取引先の担当者から突然、退職の挨拶を記したメールが届くことがあります。そんなとき、これまで仕事でお世話になったことへの感謝を伝えたい気持ちがあっても、どのように表現すべきか上手く言葉が見つからないこともあるでしょう。
業務などの用件を伝える一般的なビジネスメールと違い、退職の挨拶への返信は心の込もった内容にまとめるのがマナー。
ここでは、取引先の担当者から退職の挨拶メールが送られてきたときの返信メールの文例をご紹介します。書き方や気をつけておくべきポイントもお伝えするので参考にしてくださいね。
目次
退職の挨拶への返信メールの書き方・マナー
1.会社や部署宛ての挨拶メールでも返信しよう
退職の挨拶メールといっても、あなた個人に対して送る場合と、取引先であるあなたの会社や部署宛てに送るケースがあります。あなた個人に対して送られてきたら返信するのはもちろん、部署に所属する担当者全員に宛てたメールであったとしても、必ず返事をしておきましょう。
退職の挨拶を送ってきた取引先の担当者とどこかで偶然出会ったり、転職先の企業が取引先となる可能性もあります。お世話になったことへの感謝の気持ちは伝えておきましょう。
2.返信メールを送るタイミング
基本的にはメッセージを頂いたら、その日の内に返信するのがベストです。会社によって公示のタイミングは異なりますが、多くの場合、社外に送る退職の挨拶メールは、退職する数日前~当日に送るもの。取引先の会社専用アドレスの場合、退職と同時に使えなくなるケースもあるため、早めの返信を心がけましょう。
3.返事を書くときの注意点
取引先の担当者と公私を問わず親しい間柄の場合、相手から職場の人間関係や労働環境に関する不満を聞いたことがあるかもしれません。それを「退職が決まって良かったですね」「労働環境が良い企業に就職できて嬉しいです」などとメールの文面に書かないよう注意しましょう。
退職者のメールアドレスは他の社員がしばらく共有する可能性もあります。取引先の担当者から自社を誹謗中傷するようなメールがあることが見つかると、トラブルの原因になってしまいます。常識的なメールを書くよう注意しましょう。
4.返信メッセージの構成
返信する際、基本的な構成は以下の流れを心がけましょう。
- 書き出しの挨拶
- 退職の挨拶のお礼
- お世話になったことへの感謝の言葉
- 今後の活躍を願う言葉
- 締めの挨拶
また、定型的な文章だけでまとめると味気ないメールになってしまいます。退職する方に対してお礼の気持ちを伝えるときは、過去のエピソードも書き添えると喜ばれるでしょう。退職することでお会いできなくなって寂しいなど、残念な気持ちを伝えると退職者の方もより嬉しい気持ちになります。最後は「今後の活躍をお祈りしております」などのメッセージで締めくくりましょう。
退職の挨拶への返信メールの文例
つづいては、取引先の担当者から送られてきた退職の挨拶への返信メールの文例をご紹介します。
退職の挨拶への返信メール(1)
件名:退職のご連絡ありがとうございます 株式会社〇〇〇〇 平素より、大変お世話になっております。 このたびは、ご多忙にもかかわらず これまで長い間大変お世話になりました。 新人の頃より、〇〇様には多くのことを教えていただきました。 退職されるのは名残り惜しい限りですが これまで本当にお世話になりました。 ==================== |
退職の挨拶への返信メール(2)
件名:退職のご連絡ありがとうございます 株式会社〇〇〇〇 平素より、大変お世話になっております。 この度は、退職のご挨拶をいただき 〇〇様が退職される日を迎えてしまうのかと思うと 〇〇様には新人の頃から 退職されても、これまで以上に 健康に留意され、お元気でお過ごしください。 ==================== |
なお、人事異動・転勤による担当者変更の挨拶メールが届いたときは「担当者変更メールに返信するときの書き方」をご覧ください。産休による担当変更の挨拶メールへは「産休の挨拶への返信メールの書き方」を参考にしてくださいね。
退職の挨拶への返信メール(3)
件名:退職のご連絡ありがとうございます 株式会社〇〇〇〇 平素よりたいへんお世話になっております。 この度はご多忙の中、退職のご挨拶をいただき、 〇〇様には弊社のためにご尽力いただき感謝に堪えません。 今後は貴社の〇〇様と連携を取り、 〇〇様のさらなるご活躍をお祈りしております。 これまで本当にありがとうございました。 ==================== |
感謝の気持ちを伝える:退職者の挨拶への返信には基本的に「感謝の気持ち」を伝えます。お世話になったエピソードなどがある場合は盛り込むとより印象深いメールとなるでしょう。とくに、退職後も何らかのかかわりを持つ場合は、返信を決して怠らないようにしてください。また、たとえ親しい間柄であったとしても「なぜ退職するのか」「転職するのか」など余計なことは聞かないようにしましょう。
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