交流会や懇親会、パーティなどの場で初対面の方とお会いするとき、まずは先方と名刺交換を行うのが基本です。名刺交換は、ビジネスシーンで儀礼的な挨拶と重んじられる行為ですが、せっかくの相手との接点も、次のアクションを起こさないと「その場限り」で終わってしまいます。
名刺交換をキッカケとして人脈作りに生かしたり、ビジネスに繋げていくためには、名刺交換後のお礼メールが非常に効果的です。あとで名刺を整理して「これ、誰だっけ?」とならないようにするためにも、名刺を交換した相手にはお礼メールを送ることを心がけましょう。
ここでは、名刺交換後のお礼メールの文例集をご紹介します。人脈を広げたり、自分のことを相手に認識してもらうためのポイントやマナーについてもお伝えするので、メールの文面を作成するときの参考にしてくださいね。
目次
名刺交換後のお礼メールの書き方・マナー
まずは、名刺交換後のお礼メールを作成するときに心がけておきたいマナーや、書き方についてお伝えします。人脈作りにつながる有効な方法なので、ぜひ参考にしてくださいね。
お礼メールは当日中に送るのがベストタイミング
大人数が参加するパーティや懇親会などでは、一度に何十人の人と名刺交換をする可能性もあります。そのため、形式的な名刺交換しかしていない場合、あなたの印象はほとんど残らないばかりか、数日も経てば、忘れ去られてしまうことも。
自分の名刺を埋もれさせてしまわないためにも、お礼メールは当日中に送信することを心がけましょう。遅くても翌日には送るのが鉄則です。
また、感謝の気持ちを伝えるとき、封書でお礼状を送るのが正式なマナーですが、名刺交換のお礼であれば、メールを活用してもかまいません。メールは通常、略式ですが、送信するだけですぐに相手に伝えられる伝達手段のため、ビジネスシーンでうまく利用しましょう。
件名は端的かつ具体的に明記する
相手がメールの件名を一目見ただけで、どこで知り合った人からメールが送られてきたのか、相手は誰なのかが、すぐに分かるよう工夫することが大切です。また、件名が長ったらしくならないよう、簡潔かつ具体的に明記することも心がけましょう。
件名のおすすめは「〇〇セミナーでの名刺交換の御礼」「懇親会での名刺交換のお礼」などと、メールを送る目的を書き記し、そのあとに会社名・氏名の順に明記する書き方です。
また、文面には名刺交換後の会話の内容や、話題を盛り込み、感謝の気持ちを添えることが効果的です。ただし、過度に相手を持ち上げるような表現にならないよう注意しましょう。礼儀正しく丁寧な文面にすることが基本です。
お礼メールを送る前に相手の情報を収集する
現在は、インターネットを活用すれば、ある程度の情報を得られる時代です。ビジネスマンであれば、相手もそのことを理解していると心得ておき、お礼メールを作成する前に、先方の名刺からなるべく情報を収集しておきましょう。
例えば、会社名を検索すれば、企業のホームページや公式ブログ、先方の企業に関連するニュースを閲覧することができますし、個人名だと、SNSや個人ブログの情報を収集できる場合もあります。お礼メールでは、相手に興味を示していることを認識してもらうことも必要。面倒でも、しっかり調べてからメールの文面を考えるようにしましょう。
ただし、個人に関する情報のなかには、プライバシーに関する項目も含まれることから、個人に踏みこみすぎる情報には触れないよう、気をつけなければなりません。お礼のつもりで送った内容が、あなたへの不信感につながる可能性もあります。
名刺交換後のお礼メールの文例集
つづいては、名刺交換後のお礼メールの文例集をご紹介します。文例のあとの書くときのポイントについても、目を通しておいてくださいね。
名刺交換のお礼メール文例(基本)
件名:〇〇セミナーでの名刺交換の御礼(株式会社〇〇・山田太郎) 株式会社〇〇〇 お世話になっております。 大人数が参加するセミナーのため、 御社のホームページを拝見したところ、 機会がございましたら、是非一度、ゆっくりと またお会いするご機会もあるかと存じますが、 ==================== |
