値引きの依頼メールの文例

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値引きの依頼メールの文例

商品取引において、値段交渉は企業の利益にかかわる大事なことです。値引き交渉は出来れば打ち合わせなど、直接対面して依頼する方が良いのですが、なかなかタイミングよく会うことも出来ないものです。

そんな時は、値引きをお願いするメールを送って検討してもらうようにしましょう。取引する双方に、これからも長期に渡って利益を生み出すことを念頭において、お願いする立場をわきまえた丁寧な言葉を使ってメールします。

ここでは値引きの依頼メールの文例をご紹介します。お願いするときのメールの書き方やマナーについてもお伝えするので参考にしてくださいね。

値引きの依頼メールの書き方・マナー

値引きの承諾は、取引先からすると利益を圧迫することに他なりません。そのため、長期に渡って取引しており、信頼関係が成り立っている相手先であっても、伝え方に気をつけないと、関係悪化を引き起こす可能性もあります。

依頼メールを送るときは、謙虚な姿勢が伝わるように文面を礼儀正しくまとめるのはもちろん、値下げの依頼に至った経緯を述べるなど、先方が前向きに検討しやすいように誠意を見せることが重要です。ただ単純に「高いから値引きして」では、先方も承諾できません。

1.値引き依頼の背景を伝える

取引先に値引きを依頼する理由が、単に自社の利益確保のためであっては、値引き交渉は上手くいきません。

値引きをお願いする理由が、他社の販売価格と比較してなのか、長年の取引を続けるうちに現行の価格が割高となってしまっているのか、円高やデフレにより材料費が安価になっているのを製品にも反映して欲しいのか、依頼メールを送る事になった背景が見えるように伝えましょう。

材料費の価格変動や業界内の材料価格など、値引き交渉に使える資料などがあれば、それを添付することにより、説得力が増して効果的になります。

2.お願いする立場として言い回しには注意しよう

上から目線で値引きを要望すれば、きっと相手は困惑するとともに、失礼な印象をもつでしょう。商取引上、販売する方よりも購入する側が有利になる一面がありますが、それを武器に無理を押し付けるような書き方はタブーです。

依頼メールでは、あくまでも自社がお願いする立場であることを理解し、日頃の取引に感謝して「大変恐縮ですが」や「ご事情もおありかと存じますが」などと丁寧なクッション言葉を使うことで、値引き交渉をスムーズに進めることが出来ます。今後も引き続き取引したい気持ちを言葉で表現して、謙虚さの伝わる文面にまとめましょう。

3.値引き交渉は信頼関係を崩さない気遣いが必要

誰しも安く商品を仕入れたい気持ちはあるでしょう。しかし、いざ伝えるとなると心苦しいものです。長く取引してきた相手であれば、より言い出すタイミングは慎重になってしまうはず。

本来は、打ち合わせの機会をもって直接交渉するのが一番ですが、その場だとお互いの感情がぶつかり合ってしまい、話が平行線をたどることも考えられます。そうならないよう、まずはお願いのメールを送り、その後に電話で「不躾なお願いとなり申し訳ないのですが」とお詫びを伝えることにより、相手にも気遣いを感じてもらえます。

メールを送りっぱなしにしないこと、出来れば後日直接会う場を作ったり、値引き交渉に応じてくれたら、即刻お礼の電話を入れるなど、信頼関係を崩さない気遣いを大切にしましょう。

値引きの依頼メールの文例

値引きの依頼メールを書くときは、お願いする態度を示して、値引きをお願いするに至った理由を簡潔に伝えます。今後も取引を続けたい意思を明確に述べ、相手への気遣いが感じられる表現を心がけましょう。

値引きの依頼メールの文例(1)

件名:単価見直しのお願い

株式会社〇〇〇〇
営業部 〇〇 〇〇 様

平素より大変お世話になっております。
株式会社△△、営業部の△△です。

この度、貴社より定期的に購入しております商品「〇〇」について
購入価格に関するお願いがあり、ご連絡を致しました。

永らく納入していただいておりますが、
お取引当初より単価の改定がなされておりません。

昨今の円高傾向に鑑みますと、現行の単価設定のままであることに
割高感を感じております。

そのため、商品のお値引きについてご検討いただけませんでしょうか。

貴社商品はお客様に大変ご好評を頂いておりますが、
〇%の値下げをご了承いただけましたら
弊社の販売価格にも反映したく存じます。

ご多忙中のところ誠に申し訳ございませんが、
ご検討の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

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署名
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上記文例は、値引きにより先方だけが利益を圧迫するのではなく、自社でもそれに報いる手立てをすることを示しています。現在の経済情勢や推移に、取引価格が合っていない旨を簡潔に明記した上で、値引き交渉したいことを明記します。また、疑問形の文章を用いることによって、相手の意向をお伺いする謙虚な姿勢を伝えることができます。値下げの要望だけを記して曖昧な書き方にならないよう、希望する値下げ率もはっきり明記しておくのがポイントです。

なお、値下げの協力をしてくれたときは忘れずにお礼メールを送りましょう。メールを作成するときは「値下げ協力のお礼メールの書き方」をご覧ください。

値引きの依頼メールの文例(2)

件名:「お見積書」お値引きのご相談

株式会社〇〇〇〇
営業部 〇〇 〇〇 様

お世話になっております。
株式会社△△、総務部の△△です。

この度はお見積書をご提示いただき、
誠にありがとうございます。

弊社の意向に沿った素晴らしいご提案をいただき、
私としましては是非この計画で進めたく存じます。

しかしながら、弊社の予算とは大きな隔たりがございます。
また、他社にも相見積もりを取って比較させていただきましたが、
金額的に他社との差が大きく苦慮しております。

その上で、貴社にご依頼したいのですが、
お見積書の金額よりも〇万円の値引きをお願いできませんでしょうか。

大変心苦しいのですが、ご検討くださいますよう
何卒宜しくお願い申し上げます。

取り急ぎ、お見積書に関するご相談を申し上げます。

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署名
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値引き交渉は先方の心情を考えると大変難しい仕事といえます。上司の指示命令に沿って相手に値引きを依頼しますが、心証を害さないように進めなければなりません。かといって遠慮した書き方になってしまうと、意図がはっきり伝わりません。依頼メールを送るときは、先方への感謝の言葉を述べるとともに、低姿勢でありながら要望は明確に伝える「攻め上手」になるよう文面をまとめましょう。

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