大学では興味のある分野についてゼミに入り、専門的な研究を行います。ここで重要となるのはゼミを取り仕切る教授とのコミュニケーション。ゼミには必ず教授がおり、研究方針やレポートの指示を学生に指示します。教授とのコミュニケーション(人間関係)をうまく形成できないと、研究自体に影響が出る恐れがあり、単位にも影響しますので、卒業できるか・出来ないか…という大問題に発展しかねません。
教授とのコミュニケーションは直接会って話すだけではなく、メールでのやり取りも主流となっています。レポートも紙資料ではなくPDFデータ等をメール添付して提出する…などということが当たり前に行われます。
思った以上に電子メールは業務部とのコミュニケーションツールとして大きな機能を果たしているということ。こちらでは教授に送る際のメールの書き方や文例を紹介していきます。資料提出や迷惑をかけてしまったときのお詫びメールについて、参考にして頂ければと思います。
教授へのお詫びメールの書き方・マナー
教授へのメールは社会に出てから使うビジネスメールと同じだと考えてください。ビジネスメールの作成に関しては知っておいて損はありません。大学生の頃から目上の方にしっかりとしたメールを送れるようになっておけば、社会に出たときに困りません。社会人への第一歩として、是非ご参考下さい。
件名は分かりやすく簡潔に
メールにおいて件名は非常に大切です。件名は、研究レポートでいう表題(タイトル)のようなもの。従って、何についてのメールなのか、用件を伝えるのが件名の役割です。以下に例を示します。
- レポート提出に関するお詫び
- 〇月〇日ゼミの欠席のお詫び
- 夏休み中の当番のお詫び
上記のように、件名で何についての連絡かを明確に伝えるよう心掛けて下さい。また、初めてメールを送る場合は件名の最後に学部名・氏名を明記しておくとより親切です。
メール本文の冒頭では教授名と挨拶を
メール本文の冒頭には必ず教授の名前(宛先)を明記し、挨拶文を挿入しましょう。以下の一例をご覧ください。
〇〇教授 いつもお世話になっております。 |
本文冒頭でメールを送る相手の方の名前をいれることは、ビジネスメールにおける常識です。友人同士のメールのやり取りに関しては、いちいち名前を入れませんが、ビジネスメールや目上の方へ送るメールの場合は、その都度冒頭にメールを送る方の名前を記します。最初は面倒くさいかもしれませんが、この点はすぐに慣れるので「こういうものだ」という認識を持ちましょう。
自身の学部・学科・名前を伝える
挨拶を明記したあとは、ご自身の学部・学科・名前(フルネーム)を必ず記してください。ゼミの規模によりますが、大きいゼミの場合、数十人〜百人近くの生徒を抱えることもあります。
そのような場合、名乗らず用件から書かれても内容からどの生徒からのメールなのか判断することは教授といえども極めて難しいでしょう。従って、挨拶の後は自分が所属する学部、専攻する学科、そしてフルネームの名前を伝えてください。
- 商経部、経済学科の〇〇です
と明記すれば、教授はあなたからのメールとすぐに認識することができ、顔と文章が結びつくはずです。また、学生番号等が与えられている場合にはそちらを記しても良いでしょう。
用件を分かりやすく伝える
用件を伝える際は前置きをせず、先ずは結論を伝えましょう。教授に送るお詫びメールだからといって、丁寧さを意識し過ぎると前置きが長くなり、伝えたい内容がぼやけることがあります。ゼミの欠席や提出物の遅延など、伝えにくい内容であっても、正直に用件を伝え、その件に対して謝罪するような以下の流れでメールを作成して下さい。
課題のレポートにつきまして 昨日より体調を崩してしまい、 現在、体調が回復しつつあるので、 大変恐縮ですが、何卒ご理解願えますよう |
このように、まずは用件を述べ、その後に理由と謝罪文を置くと、相手にも用件が伝わりやすく、その理由や現状やその後の対応等も伝わりやすくなります。
教授へのお詫びメールの文例
つづいては、上記で説明したメールを作る際の例文を紹介していきます。実際にメールを作成する際に参考にして頂ければ幸いです。
件名:レポート提出に関するお詫び 〇〇教授 いつもゼミでお世話になっております。 今回課題の〇〇レポートについてですが、 先日から高熱を伴う風邪をこじらせていた為、 尚、現在体調は回復しつつあり ご迷惑おかけしてしまい申し訳ございません。 取り急ぎ、お詫びを申し上げます。 法学部 法律学科 〇年 |
書くときのポイント:ポイントは、伝えなければいけない用件が明確に述べられているかどうか。そして、現状は勿論のこと、その後の対応を伝えなければいけない場合は、必ず期限(時間・場所等)を書き添えます。特に、チームで研究を行っている場合は、チーム全体としての研究進度に悪影響を与えてしまいます。言葉遣いは勿論の事、なるべく教授を心配させないよう大人としての対応を取るべきです。
また、これは教授に送るメールに限定されたことではありません。社会に出たら、目上の人や取引先に対しても同じ対応を取ることが求められます。社会人の第一歩として、伝えにくいお詫びメールを頑張って作成してみましょう。