ビジネスでは、自身に非がある状況が発覚したときに「誠意を込めてお詫びする」ことは、相手との信頼関係を構築する上で欠かせない要素の一つです。もちろん、ミスなく常に完璧な状態を保つことができるのが理想ですが、何らかのミスや不手際は発生してしまうもの。相手に迷惑をかけてしまったときは、言い訳をせず、素直に謝罪することがマナーです。
そのような状況に陥ってしまった場合、対応の悪さからトラブルを招いたり、クレームに発展したりする可能性も否めません。今回は、不良品を送付してしまった時のお詫びメールの書き方や文例、マナーについて詳しくお伝えします。
目次
不良品送付のお詫びメールの書き方・マナー
まずは、不良品を送付してしまったときのお詫びメールの書き方や心がけておきたいマナーについてお伝えします。
お詫びのメールの前に口頭で謝る
お客様や取引先に不良品が届くことで、相手の計画や予定に支障をきたす場合があります。迷惑をかけてしまったときは謝罪するのが基本ですが、謝ればいいという訳ではありません。
お詫びには誠意が必要です。メールだけで済ませてしまうと誠意が伝わらなかったり、かえって心証を悪くしてしまったりするケースも考えられます。お詫びのメールを送る前に、直接出向いて謝罪するか、電話でお詫びの気持ちを伝えるようにしましょう。そのうえで、お詫びのメールを送ります。こちらに非がないと思える場合でも、相手の言い分を聞き、状況に応じてキッチリと謝罪しましょう。感情的にならないように気をつけましょう。誠意ある対応が今後の取引にも大きく関係してきます。
謝罪はスピードが大事
「納品物が壊れていた」「うまく動作しない」など不良品を送付してしまうことは往々にしてあり得ます。そのような場合、どのタイミングで謝ればいいのでしょうか。少し間をおいたほうがいいと考える方もいるかもしれませんが、謝罪は迅速に行わなければいけません。もちろん、お詫びメールもスピードが肝心です。口頭の謝罪の後、12時間以内には送りましょう。事後対応策はお詫びの後に考えればいいので、まずは非を認めて謝罪しましょう。
件名にもお詫びであることを明記する
インターネットが普及した現在、ビジネスで扱うメールの量も膨大な数に上ります。早めにメールを確認してもらうためには、件名を読んだだけで内容がわかるようにしなければなりません。下記の件名を参考に、メールの用件が「お詫び」であることをしっかりと伝えましょう。
- 件名の例1:不良品送付のお詫び
- 件名の例2:不良品送付のお詫びと商品交換について
状況によっては、お詫びするとともに対応策を添えていることがわかる件名にします。こちらについては後述します。
お詫びメールに対応策を盛り込む
不良品を送ったことに対して「謝る」だけでは相手も納得しません。相手に届いた不良品をどう回収するのか、また新品をいつどのように届けるのかといった対応策を明記しなければなりません。対応策は、下記のような方法が考えられます。
- 不良品のみ交換する(再検査済みのものと交換する・新品と交換する)
- 不良品が含まれていたもの、全品を回収する
- 返品用のパックを用意し返送してもらい、返金する
また、不良品を送付してしまった場合、社内の規定に則って機械的に対応をするのではなく、顧客がどうすれば納得するかを考え、柔軟に対応することが大切です。
不良品送付のお詫びメールの文例
1.不良品送付のお詫びメールの文例(代替品を送付する場合)
件名:不良品送付のお詫びと代替商品の送付について 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 このたびは、〇月〇日納品分の商品に 商品の検品作業が行き届いておらず、 至急、代わりの商品をお送り致します。 今後二度とこのようなことがないよう、 変わらぬご愛顧のほど、宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
2.不良品送付のお詫びメールの文例(新品と交換する場合)
件名:不良品のお詫びと交換について 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 この度は、弊社よりお届けした〇〇の中に つきましては、本日、弊社スタッフがお伺いし、 お忙しいところ、ご迷惑をおかけし大変恐縮ではございますが、 今後、このようなことがないよう、 取り急ぎ、不良品のお詫びと商品交換のご報告を申し上げます。 ==================== |
お詫びをするときは、スピーディかつ誠意ある対応を:失敗をしたら誠心誠意謝罪する。ビジネスにかかわらず、私生活においても当然のこと。特にビジネスでは、相手先に納品したものが不良品である場合は、迅速な対応が求められます。また、お詫びメールを送るのは大切なことですが、その前に実際に足を運んでお詫びをするか、電話で謝罪するといった気持ちの伝わる対応が大切です。商品の交換や返金など、具体的な対応策に関しても伝える必要があります。相手に不快感を与えないためにも、スピーディかつ誠意ある対応を心がけましょう。