ビジネスでは、相手のちょっとした厚意に対しても、すぐにお礼のメールや書状で感謝の意を表すのが礼儀です。
上司や取引先から寸志を頂いたら、相手のご厚志に対する感謝の気持ちを素直に伝えましょう。礼儀をわきまえることは大切ですが、形式にとらわれすぎると味気ない印象を与えてしまうため、自分の言葉でお礼を述べることが重要です。
ここでは、寸志のお礼メールの書き方やマナーについてお伝えします。宴会・飲み会の会費として上司から寸志を受け取ったときの文例や、ボーナスの代わりに受け取ったときの文例、取引先からご厚志として受け取った場合の文例も紹介するので参考にしてくださいね。
目次
寸志のお礼メールの書き方・マナー
まずは、寸志のお礼メールの書き方や、心がけておくべきマナーについてお伝えします。
社外の人から寸志を受け取った時はお礼状が基本
目上の人であっても、寸志を渡してくれた相手が社内の上司であればお礼メールを活用しても構いません。むしろ書状だと堅苦しい印象を与えます。ところが、取引先など社外の人から受け取った場合、メールは略式となるため失礼です。すぐに送付できないときの手段として、取り急ぎお礼メールを送るのは構いませんが、あとで必ずお礼状を送りましょう。
お礼メールは「寸志」はNG!「ご厚志」と書こう
「寸志」は、目上の人から目下の人に対して用いる言葉のため、寸志を受け取ったお礼を伝えるときは「ご厚志」と書きましょう。厚志とは「深い思いやり。心のこもった親切」という意味です。
主賓として招待した取引先がお金を包んでくれたり、社内飲み会で上司が飲食代を多めに出してくれたりしたときは「ご厚志」を用いましょう。
寸志を受け取った翌日までにお礼メールを送ろう
寸志を貰ったら、当日中に感謝の気持ちを伝えるのが基本です。相手が上司の場合、遅くとも翌朝の業務開始時間の前にお礼メールを送りましょう。もちろん、顔を合わせたときは口頭でも感謝の意を伝えるのが社会人の基本マナーです。
寸志のお礼メールの文例集
つづいては、寸志のお礼メールの文例を紹介します。
寸志のお礼メールの文例(飲み会の会費として受け取った場合)
件名:食事会のご出席とご厚志のお礼 〇〇課長 お疲れ様です。営業部の△△です。 昨日はお忙しい中、営業部の食事会にご参加くださり また、ご厚志まで頂戴し、重ねて御礼申し上げます。 おかげ様で、営業部員一同 〇〇課長のお心遣いに応えるためにも必ず成果を上げて参る所存です。 取り急ぎ、お食事会にご出席いただいたお礼を申し上げます。 ==================== |
寸志のお礼メールの文例(上司から送別会で受け取った場合)
件名:送別会とご厚志のお礼 〇〇部長 お疲れ様です。△△です。 本日はお忙しい中、私の送別会にご出席いただき また、ご厚志まで頂戴しましたこと、 〇〇部長のもとで〇年間、仕事をさせて頂くなかで 新天地でも〇〇部長から教わったことを生かして 落ち着きましたら、また近況報告をさせていただきます。 メールにて恐縮ではございますが、 ==================== |
寸志のお礼メールの文例(取引先から受け取った場合)
件名:式典のご出席とご厚志のお礼 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 この度は、弊社創立記念式典にご出席いただきまして また、ご厚志まで頂戴しましたこと、 これを機に、より一層社業発展に邁進し、 メールにて恐縮ではございますが ==================== |
寸志のお礼メールの文例(賞与・ボーナスの代わりに受け取った場合)
件名:ご厚志のお礼 〇〇社長 お疲れ様です。営業部の△△です。 この度はご厚志を頂戴いたしまして 入社してまだ間もない未熟な私ですが、 今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
書くときのポイント:文例の流れ・構成は下記のとおりです。
- 宛名
- 挨拶文
- 出席・協力のお礼
- 寸志のお礼
- 抱負・決意表明
- 結びの挨拶
寸志に限らず会に出席してもらったりもしたときは、そのことに対しても感謝の気持ちを伝えるのがマナー。お金のことにだけ触れるのは非礼です。前章でも伝えた通り、メールに書くときは「寸志」ではなく「ご厚志」と書くことも覚えておきましょう。