クレームへの返信メールの文例

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クレームメールへの返信メールの文例

会社の商品やサービス・接客に関するクレームのメールが届いた時、返信メールの書き方を間違えると、お客様の信頼を失ってしまうので注意しなくてはなりません。

返信メールには、迷惑をかけたことに対して素直に謝罪の言葉を述べ、クレームに対する改善策を明記することが大切です。

ここでは、お客様から接客や商品の欠陥に関するクレームメールを受け取ったときの返信メールについて、書き方や文例を紹介していきます。

クレームメールに返信するときの書き方

まずは返信するときの書き方や心がけておきたいマナーについてお伝えします。

1.クレームに返信するときの件名の書き方

通常、ビジネスメールに返信するときは、同じ用件のやり取りであれば相手から送られてきた件名を引用し、「Re:」を付けたままやり取りすることがマナーです。

しかし、今回のメールはクレーム対応。「Re:〇〇」という件名を見た相手が不快に感じる可能性も考慮するべきです。したがって件名は「○○のお詫び」と書き換えて送りましょう。

接客に関するクレームの場合は「ご対応についてのお詫び」「不手際についてのお詫び」、商品の不備が発覚したときは「商品欠陥についてのお詫び」などと件名を書き換えましょう。お客様が感情的になっている場合は特に、細部に至るまで誠意を込めたメールを心がけて返信するのが基本です。

2.宛名の書き方

メール本文の冒頭では本文を書き出す前に、必ず宛名を記載しましょう。相手が個人の方の場合は「○○様」、取引先企業の場合は「会社名→部署名→役職名→担当者名→敬称(様)」の順に丁寧に明記します。クレームメールでは特に、礼儀正しく書くことを意識しましょう。

3.挨拶文の書き方

挨拶文に関しても、より礼儀正しく丁寧な一文を選び、記載することが大切です。「お世話になっております」「毎度有難うございます」といった挨拶文は相応しくありません。

クレームメールに返信するときは「平素は格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます」「平素は格別のお引き立てを賜り厚くお礼申し上げます」といった丁寧な挨拶文を用いましょう。

4.クレームに対する謝罪の言葉

挨拶文を明記した後は、今回のクレームに対するお詫びの言葉を述べましょう。クレームメールへの返信では、この謝罪文がとても重要なポイントとなります。

  • この度は弊社商品の不備によりご迷惑をお掛け致しましたこと、心よりお詫び申し上げます
  • 本日納入した商品に、一部破損品が混入しておりましたこと、誠に申し訳御座いません
  • 本日納品分に関しまして、ご注文数量を不足しておりましたこと、心よりお詫び申し上げます
  • 私の失念により○○様にご迷惑をお掛けしてしまい、大変申し訳御座いませんでした
  • 弊社スタッフが失礼な対応を致しましたこと、心よりお詫び申し上げます

クレームの原因を確認し、原因がこちらにあると判断した場合は、自社の非を素直に認め丁寧に謝罪しましょう。現時点では自社に非があるかを確認する必要がある場合でも、まずはお客様に迷惑を掛けたことに対して謝罪の意を述べるのがクレーム対応の基本です。

5.改善策は具体的に書く

謝罪の言葉を述べただけではお客様は納得しません。商品に不備があった場合は交換や修理といった対応を取るべきですし、同じことを繰り返さないための改善策を簡潔に明記すべきです。スタッフ応対でクレームが発生した場合は、処分や指導改善を徹底する旨を記載すべきです。

  • 商品は近日中にスタッフがお伺いし、新商品に交換させて頂きます
  • 同じ不備が起こらない様、欠陥商品が発生した工程について原因を究明し、改めてご報告を致します
  • 対応致しましたスタッフには厳重注意をすると共に、社員一同のサービス力の向上を徹底する所存です

相手の方が納得するような対応を考え、それを記載しましょう。

6.確認のための保留のお願い

クレームは迅速に対応することが基本ですが、内容によっては状況確認の上での対応となる場合があります。その場合、時間を頂戴する旨の一文を明記しておきましょう。

  • 大変申し訳ございませんが、不備に関する原因を確認するため、お時間を頂きたく存じます
  • 誠に恐縮ですが、どの製造工程で不備が起こったかについて確認のお時間を頂きたく存じます

このような言い回しで記載し、一旦保留としましょう。

クレームメールに返信するときの文例

つづいてはクレームメールに返信するときの文例を紹介します。ビジネスシーンにおけるメールのやりとりの中でクレーム対応は最も難しいといえます。返信する際は下記の文例をよく読み、相手に不快な思いをさせないようメールを作成してください。

接客のクレームに対する返信メールの文例

件名:スタッフ対応についてのお詫び

〇〇様

この度は弊社サービスをご利用頂き
厚くお礼申し上げます。

またお忙しい中、足をお運び頂きましたにも関わらず、
弊社スタッフの不手際により〇〇様に不快な思いを
お掛け致しまして、大変申し訳ございませんでした。
深くお詫び申し上げます。

明日にでも店舗に向かい、状況確認と現場指導を行います。
今後二度とこのような事が無いよう気持ちを入れ替え、
社員一同、サービスの向上に誠心誠意努めて参る所存でございます。

またご迷惑でなければ、ご自宅にお伺いし、
謝罪と今後の改善に向けたお約束をさせて頂きたく存じます。

つきましてはご連絡先を頂戴できましたら幸甚でございます。

今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
取り急ぎお詫び申し上げます。

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署名
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商品のクレームに関する返信メールの文例

件名:欠陥商品についてのお詫び

株式会社〇〇〇〇
専務取締役 〇〇 〇〇 様

平素は格別のお引き立てを賜り
厚くお礼申し上げます。

この度は弊社製品の不備によりご迷惑をお掛けしましたこと、
心よりお詫び申し上げます。

商品は本日中に弊社スタッフがお伺いし、
新商品と交換させて頂きます。

商品の欠陥につきましては
どの製造工程で発生したかについて
現在確認中でございます。

お時間を頂き大変恐縮では御座いますが
原因解明につきましてはお時間を頂戴致したく存じます。

確認ができ次第、速やかにご報告致します。

以後このような欠陥商品を見逃さぬよう、
社員一同気を引き締めて業務に取り組む所存です。

この度は誠に申し訳ございませんでした。
取り急ぎ、お詫びを申し上げます。

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署名
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 書くときのポイント:クレームに返信するとき、「言い訳」は絶対に記載してはいけません。クレームの原因を明記するならまだしも、「仕方の無い事」と伝わるような書き方は余計に相手の怒りを買ってしまいます。

また、ただ謝罪文を明記するだけではなく、お客様のクレームに対して今後どのような取組をするのか、改善策をしっかり伝えることが大切です。

相手は時間を割いて、わざわざあなたの会社に報告をしてくれているのです。お客様の声を真摯に受け止め、誠実に対応することがクレームを解消する上で最も重要なことだと心得ておきましょう。

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