成人祝いのお礼状の書き方|文例つき

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成人祝いのお礼状の書き方|文例つき

成人祝いのお礼状は、新たな門出をお祝いしていただいた方に、感謝の気持ちをしっかりと伝える手紙です。

成人祝いは、比較的身近な人から贈られるケースが多いため、先方との関係に相応しい言葉遣いでお礼状を記したほうが、気持ちが伝わりやすくなります。ただし、成人祝いは儀礼のひとつのため、いつもより改まった言葉づかいを心がけることが基本です。

相手に失礼な印象を与えることのないよう、ここでは、成人祝いのお礼状を書くときのマナーや、書き方についてお伝えします。文例もご紹介するので、手紙を書くときの参考にしてくださいね。

成人祝いのお礼状のマナー

まずは、成人式のお礼状を書くときのマナーや注意事項について解説します。

本人がお礼状を書くのが基本

親御さんや同居しているお祖父さん・お祖母さんから成人祝いをいただいたときは、感謝の気持ちを直接言葉で伝えればよいでしょう。ですが、親戚や知人という間柄の人から成人祝いをいただいたときは、お礼状を書くのがマナーです。また、親御さんが代わりに書くのではなく、成人を迎える本人が書きましょう。一人前の大人として、礼儀とマナーをわきまえた対応が求められます。

お返しは必要ない

基本的に、成人のお祝いをいただいた相手には、感謝の気持ちだけでよく、お返しをする必要はありません。とはいっても、なにかお返しをしないと心苦しいときは、「内祝い」として、ちょっとした品物を送るとよいでしょう。高額なお返しは避け、お祝いとしていただいた金品の3分の1の金額を目安にしましょう。

お礼状を出す時期

成人祝いが手元に届いた日のうちに、お礼状を出すのがベストタイミングです。しかし、成人式の記念式典に参加する準備などで、お礼状を書く時間が確保できないときもあると思います。そのときは、お祝いが届いた日に電話でお礼を伝えておき、3日以内を目処にお礼状を送るとよいでしょう。

成人祝いのお礼状の基本構成と書き方

手紙は、形式に従って書くのが基本です。つづいては、成人祝いのお礼状を書くときの基本構成をお伝えします。

以下の図に示したように、手紙は「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つの要素で構成されています。

成人祝いのお礼状の基本構成と書き方

それぞれの項目の書き方やポイントは以下のとおりです。

  • 前文:お礼状の前文は「頭語(拝啓)」「1月の時候の挨拶」「相手の安否を気遣う挨拶」の順番に形式に従って書き進めます。頭語のあとは一文字あけて時候の挨拶を書きます。時候の挨拶は、手紙を出す時期の季節感や気候に応じた言葉を選びます。親しい人に手紙を出す場合、前文は省略しても構いません。
  • 主文:「成人祝いへのお礼の言葉」「お祝いを受けての(成人の日を迎えての)感慨」「今後の指導のお願い」を述べます。
  • 末文:末文では、文章を締めくくる際に用いる「結びの挨拶」「結語(敬具など)」を書きましょう。結語は、結びの挨拶を書き記した後、改行して行末に明記します。書き忘れに注意します。
  • 後付け:「日付」「差出人」「宛名」の順に書きます。日付は、文頭から2字下げて、和暦で発送年月日を明記しましょう。宛名には、敬称(様)も忘れず書きます。

成人祝いのお礼状の文例

改まった相手へ(1)

拝啓 新春の候、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
 先日は、お心のこもったお祝いをいただき、ありがとうございました。
 伯父様をはじめいろいろな方にお祝いをしていただき、未熟な私なりに大人としての自覚が湧いて参りました。これを機に、責任を持った行動をとるよう、心がけてまいります。
 寒さひとしお厳しき折、ご自愛専一にてお過ごしくださいませ。皆様のご健康とご多幸を心よりお祈りいたします。
 まずは書中をもちまして御礼申し上げます。
                                        敬具

改まった相手にお礼状を出すときは、丁寧な文面を心がけます。前文では、頭語からはじまる挨拶をしっかり伝え、主文では、成人式のお祝いに対するお礼の言葉や心情を述べます。末文では、結びの挨拶と結語で締めくくります。

改まった相手へ(2)

拝啓 小寒の候、皆様にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
 このたびは、私の成人祝いとして、お心のこもったお祝いをいただき、誠にありがとうございます。
 正直なところ、今日から成人といわれても実感が湧きませんが、自分のこんな点こそ、改めて行く必要があるのでは、などと思い始めています。
 まだまだ未熟ではございますが、今後とも変わらぬご指導ご鞭撻の程、お願い申し上げます。
 まずは書中をもちまして御礼申し上げます。
                                        敬具

文中の下線部分では、成人に達したことへの感慨や、心に深く感じることを、自分の言葉で真剣に語ることが求められます。それは、先方がもっとも期待している事柄でもあります。

親しい人へ(1)

 叔父さん・叔母さん 本日、お二人からの成人祝いの品が届きました。本当にありがとうございました。
 明後日、市が主催する成人式に出席します。年齢こそ成人の仲間入りをしましたが、経済的に自立して初めて、本当の意味での成人だろうと思います。それまでを準備期間として、身を律していこうと思っています。
 これからは、一人の大人に対するものとして厳しいご意見ご指導をいただきたく、お願い申しあげます。
 お祝い、どうもありがとうございました。

お祝いの金品をいただいたときは、文例中の下線部を「このたびは、私の成人祝いとして◯◯を贈っていただき、ありがとうございました」に書き換えましょう。お祝いしていただいた場合は「本日は、私の成人をお祝いいただき、どうもありがとうございました」と、感謝の気持ちを伝えます。

親しい人へ(2)

 叔母様、お元気でいらっしゃいますか。
 このたびは、成人式のお祝いをいただきまして、本当にありがとうございました。記念にと思い、母と一緒にパールのネックレスを選びました。
 叔母様にご迷惑をおかけしないよう、大人としての自覚をしっかり持って、これからの人生を歩んでいきたいと思います。
 いろいろ相談に乗っていただくことも多くなると思いますが、これからもどうぞ温かく見守っていてくださいね。

文例の下線部の言い換え表現としては「大人として第一歩を踏み出したばかりで、何かとご迷惑をおかけすることもあるかと思います」などがあります。成人を迎えたことへの心情を述べるときは、日頃の感謝の気持ちや、前向きなこれからの豊富を盛り込みましょう。自分の言葉で表現できればなおよいでしょう。

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