退職や人事異動により送別会を開催するときは、上司に挨拶のお願いをしておくのが基本です。退職者や異動者が「この部署で仕事ができて良かった」と思ってもらえるかどうかは、挨拶の言葉で決まるといっても過言ではありません。相手を労い、新たな門出を祝う気持ちを伝えるためにも、挨拶をお願いする上司に趣旨を理解してもらうことが大切です。
ここでは、送別会の挨拶の依頼メールの文例をご紹介します。メールの書き方やマナーについてもお伝えするので参考にしてくださいね。
目次
送別会の挨拶の依頼メールの書き方・マナー
送別会の流れでは一般的に、送る側の挨拶、乾杯の挨拶、歓談飲食、退職者の挨拶、締めの挨拶があります。挨拶をお願いする場合、基本は対象者と近しい関係の所属部長や課長にお願いしますが、快く挨拶を引き受けてもらえるように、低姿勢でお伺いする疑問形の文章で依頼しましょう。
1.丁寧な疑問形の文章にする
基本は、退職する人や異動する人の「直属の上司」や「部の責任者」に挨拶をお願いしますが、必ずしも引き受けてくれるとは限りません。そのため、上司だから挨拶するのは当たり前と押しつけるような書き方をしてはいけません。
例え、相手が挨拶を予定していたとしても「ご挨拶をお願いしてもよろしいでしょうか」と丁寧な伝え方であれば、優しい柔らかな表現になります。「ご多忙中に申し訳ありません」と相手の仕事の都合を気遣う言葉も忘れないようにしましょう。
2.送別会の対象者の個別情報を簡潔に明記する
挨拶の依頼メールに、在職中の成果や退職理由などを盛り込んでおく心遣いがあると、挨拶の内容も考えやすくなります。依頼メールではあなたの要望を伝えるだけではなく、相手が承諾しやすいよう配慮することが大切。
ただし、退職や異動の理由を公にはしたくない人もいます。その場合は「家庭の事情により退職される〇〇さんへの挨拶をお願い致します」と理由をぼかして伝えることも考えなくてはなりません。
3.挨拶は短めにお願いしよう
飲食店を予約して送別会をする場合は、長くても予約時間は2時間程度。冒頭の挨拶の時間が長いとなかなか乾杯に移れず、飲食や歓談の時間が減り、楽しいはずの場が白けてしまいます。せっかくの送別会がダラダラ続けられる挨拶のせいで台無しになってしまうのを防ぐために、依頼メールに挨拶の時間を3分程と事前に伝えておくことも大切です。
送別会の挨拶の依頼メールの文例
送別会の開催が決まったら、挨拶は依頼メールで早めにお願いするようにしましょう。送別会の挨拶は、送り出す人に伝える最後の言葉。直前になってから依頼されても「聞いてない。早く言ってもらわないと困る」と、了解しても後々嫌な気持ちが残ります。送別会の開催を案内するメールとは別に、個別で挨拶の依頼メールを送って気持ち良く引き受けてもらうようにしましょう。
送別会の挨拶の依頼メールの文例(退職する場合)
件名:「〇〇さん送別会」ご挨拶のお願い 〇〇部長 お疲れ様です。営業部の△△です。 すでにご承知の通り、営業1課の〇〇さんが つきましては、〇月〇日(〇)に送別会を開催いたします。 ご多忙中と存じますが、是非ともご出席くださいますよう そこで、10年に渡って弊社の営業一筋に頑張ってこられた〇〇さんに 送別会の宴席は2時間を予定しておりますが、 送別会のご案内を別途添付致しましたので、 お手数をお掛けし大変恐縮ですが、 ==================== |
挨拶をお願いしておきながら、その時間を区切るというのは、たいへん言い辛いものです。しかし、幹事も会を進行する立場として予定通りに進めなくてはなりません。その場合、上記のようにさり気なく明記しておくと、快く引き受けてもらえます。また、改めて挨拶の予定(タイムテーブル)が入った予定表を添えることで、気遣いの行き届いた依頼メールになります。
送別会の挨拶の依頼メールの文例(異動する場合)
件名: 「〇〇さん異動の送別会」ご挨拶のお願い 総務部 〇〇部長 お疲れ様です。人事課の△△です。 すでに公示がございましたが、 つきましては、〇月〇日(〇)に総務部全体で ご多忙中とは存じますが、 また、その折に〇〇課長がこれまで以上に邁進されるよう 送別会当日のご案内とスケジュールを添付いたしましたので、 私、人事課の△△が代表幹事を務めますので、 お忙しいところ恐縮ですが ==================== |
転勤や部署の異動によって送別会を開く場合は、送別会の後も職場で顔を合わすことがある為、嫌な印象の残る送別会にはしたくありません。気持ち良く送り出す為に、人事異動などの場合は、明るくユーモアのある会になれば印象に残ります。締めの挨拶が「今後も頑張れ」という内容になれば、さみしい送別会にならず、明日から違う場所でお互い頑張ろうとなります。挨拶の依頼メールにも、その意味合いを込めたお願いの一文を添えることが大切です。