部署や支店が複数ある職場だと、人事異動や転等の辞令によって懇意にしている取引先の担当者が変わったり、上司が別の部署に異動になるケースがあります。
異動する本人から挨拶のメールが送られてきたときは、お世話になったお礼と感謝の気持ちを伝えて温かみのある文面にまとめることが大切です。
ここでは、転勤の挨拶メールに返信するときの文例をご紹介します。返信メールの書き方やマナーについてもお伝えするので参考にしてくださいね。
目次
転勤のお礼メールへの返信の書き方マナー
まずは転勤のお礼メールに返信する際の書き方とビジネスマナーについてお伝えします。大事なポイントが6点あるので目を通しておいてくださいね。
1.件名は変えずに「Re:」をつけたまま送ろう
転勤する人から挨拶メールが届いたら、件名の冒頭に「Re:」がついた状態で返信しましょう。例えば「異動のご挨拶」「転勤のご挨拶」といったタイトルのメールが送られてきたら、返信メールの件名は「Re:異動のご挨拶」「Re:転勤のご挨拶」とします。返信ボタンを押すとメールの件名には自動的に「Re:」がつけられるので、これでOKです。
2.宛名は省略せず正式名称を記載する
返信メールの本文には宛名を忘れず記載しましょう。宛名は、返信先が間違えていないかを確認する意味があるだけでなく、相手に敬意を表す意味合いも含まれています。そのため社外の人に返信するとき、会社名や部署名を省略するのは失礼です。
社外の人への返信メールでは「会社名+部署名+役職名+氏名+様(敬称)」を書き、社内の人には「苗字+役職名」とします。また、「佐藤課長様」「田中部長様」などの書き方は二重敬語になるのでNGです。正しくは「佐藤課長」「田中部長」です。挨拶メールへの返信は礼節をわきまえて書くことが重要です。
3.挨拶文の書き方
宛名を明記したら次は挨拶文を明記します。社内の方に対しては「お疲れ様です」を用いましょう。「ご苦労様です」は目上の人が目下の人に対して使う挨拶文のため、使用するべきではありません。
取引先など社外の方に返信するときは「いつも大変お世話になっております」「平素より大変お世話になっております」といった丁寧な挨拶文を用いましょう。
4.挨拶のメールを送ってくれたことに対するお礼の言葉を述べる
挨拶文の後はいよいよ本題です。冒頭では、転勤・異動の挨拶メールを送ってくれたことに対して感謝の気持ちを伝えましょう。
- お忙しい中、ご挨拶のメールを頂き誠に有難うございます
- ご丁寧に挨拶のお言葉を賜り、誠に恐縮です
上記の例文のように、冒頭に「お忙しい中」や「ご丁寧に」といった言葉を加えるだけで相手により丁寧な印象を与えることが出来ます。
5.労いの言葉を伝える
転勤の挨拶メールに対して、定型的な文章が並んだだけのメールを返信するのは好ましくありません。先方に味気ない印象を持たれてしまいます。これまでお世話になった感謝の気持ちを伝えるためにも、過去のエピソードや出来事を挙げて温かみのある文面にまとめましょう。
- 入社以来、仕事の進め方を一からご指導頂き本当に有難うございました
- いつも、ここぞという大事なときにお力添え頂き有難うございました
- 仕事で悩んだとき、親身になって相談に乗って頂いたご恩は一生忘れません
思い出や、共に味わった苦労話を明記すると、あなたの気持ちがストレートに伝わります。
6.ポジティブな文面にまとめよう
新しい環境に足を踏み入れる人は期待と同時に不安を抱えてしまうものです。返信メールでは、相手の今後を気遣うメッセージを伝えて安心感を与えましょう。
- 〇〇様の明るく社交的な性格でしたらどんな職場環境でも溶けこめる筈です
- 〇〇様のバイタリティがあれば転勤先でもきっとご活躍されるはずです
しんみりと悲壮感が漂う文面にならないよう、先方を勇気づける言葉を伝えましょう。
転勤のお礼メールに返信するときの文例
つづいては、転勤者から挨拶のメールが届いたあとに返信する際の文例を紹介します。文例は、上司への返信、取引先への返信の2パターンをお伝えします。
転勤のお礼メールに返信するときの文例(上司に宛てる場合)
件名:Re:転勤の挨拶 〇〇課長 お疲れ様です。 この度はお忙しい中、転勤のご挨拶をいただき 入社以来、公私にわたり面倒を見て頂き 特に、株式会社△△様に対するご提案のときは、 異動されるのは寂しい限りですが、 赴任先で新しい生活が始まると思いますが、 今まで本当に有難うございました。 ==================== |
転勤のお礼メールに返信するときの文例(取引先に宛てる場合)
件名:Re:転勤のご挨拶 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 転勤についてのご挨拶を賜り、 〇〇様におかれましては弊社との取引にご尽力頂き、 お会いできなくなるのは寂しい限りですが、 新たな環境でのお仕事は何かとお忙しいと思いますが、 引き続き、何卒宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
書くときのポイント:本文は以下の流れで書くと上手くまとまります。
- 宛名
- 挨拶文
- 挨拶メールへのお礼
- お世話になったことへの感謝の言葉
- 労いの言葉
- 結びの挨拶
お世話になったことに対して感謝を述べる際、エピソードを踏まえて具体的に明記すると、先方に気持ちが伝わる温かみのある文面になります。また労いの言葉は、別れを惜しみつつも応援する書き方がベストです。