ばしては、その分、相手の期待も高まりますし、返事を待つ間、新しい就職活動をしにくいなど、迷惑をかけることになってしまいます。相手の事情を考えて、結論が出たら、早めに封書で返信することを心がけましょう。

依頼を断る理由

依頼者が信用できない、用件が相手に迷惑をかける可能性がある、依頼者自身の能力やキャリアが足りていないなどの場合でも、それを理由に断ると角が立ちます。相手を失望・落胆させる理由や言い回しは、たとえ事実でも書いてはいけません。

就職先の紹介依頼の場合は、「紹介できるほど親しくない」「新卒採用を募集していない」「縁故があるからといって有利に働くことはない」などと、自分の側に原因があるとするのが無難です。

また、「いずれ機会があれば」など、含みをもたせた書き方はやめ、「本当は力になりたい」「（相手の窮状に）胸が痛む」という恐縮の気持ちを丁寧な言葉で述べ、結論は結論としてはっきりと伝えることが大切です。

就職先紹介の依頼を断る手紙の書き方

つづいては、就職先紹介の依頼を断る手紙の基本構成と書き方についてご紹介します。お礼状は、以下の図に示した「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つの項目に分かれます。形式に従って書きましょう。

就職先紹介の依頼を断る手紙の文例

指定された会社への就職先紹介の依頼を断る場合

文例中の下線部は「せっかくご依頼を受けながら、お力になれずまことに心苦しいのですが」「心苦しいお返事をしなくてはなりません」などの言葉に言い換えることができます。断り状には、自分の非力を詫びる言葉を書き添えて、相手の心情を慮ることが大切です。

就職先紹介の依頼を断る場合

採用しているか複数社当たってみた場合は、断る理由でしっかりと書き添えます。そのうえで「役に立てずに申し訳ない」ことを相手に伝えましょう。

紹介できる就職先が見つからない場合

相手の吉事には、お祝いの言葉を述べるのがマナーです。また、就職先の紹介を断る場合、理由を具体的に伝えることが大切です。断りを入れるときの、その他の言い回しは「知人にも尋ねてみましたが、新規採用を予定している〇〇関連の会社を見つけることができませんでした」などがあります。