社外の取引先に食事をご馳走になったときは、後日、お礼メールを必ず送信して、感謝の気持ちを伝えるのが礼儀です。接待や飲み会を開催してくださったのは、今後も変わらぬ交誼を願う相手の気持ちの表れでもあります。先方の想いに応えるためにも、お礼メールを送ってより良い関係を築くことが大切です。
ここでは、接待飲み会や会食後に取引先へ送るお礼メールの書き方や文例集をご紹介します。メールを送信するときに心がけておきたいマナーについてもお伝えするので、参考にしてくださいね。
目次
会食・接待飲み会のお礼メールの書き方・マナー
まずは、会食や接待・飲み会など、食事をご馳走になった後でお礼メールを送るときのマナーや注意点についてお伝えします。
会食のお礼は書面が正式と心得よう
メールは、相手に伝えたいことをすぐ、簡単に伝えられる便利なツールであり、ビジネスマンにとって必要不可欠な伝達手段です。しかし、ビジネスメールは「略式」であることを理解しておかなければなりません。特に、目上の人や改まった相手、礼儀を重んじる人に送るときは要注意。相手に不快な思いをさせてしまいます。
食事をご馳走になったときは、感謝の気持ちを書面に書き添えて送るのが正式なマナー。メールのほうが手っ取り早くても、そもそも、義理で送ること自体が失礼です。お礼メールを送る目的は、感謝の気持ちを伝えることのはず。趣旨が先方に伝わるよう、メールを活用すべきか、封書で送るべきかをきちんと使い分けることが大切です。
会食のお礼メールは翌朝までに送信する
お礼メールを送信するときは、会食の翌日、相手がメールボックスを確認する前までに送るのが礼儀です。就業時間前を期限の目安として、必ず送りましょう。メールを送った後で、当日中に電話でも重ねてお礼を伝えておくと完璧です。
なかには、お礼メールや手紙を送らない人もいますが、先方の交誼に対して、非常に失礼な対応となってしまいます。相手はきっと「会食の場で不快な思いをさせてしまったのではないか」と不安に感じていることでしょう。おもてなしを受けた方は率直にお礼の気持ちを、食事会を開催した方は時間を割いていただいたことに感謝の気持ちを伝えましょう。
接待を受けた場合、お店や料理について褒める
取引先が幹事としてお食事会をセッティングしてくれた場合、仕事の合間を縫って会場をおさえてくれた相手に対して、労をねぎらう言葉や、料理やお店へのコメントを添えた文面にすることは基本だと心得ておきましょう。
日本料理や割烹、イタリアンやフレンチなど、その場で提供された料理や、お店の落ち着いた雰囲気などを思い返して、一文でよいので、感想を簡潔にまとめます。その言葉を読んで、先方もきっと「また招待しよう」と思ってくれることでしょう。
会食・接待飲み会のお礼メールの文例集
つづいては、お客様から接待飲み会や会食の場に招いていただいた後に送るお礼メールの文例をご紹介します。文例のあとに、メールを作成するときのポイントについても記載しているので目を通しておいてくださいね。
会食・飲み会後のお礼メール文例(基本)
件名:会食の御礼 株式会社〇〇〇〇 日頃からなにかとお心配りをいただき、深く感謝申し上げます。 先日は会食の席にお招きいただき、ありがとうございました。 また、普通なら知ることのできない、御社業界特有の常識や風土について、 今後ともご指導・ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。 取り急ぎ、お礼を申し上げたく、お便りいたしました。 ==================== |
食事やお店の満足ポイントを伝える:先方にお店を選んでもらったときは、お店の良かった点を書き添えておくことを忘れてはなりません。接待後のお礼メールを送るときの重要なマナーのひとつです。料理の内容やお店の雰囲気・空間、スタッフの質の高いサービス、立地など、印象に残る点を明記しておくと、相手もまた誘おうという気持ちになれます。ただし、あまり過度に褒めてしまうと、お世辞と捉えられてしまうため、違和感のない表現を心がけましょう。
接待での話題にも触れる:定型的な文面のみだと、お礼の気持ちが伝わらないどころか、冷たい印象を与えてしまいます。取引先の経営状況や景況感、新たに知った事柄、また、会食時の楽しかったエピソードなどでもかまいません。文面にそれらを盛り込むことによって、温かみのあるメールになります。
接待・飲み会後にお土産を受け取ったときのお礼メール文例
件名:会食の御礼 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 昨日は会食の席にお招きいただき、心からお礼申し上げます。 〇〇様の仕事に対するお考えや、部下の方々への接し方は また、お食事をご馳走になるだけでなく、 至れり尽くせりのお食事会にお招きいただいたこと、 お仕事に関しましても、引き続きご指導ご鞭撻のほど、 ==================== |
お土産をいただいたお礼も伝える:会食の場をセッティングいただいたことに対してお礼の言葉を述べるのはもちろん、文面には、お土産を準備してくれたことにも触れ、感謝の気持ちを伝えておきましょう。お土産を社内のメンバーと分け合った場合は「いただいたお土産は、職場のスタッフと美味しくいただきました。代表してお礼申し上げます。」などと明記しましょう。
会食に出席していただいたお礼メール文例
件名:会食の御礼 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 先日はご多用中にもかかわらず、 〇〇様の今後の抱負からプライベートのご趣味まで、 弊社ともども、今後とも変わらぬご交誼をいただきますよう、 ==================== |
参加してくれたことに感謝の気持ちを伝える:接待でもてなす人からもお礼メールは必ず送信しましょう。仕事で多忙を極める中、時間を割いてくれた相手の心遣いに感謝の気持ちを述べるとともに、食事中、先方から教えていただいたことや人柄など、会食の場で新たに知ることのできたことを中心に文面をまとめましょう。結びの言葉では、末永くお付き合いをお願いする一文を書き添えておくことも大切です。