お悔やみのお礼は通常、葉書で送られてくるのが一般的ですが、近年ではメールで済ませることも増えています。葬儀に参列した後、お悔やみのお礼がメールで届いたら、礼儀正しく丁寧な文面で返信するのがマナー。
ここでは、お悔やみのお礼メールを受け取ったときの返信方法について、書き方やマナーをお伝えします。お悔やみのお礼メールに対して、改めてお悔やみの言葉を送るとともに、悲しむ相手を気遣う一言を添える配慮を持ちましょう。文例もご紹介するので参考にしてください。
目次
お悔やみのお礼に返信するときのメールの書き方・マナー
まずは返信する際のメールの書き方やマナーについてご紹介します。心からの弔意を伝えるためにも、失礼のないよう文面をまとめましょう。
1.件名は変えずにそのままで返信する
喪主や故人との関係が近い方からお礼のメールが届いたとき、件名が「葬儀参列のお礼」となっている場合、ビジネスメールの基本ルール同様に、件名を変えずそのままの状態で返信しましょう。つまり、上記の件名の場合、返信する際の件名は「Re:葬儀参列のお礼」とします。
人の死にかかわるメールのため、「Re:」を付けたままだと相手に失礼なのでは?と不安を感じる方もいるかもしれませんが、ここはビジネスメールのマナーに則って問題ありません。
2.宛名の書き方
メール本文の冒頭は必ず宛名を明記してください。返信相手が友人や知人の場合は「〇〇様」とし、職場の上司や同僚なら「〇〇部長」「〇〇課長」、取引先の方へ返信するときは「株式会社〇〇 営業部 〇〇 〇〇 様」と記載します。部署や役職も忘れず記載するよう心掛けましょう。
3.挨拶は省略する
お悔やみメールに返信する際、ビジネスメールの書き出しで用いる「お世話になっております」や「平素は格別のご高配賜り厚く御礼申し上げます」「お疲れ様です」といった挨拶文は書きません。これは返信する相手が会社関係の方でも、友人・知人でも同じ。挨拶文の代わりに以下のようなお悔やみの言葉を書き添えます。
- この度は〇〇様のご逝去の報に接し、心からお悔やみ申し上げます
- ご身内にご不幸がおありだったと伺い、大変驚いております
- 〇〇様のご逝去を知り、心からお悔やみ申し上げます
上記のお悔やみの言葉は儀礼的な慣用句ですが、弔事に関するメールは形式に則って礼儀正しく書くことが求められます。
4.遺族をいたわり気遣う一文を添える
心身ともに疲れている遺族の胸中を思いやり、労わる言葉を添えましょう。書き方としては「おつらい心境かと存じますが、どうか気を落とさず、くれぐれもお身体をいたわって下さい」「どうか悲しみのあまりご家族が体調を崩されませんように。何かあったら、いつでも連絡ください」などと相手を気遣う言葉を盛り込みましょう。ただし、「頑張ってください」「しっかり」といった、相手を追い詰めるような励まし方は避けましょう。
5.忌み言葉に気をつける
死や苦しみが繰り返すことや不吉なことを連想させる「忌み言葉」や「重ね言葉」は、弔事では用いてはいけません。手紙に限らずメールでも避けたほうが無難。詳しくは「お悔やみ状の手紙の書き方」「忌み言葉の一覧」でご紹介しています。確認しておきましょう。
お悔やみのお礼に返信するときのメールの文例
つづいては、お礼の言葉に返信する際のメールの文例を紹介します。参考にしてくださいね。
件名:Re:葬儀参列のお礼 〇〇様 この度はご丁寧に御礼のメールを頂き この度は奥様のご訃報に接し、 おつらい心境かと存じますが、どうか気を落とさず、 奥様が安らかにお眠りになるよう 〇〇 〇〇(あなたの氏名) |
書くときのポイント:返信メールの書き方は以下の通りです。
- 宛名
- 参列のお礼に対する謙遜の言葉
- お悔やみの言葉
- 相手を気遣う一文
- 故人を偲ぶ締めの言葉
人の死にかかわるメールは、最大限相手を気遣い、丁寧に礼儀正しく書くことが基本です。また、相手が職場の人であっても仕事に関する用件を書いたりしてはいけません。形式を重んじ、故人の冥福を祈る言葉を書き添えましょう。
「亡くなった」「死亡」「死去」「急死」などの言葉を使用するのは絶対にNG。「ご逝去」「急逝」の言葉に変えて記載しましょう。「続く」や「重ねて」など、繰り返しを連想させる不吉な言葉、苦しみを連想させる言葉である「忌み言葉」の使用もここでは控えるべきです。