連帯保証人の依頼状の書き方|文例つき

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連帯保証人の依頼状の書き方|文例つき

連帯保証人は、万が一の際に金銭的な負担をしなければならない存在のため、依頼状を書くときは親しい間柄の人であっても、礼儀正しい文面を心がける必要があります。

ここでは、連帯保証人の依頼状の書き方やマナーについてお伝えします。依頼の手紙を書くときの文例や、押さえておくべきポイントもいくつかご紹介するので、参考にしてくださいね。

連帯保証人の依頼状のマナー

まずは、連帯保証人の依頼状を書くうえで押さえておくべきマナーや注意事項をお伝えします。最低限理解しておきたい2つのポイントをご紹介します。

連帯保証人とは

連帯保証人は、主たる債務者と連帯して、債権者の求めに応じなければならない人のことをいいます。

トラブルや過失により、金銭の関わる問題になった場合、債権者は、主たる債務者と連帯保証人のどちらにでも賠償することができ、連帯保証人がそれを拒否することはできません。したがって、連帯保証人はとても重い立場であるということができます。

依頼状を書くときは、絶対に迷惑をかけないことを誓う一文を添えるなどして、誠実さを伝えることが大切です。

連帯保証人の書類を同封して送るのはNG

連帯保証人の承諾をいただいたら、最終的には契約書類に署名捺印をしてもらうことになります。これらの書類は依頼状に同封せず、まずは依頼の手紙のみでお願いし、承諾を得てからあらためて持参するか郵送するのが基本です。

また、相手が遠方に住む方でないかぎり、きちんと訪問して書類関係を渡すのがマナーです。

連帯保証人の依頼状の書き方

つづいては、連帯保証人の依頼状を書くときの基本構成と書き方についてご紹介します。依頼状は、以下の図に示した「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つの項目に分かれます。形式に従って書きましょう。

連帯保証人の依頼状の書き方

  • 前文:依頼状の前文では「頭語(拝啓など)」「時候の挨拶」「相手の安否を気遣う挨拶」の順番に形式に従って書き添えます。頭語のあとは一文字あけて時候の挨拶を書きましょう。
  • 主文:「状況の説明」「連帯保証人の必要性と依頼」「迷惑をかけない旨を誓う言葉」などを述べます。
  • 末文:末文は「結びの挨拶」で文章を締めくくり、改行して行末に「結語(敬具など)」を書きます。結語の書き忘れに注意しましょう。
  • 後付け:「日付」「差出人」「宛名」の順に書きます。日付は、文頭から2字下げて、和暦で発送年月日を明記しましょう。宛名には、敬称(様)も忘れず書きます。

連帯保証人の依頼状の文例

住宅ローンの依頼(1)

拝啓 大暑の候、〇〇様にはご清祥のこととお慶び申し上げます。
 本日は折り入ってお願いがあり、お手紙差し上げました。現在、私どもは娘の小学校入学を機にマンション購入を計画しておりますが、購入には三千万円の住宅ローンが必要となります。しかしながら、これだけの額の連帯保証人となると、なかなかお願いできる方がいなく、大変困っております。誠に不躾なお願いで恐縮ですが、連帯保証人として〇〇様のお名前を拝借することはできませんでしょうか。幸い仕事は順調で、ご迷惑をおかけするようなことは決してございません。
 近々あらためてご挨拶に伺わせていただきますが、まずは書中にてお願い申し上げます。
                                         敬具

相手にとっては面倒な話であることを踏まえて、丁寧な文章でお願いするのがマナーです。文例中の下線部は「ご迷惑とは重々承知しておりますが」「どうかこの件をお引き受け願いたく存じます」などに書き換えることもできます。

住宅ローンの依頼(2)

拝啓 皆様お元気でお過ごしのことと存じます。
 じつはこのたび、〇〇市郊外に念願のマイホームを取得することになりました。建売りですが、環境もよく、気に入っております。購入には三千万円の住宅ローンが必要となりますが、融資の条件として、連帯保証人を二名立てなくてはなりません。一名はほかの知人に依頼することにしておりますが、もう一名として、〇〇様のお名前をお借りできませんでしょうか。ご迷惑もかえりみず、〇〇様にお願いする次第です。
 万が一にも、〇〇様にご負担をかけるようなことはいたしません。右の件、お聞き届けくださるよう、伏してお願い申し上げます。
 お引き受けいただけましたら、早速書類をもってうかがいますが、まずはご都合をお聞かせください。
                                         敬具

上記は、親戚に連帯保証人を依頼するときの文例です。回りくどい書き方や曖昧な表現は避けるとともに、誠意を尽くした文面になるよう、礼儀正しい文章を心がけましょう。

銀行融資の依頼

拝啓 晩秋の候、伯父様にはご健勝のこととお喜び申し上げます。
 実は、計画していた喫茶店が来春開店の運びとなり、〇〇銀行より一千万円の融資を受けることになりました。つきましては、連帯保証人が必要となり、伯父様にお願いできないかとお手紙を差し上げた次第です。
 決してご迷惑はおかけいたしません。今週末にあらためてお電話でご連絡いたしますので、何卒ご検討賜りますようお願い申し上げます。
                                         敬具

融資を受ける場合の連帯保証人の依頼状では、融資を受ける理由と、銀行や信用金庫などの名称、融資金額を正確に、また簡潔に示すことが求められます。先方に迷惑をかけることのない根拠がある場合は、文例中の下線部を「融資の返済計画は整っておりますので、万が一にも、ご負担をかけるようなことはいたしません」などと書き添えるとよいでしょう。

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