名刺交換をしていただいたことへの感謝の気持ちを伝える:メールの文面では、ご縁をいただいたことに対して感謝の意を述べるとともに、今後のお付き合いを願う一文を添え、丁寧な文面にまとめましょう。お礼メールを送る前には、名刺交換をした相手が所属する会社のホームページやブログなどを事前に確認しておき、先方への興味を示していることが伝わるよう工夫することも大切です。
挨拶を兼ねた名刺交換のお礼メール文例
件名:〇〇勉強会での名刺交換の御礼(株式会社〇〇・山田太郎) 株式会社〇〇〇 お世話になっております。 限られた時間内でしか、〇〇様のお話をお伺いすることができず、 もし勉強会でのご不明な点や疑問に感じられた点がございましたら またお目にかかれることを楽しみにいたしております。 メールにて恐れ入りますが、 ==================== |
相手への配慮を心がける:挨拶を兼ねた名刺交換のお礼メールは、先方に対する気遣いや配慮をした文面にまとめると、好感を持たれます。相手の不安を解消する、温かみのある文章を書くことを心がけましょう。特に、定期的に顔を合わせる可能性のある場で知り合った場合は、上記の文例のような書き方にすると、メールを受け取った相手は安心します。
アポイント取得のお願いも兼ねる名刺交換のお礼メール文例(1)
件名:〇〇交流会での名刺交換の御礼(株式会社〇〇・山田太郎) 株式会社〇〇〇 お世話になっております。 失礼ながら御社のホームページを拝見しましたところ、 私も現職において〇〇業界の企業様と関わりを持つことが多く、 一度、情報交換を踏まえてお時間を頂戴することは可能でしょうか。 お忙しいところ大変恐れ入りますが、 メールにて恐縮ですが、 ==================== |
再び会うメリットを明記する:多忙を極める相手にアポイントを取り付けたいときは、相手に対して、あなたと面談するメリットを簡潔かつ具体的に明示することが大切です。誰しも、同業他社の動向や、現在取り組んでいる内容など、新鮮な情報が欲しいもの。時間を割いてでも、あなたと面談するメリットがあることをメールの文面に明記しましょう。
営業目的でもお礼メールの文面にそのことを明記するのは避けよう:パーティや懇親会で、一度は先方とお会いしているとはいえ、名刺交換をしたくらいの間柄であれば、十分に打ち解けたとは言い難いといえます。そのような中、お礼メールでいきなり営業をされると、相手は身構えてしまいます。文面では会うメリットを明記するに留め、過度な営業行為や宣伝は行わないよう注意しましょう。
なお、相手にアポイントを頂いたらお礼メールを送って感謝の気持ちを伝えましょう。その際は「営業のアポイントのお礼メールの文例集」を参考にしてくださいね。
アポイント取得のお願いも兼ねる名刺交換のお礼メール文例(2)
件名:〇〇交流会での名刺交換のお礼(株式会社△△・△△) 株式会社〇〇〇〇 お世話になっております。 歓談中、〇〇様のお仕事のお話やご趣味であるゴルフの話について なお、お話の中で〇〇様がおっしゃっておられた ちなみに、〇〇様の来週のご予定はいかがでしょうか。 念のため、私の来週空いております日時を ◎お伺い可能な日時 面談のご快諾をいただいていないなか、 ご調整が難しいようでしたら、 まずは名刺交換の御礼とご面談のお願いまで申し上げます。 ==================== |
有益な話題提供を営業のフックにする:名刺交換のお礼メールに商談のアポイント取得も兼ねる場合は、営業する気満々な気持ちが文面に表れないよう注意しなくてはなりません。先方にとってメリットのある情報を持っていることを伝え、面談時でもその話を中心とするのが基本マナーです。アポイントを設定したものの、あなたの営業トークばかりだと相手はきっとガッカリします。高度な営業手法ではありますが、下調べを十分に行って、人脈作りのキッカケにしましょう。