取引先との既に決まっている打ち合わせやスケジュールの変更をしなければならない時、また予定通りに動けないことがわかった時は、速やかに調整を依頼しなければなりません。とはいうものの、スケジュール調整の依頼メールでは「先方への謝罪」「新たな候補日の提示」「先方への都合のお伺い」の3点は必ず明記しなければならないため、メール本文の作成に戸惑う人も少なくありません。特に、気持ち良くスケジュール調整に応じてもらえるよう、低姿勢で丁寧なお詫びとお願いをすることが必要です。
ここでは、スケジュール調整の依頼メールの書き方や心がけておくべきマナーについてもお伝えします。文例もご紹介するので作成するときの参考にしてくださいね。
目次
スケジュール調整の依頼メールの書き方
スケジュール変更・調整が必要になった時は、お詫びの気持ちが伝わるように文面をまとめるのはもちろん、スケジュール調整の理由を簡潔に述べて、新たな候補日を提示するところまで行います。
「私との打ち合わせよりも大事な予定があるのか」と相手に失礼な印象を与えてしまわないよう、特に理由を述べる部分では書き方に注意が必要です。会社の仕事の関係上であれば「都合により」や「急な出張が出来てしまい」など、あまり具体的な言い訳をしないことが基本。ここでは、スケジュール調整の依頼メールを送るときの書き方やマナーについてお伝えします。
1.言い訳せず、謝罪の気持ちが伝わる文章にまとめよう
社会人経験が浅い人ほど相手の心証を気にするあまり、スケジュール調整の理由を長々と書いて許しを請おうとしてしまいます。しかしそれは逆効果。グダグダと言い訳のような理由を読まされると、相手は不信感を抱きます。
それよりも大事なのは謝罪の意をはっきり伝えること。相手にお願いしたい文章の冒頭に「誠に申し訳ございませんが」「大変恐縮ですが」などのクッション言葉を置いて、お詫びの気持ちが伝わる文面にしましょう。理由は何にしろ、スケジュール調整が必要になったこちら側の手落ちなので、誠心誠意、気持ちを込めて謝罪する事が大切です。
2.変更の希望日時を具体的に示す
スケジュール調整の依頼メールでは、先方を気遣うあまり、次の予定を相手に決めてもらおうと考えて「来週のご都合の良い時間を教えてください」と伝える人もいますが、あまり好ましくありません。先方が提示した日があなたにとって都合の悪い日だと、無駄にメールのやりとりをしなくてはいけません。
スケジュールの調整を依頼する立場として、変更したい希望日時の提案を3件ほど時間まで提示して、相手先に都合を問い掛けるようにするのがマナー。もしかすると、あなたが提示した日の予定がすでに埋まっているかもしれません。その点も考慮し、末尾では「ご都合が悪い場合は、〇〇様のご希望のお日にちをご教示くださいませ」と書き添えておくと親切です。
3.調整理由はあいまいでも構わないがお詫びは丁寧にする
スケジュールの変更は相手に多大な迷惑を掛けることになってしまい、他の予定も狂わせてしまう可能性もあります。依頼メールを送る時は、お詫びの気持ちを十分に伝えて、相手先を煩わせないように候補の予定日を挙げて、都合に合わせるようにします。
スケジュール調整の理由が体調不良や身内の不幸の場合、はっきりと書いて「それならば仕方ないな」と思ってもらうことも必要です。しかし、会社の都合で先に打ち合わせを進めたい会社が出来たなど、相手に不快な思いをさせるときは理由を伝えるのはタブー。そのような場合は、多くを語らず「急に用事は入ってしまい」とか「席を外せない予定」などで構いません。
スケジュール調整の依頼メールの文例
スケジュール調整能力の有無によって、ビジネスマンの評価は大きく変わります。依頼メールを送るときは、出来る限り早めに送ることを心がけるとともに、先方への配慮が感じられる文面を意識しなくてはなりません。また、メールを送ったらすぐに電話でお詫びを伝え、改めて調整のお願いをしましょう。
ここでは、実際にスケジュール調整の依頼メールを送るときの文例をご紹介するので参考にしてくださいね。
スケジュール調整の依頼メールの文例(1)
件名:〇〇打合せの日程調整のお願い 株式会社〇〇〇〇 いつも大変お世話になっております。 先日は、お忙しいところ貴重なお時間をいただき その際に、次回のお打ち合わせ日時を〇月〇日(〇)〇時と ご迷惑をお掛けして大変恐縮ではございますが、 ・〇月〇日(〇)〇時~ 上記日時だとご都合が合わない場合は 何卒宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
一旦決まっていたスケジュールを変更や再調整してもらうことは、とても言い出しづらいものです。しかし、嫌なことほど早め早めに動くことで、相手方にも気持ちが伝わります。
また、ビジネスメールはなるべく少ない回数で終わらせるのがマナー。先に候補日時を提示しておき、文例に記載してあるように「上記日時だとご都合が合わない場合は」と先方の都合も伺う配慮を忘れてはなりません。日程調整へお詫びを添えて、日程変更の提案をすれば、相手を煩わせることも少なくてすみます。気持ち良く対応してもらえるように、適した敬語を使った丁寧な文章を心がけましょう。
スケジュール調整の依頼メールの文例(2)
件名: 打ち合わせスケジュール変更のお願い 株式会社〇〇〇〇 いつも大変お世話になっております。 かねてより進めてまいりました新規システム導入のお打ち合わせについて 昨日より体調を崩しており、病院で診てもらった所 私事でご迷惑をお掛けしてしまい大変恐縮ですが、 ・〇月〇日(〇)〇時~ ご検討いただきまして、来週中にご返信いただければ幸甚でございます。 ご多忙中に申し訳ありませんが、 ==================== |
誰でも病気になったり、怪我や事故に遭うことが無いとは言い切れないものの、事実として相手に迷惑をかけてしまうことに変わりません。長期に渡るお休みや休職などの場合は、代わりの人を立てる必要が出てきますが、日程を変更することで仕事を今まで通り進めることができるのであれば、先方には心から謝罪するとともに、再度のスケジュール調整をお願いしましょう。