取引先との商談に関して、自分の経験やスキルでは営業力が不足していると感じたら、ベテランの上司にサポートをお願いしたいと思うときがあるでしょう。経験豊富な上司が同行してくれれば難しい商談や交渉もクリアすることが出来るはず。
とはいっても、上司はさまざまな責任ある業務を抱える多忙の身。依頼の伝え方を間違えたり、曖昧な書き方をしてしまうと、困惑させてしまいます。
ここでは、上司へ送る、営業同行の依頼メールの書き方をお伝えします。文例もご紹介するので参考にしてくださいね。
目次
上司に営業同行を依頼するメールの書き方
上司に営業同行を依頼するときは、多忙な中、時間を割いて同行してもらうということを意識して文章を作成しなければいけません。文面では「ご多忙中、誠に恐縮ですが」「お忙しい中申し訳ありませんが」といった謙虚さが伝わる言葉を添えて、謝意を表すことが基本です。
1.件名は「ご同行のお願い」とする
ビジネスメールの件名はメールで伝えたい用件が理解できるタイトルにしなくてはなりません。営業同行を依頼するときの件名は「同行のお願い」「同行のご依頼」とすべきです。
また、訪問先の会社名を入れて「【株式会社〇〇様】ご同行のお願い」としても良いでしょう。
件名を書くときのポイントは、長くなりすぎないこと。シンプルなタイトルをつけ、詳細は本文で伝えるようにするのがポイントです。
2.メール本文の冒頭では宛名を書く
ビジネスメールは、本文で用件を書き記す前に、宛名を書くルールがあります。同行を依頼する相手が直属の上司の場合は「〇〇部長」「〇〇マネージャー」などと「苗字→役職名」とし、部署が違う上司に依頼する場合は「企画部 〇〇部長」「総務部 〇〇課長」と「部署名→苗字→役職名」の順序で明記するのがマナー。また、別の支店や支社の上司に同行を依頼するときは支社名や支店名も記載して下さい。
3.社内向けの挨拶は「お疲れ様です」
取引先などの社外の人に送るメールは「お世話になっております」「平素より大変お世話になっております」などの挨拶が一般的ですが、社内の上司にメールを送るときの書き出しは「お疲れ様です」が基本。「ご苦労様です」は目上の人が目下の人に使う挨拶のため、使用するべきではありません。
4.同行の理由についても簡潔に説明する
依頼メールには、なぜ上司に同行をお願いしなければいけないのか、その理由も明記しましょう。社会人になれば、理由を明かさずにお願いするのはNGです。正当な理由があるからこそ上司にお願いをするわけですから、依頼する経緯・状況をしっかり報告する必要があります。それに、状況を説明しないまま同行をさせてしまうと、上司に恥をかかせてしまう恐れがあります。
5.訪問先の情報は箇条書きで記載する
同行を依頼する立場として、同行先の企業の住所や電話番号・担当者名といった基本情報はもちろん、これまでのやり取りも簡潔に記載しておくのがマナー。それらを総合的に勘案して、そもそも自分が同行すべきかを決めることができますし、同行する場合、当日必要な資料の準備も抜かりなく行うことができます。
また、上司が忙しい場合、訪問先で待ち合わせすることが考えられるため、訪問先への交通手段も明記しておきましょう。
6.スケジュールの可否を確認する
取引先と打合せの日程が既に決まっている場合は、メールに打ち合わせの日時を記載しておき、同席の可否を確認する必要があります。万が一上司の予定が合わなかった場合、改めて同行できる日程を確認し、先方と調整しましょう。
また取引先との打ち合わせ日程がまだ決まっていないときは、上司に同行が可能な日程を確認し、先方に伝える必要があります。その際、上司と同行できる候補日を2〜3日確保し、その中から取引先に決めてもらうと良いでしょう。
取引先にメールを送るときは日程変更の依頼メールを参考にしてください。
上司に営業同行を依頼するメールの文例
つづいては、上司に営業同行を依頼するメールの文例を紹介します。
件名:株式会社〇〇様ご同行のご依頼 〇〇課長 お疲れ様です。△△です。 この度、〇〇課長にご同行のお願いがあり 来月〇月〇日〇時に商談予定の、 実は商談当日、これまでの窓口である〇〇様に加えて、 先方からは過去の導入実績および導入後のフローついて 導入後のフローについてはお客様の要望次第で 次回打ち合わせの詳細を下記に記載いたします。 【企業情報】 【商談内容】 ご多忙中、大変恐縮ではございますが、 上記につきまして何卒宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
書くときのポイント:文例の流れを紹介します。
- 宛先
- 挨拶(書き出し)
- 同行のお願い
- 同行を依頼する理由
- 同行内容、スケジュールの詳細
- 結びの挨拶
同行のお願いを伝えた後は、その理由について明記しておきましょう。経緯を説明することにより上司が判断しやすくなります。箇条書きで打ち合わせの詳細を記載しておくのも、依頼する立場として配慮しないといけないこと。漏れがないよう注意しましょう。