企業にとって、お客様の生の声は今後の経営に役立てる上で非常に重要なもの。しかし、商品に対する率直な意見や感想を求められても、企業や取引先を目の前にして本音で答えられる人はそう多くはありません。
きっと相手に気を使い、オブラートに包んだ表現や曖昧な言い方でしか答えることが出来ないでしょう。皆、不満や改善要望があっても「仕方ない」「面倒くさい」と言う理由で胸の内にしまっているのです。商品状態やサービスの対応があまりにもひどい場合に限り、クレームとして販売元に申し出るだけ。
アンケート調査は、こういったお客様の心の声や満足度を拾い上げる重要なツール。しかし、忙しい相手の時間を削ってしまうことから、なかなか回答してもらえないことも少なくありません。
ここでは、アンケートを依頼したお客様が回答したくなる、依頼メールの文例をご紹介します。書き方やマナーについてもお伝えするので参考にしてくださいね。
目次
アンケートの依頼メールの書き方・マナー
まずはアンケートの依頼メールを作成するときのポイントについてお伝えします。
1.依頼メールを送信する時間帯
アンケートの依頼メールを送信する際、まず気をつけるべきポイントは送信する時間帯。時間帯を間違えて送るとアンケートに答えずスルーされてしまう確率が高まります。依頼メール送るのは10時~17時までの間が基本ですが、アンケートの送り先が主にサラリーマンの場合だと就業時間の可能性が高いため、18時~19時に送るなど相手が比較的自由な時間を狙って依頼メールを送信すると良いでしょう。
ただし、早朝や深夜の時間帯は先方が就寝中である可能性が高いため、こちらも避けるべきでしょう。また、若干の早い時間帯・遅い時間帯にメールを送る際には
- 朝早くから失礼致します
- 夜分に失礼致します
といった言葉を本文中に盛り込むよう心掛けましょう。
2.メール本文は丁寧かつ短く簡潔にまとめる
依頼メールは、自社の都合で相手にアクションを起こしてもらうということ。相手に迷惑をかけてしまうことを表現するために、メールは礼儀正しい言葉を用いるのがマナー。また、簡潔に明記するのもポイントです。長ったらしく書くと、相手は途中でメールの文面を読むのが面倒になったり、「結局なにがいいたいの?」とストレスを与えてしまいます。本文は読みやすさを意識し、短く区切って書き記すのが鉄則です。
では本題に必ず日頃のお礼を述べなければいけません。
3.アンケートの目的を明示する
書き出しでは「平素より大変お世話になっております」「平素はご愛願を賜り、厚くお礼申しあげます」「平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます」といった挨拶の言葉を述べ、そのあとにアンケートの目的を書き添えます。アンケート結果をもとにサービス向上や品質改善に役立てる場合はその旨をきっちり書いておくと回答率は高まるでしょう。
4.所要時間・設問数を明記しておくと親切
相手は忙しいなか、時間を割いて回答してくれます。ちょっとした待ち時間や移動時間にメールを開いてアンケートに協力してくれる場合もあるでしょう。依頼メールにはアンケートに答えるにあたり、おおよそ何分かかるのか目安となる所要時間を明記しておくと親切です。
あとどのくらいで終了するか分からないままアンケートに答えるのはストレスを感じます。途中で離脱されないよう、特に5分以上かかる場合は所要時間を必ず記載しておきましょう。
5.回答期限も忘れず明記する
日々何十通ものメールを受け取る相手には、いつまでにアンケートに答えて欲しいのかを明記しておかないと後回しにしてしまい、そのまま忘れてしまう恐れがあります。依頼メールには回答期限を必ず書き、今すぐ回答するよう促すことが大切です。
6.アンケートに答えると特典がある場合は目立つ場所に書く
アンケートに答えた人に特典を付与する場合は、相手の目に入りやすい箇所にその旨を明記しておくと回答率が上がります。例えば件名では「【特典つき】商品に関するアンケートご協力のご依頼」と書いておきます。
また、特典がユーザーやお客様にとって価値ある商品の場合は「豪華特典」を謳っても構いません。ただし誇張しないようにだけ注意しましょう。
アンケートの依頼メールの文例集
上記では書き方のマナーや注意点を紹介してきましたが、ここからは実践編。メールの文例を紹介していきます。初めてアンケートの依頼メールを送る方は是非参考にして下さいね。
アンケートの依頼メールの文例(個人宛に送る場合)
件名:〇〇に関するアンケートのご依頼 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 この度は、弊社商品〇〇のご購入、誠に有難うございます。 ご回答頂きました内容につきましては、 つきましては、添付しておりますアンケート用紙にご回答頂けますよう、 ご記入頂いたアンケート用紙は ■返信先のアドレス アンケートには〇月〇日までにお答えくださいますよう お手数おかけして誠に恐縮ですがご協力の程、 ==================== |
アンケートの依頼メールの文例(一斉送信する場合)
件名:〇〇に関するアンケートのご依頼 お客様各位 日頃から弊社商品をご愛顧いただきまして この度、弊社では〇〇をご利用頂いた皆様に向けて、 今後のサービス向上に役立てて参りますので お客様のご意見は弊社のプライバシー・ポリシーに従って取り扱われ、 つきましては、添付のアンケート用紙にご回答頂けますよう、 ご記入頂いたアンケート用紙は ■返信先のアドレス 尚、〇月〇日までにアンケートにお答え頂いた方々に お手数おかけして誠に恐縮ですがご協力の程、 ==================== |
書くときのポイント:依頼メールを書くときは以下の流れが基本です。
- 書き出しの挨拶
- 日頃のお礼
- アンケート依頼のお願い
- アンケートの目的の明示
- アンケート詳細(記載方法、返送先)
- 特典の詳細
- 改めてお願い〜締めの挨拶
ご覧の通りアンケートの依頼メールには、多くの項目を記載しなければいけません。その為、ひとつひとつの項目は簡潔に書くことを意識して作成し、シンプルで分かりやすくまとめて相手に送りましょう。