相手との約束を、断りもなしに(急に)キャンセルする…それがドタキャンの意味。ドタキャンの語源は「土壇場」での「キャンセル」。ドタキャンした人よりも、された相手が使用することが多く、現在では断りもなく約束を無視される「すっぽかし」の代用語として使用されることもあります。
約束を急にキャンセルする背景には、やむを得ない事情がきっとあるはず。しかし、一度約束した予定をキャンセルする行為は、人としての信用を失ってしまいます。特にビジネスシーンにおいて、ドタキャンは絶対にNG。
取引先との大切な約束をドタキャンされたら…あなたはどう思いますか?きっと「常識のない人だ」「もうこの会社との取引はやめよう」と思うはずです。もちろん体調不良や天災等、避けようのないトラブルが原因でドタキャンになることもあるでしょう。言い分はあったとしても、相手からすれば約束を破られたことに変わりはありません。
やむを得ない理由で仕事の約束をドタキャンしてしまった時は、直接出向いて誠心誠意謝罪すべきですが、会ってくれない可能性もあるでしょう。そんなときはまず、お詫びメールを送って、ワンクッション置くことも大切です。ここでは、ドタキャンした際のお詫びメールの文例をご紹介します。謝罪メールの書き方やマナーについてもお伝えするので参考にしてくださいね。
ドタキャンのお詫びメールの書き方・マナー
一度交わした仕事上の約束を、何も告げずに直前でキャンセルする行為は、相手に失礼なことはもちろん、社会人として失格。約束の内容にもよりますが、商談の場合、相手はあなたの提案が自身の不安や不満を払拭してくれると期待し、その時間を心待ちにしていたことでしょう。誠意を込めて謝罪し、もう一度約束のチャンスを頂けないか、お伺いをたてることを目的にお詫びメールを送りましょう。気をつけるべきポイントは以下の3点です。
- お詫びメールを送るタイミング
- 謝罪・ドタキャンした理由
- 今後の対応(約束)
この3点を上手く絡めてお詫びのメールを作成していきましょう。
お詫びメールは早めに送る
お詫びメールを送るタイミングは以下の2点。
- 相手に許してもらった後
- 出向いても会ってくれない・電話にも出てもらえないとき
謝罪の順番として、まずは直接出向くか、電話でお詫びするのが先です。心を込めて謝罪し、ドタキャンの理由がやむを得ない事情だと相手が判断すれば、その時点で許してくれるかもしれません。しかし、誠意を伝えるには、許してもらった後にも改めて反省の意を示したお詫びメールを送ることが大切です。
また、ドタキャンが理由で相手が電話に出てくれない、訪問しても会ってくれない場合は、お詫びの気持ちを書き連ねた謝罪メールを送りましょう。メールを送るまでのアクションは、ドタキャンしてから時間が経たないうちに送るのが基本。丁寧な文面にまとめても、数日経過してから送信したのでは反省やお詫びの気持ちが相手に伝わりにくくなります。関係を修復するのが困難になる前に行動しましょう。また、怒られるのを恐れてしまい、くれぐれもお詫びメールだけで済まそうとしないよう注意してくださいね。
謝罪とドタキャン理由の書き方
謝罪の言葉の書き方は、礼儀正しく丁寧な文面にまとめることが第一。理由はともあれ、自身に非があることを認め、心の込もった謝罪文になるよう心掛けてください。例文を以下に記載します。
- この度はお忙しい中、貴重なお時間を割いて頂いたにも関わらず、直前にキャンセルすることとなり誠に申し訳ございません。心よりお詫び申し上げます。
謝罪の文章が長くなり過ぎないよう、シンプルかつ気持ちが伝わる文章にしましょう。つづいて、ドタキャンの理由について先方に伝えます。キャンセルした理由が体調不良や天災によるトラブルの場合は
- 人身事故に巻き込まれ、電車が立ち往生してしまった為、伺うことができませんでした
- 突如嘔吐し、病院に搬送された為、直前のキャンセルとなってしまいました
約束を忘れていた、失念した等、完全に自身のミスが原因の場合でも、極力、正直に伝えましょう。例文を以下に記載します。
- お打ち合わせの日時を勘違いしてしまい、当日伺うことができませんでした
- 私の管理不足により失念しておりました
くれぐれも「諸事情により伺うことができませんでした」などと曖昧な表現で誤魔化そうとしたり、嘘をついたりするのは避けましょう。相手はあなたが本当に反省しているかを知りたいのです。
末尾では再度約束を取り付ける
謝罪メールを送る目的は2点あります。一つ目は反省の意を伝え、相手に許してもらうこと。二つ目は再度、約束を取り付けること。多くの方が先方の怒りを鎮めることをゴールにしがちですが、ビジネスである以上、関係を修復し、正常な取引ができる関係を目指さないといけません。メール本文の末尾では、もう一度約束のチャンスを頂きたい旨の一文を書き、文章を締めくくりましょう。
ドタキャンのお詫びメールの文例
つづいては、ドタキャンのお詫びメールの文例を紹介します。誠意が伝える書き方が分からない方は文例を参考にしてくださいね。
件名:お打ち合わせ日程失念のお詫び 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 本日は〇〇様の貴重なお時間を割いてお約束頂いていたにも関わらず、 お打ち合わせの日時につきまして、 結果、無断でのキャンセルとなってしまいましたこと、 今後は同じ失敗を繰り返さないよう、 誠に不躾なお願いとは重々存じておりますが、 〇〇様にご迷惑をおかけしたことを 誠に恐縮ですが、ご検討の程何卒宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
書くときのポイント:ドタキャンのお詫びメールに盛り込むべきポイントは、丁寧な謝罪と改めて伺う約束のお願いです。この2つのコンテンツが全てと言っても過言ではありません。注意すべき点は、ドタキャンの理由を長々と記さないこと。簡潔に理由をまとめ、相手に伝えるべきです。今後の対応策も明記し、キャンセルした約束は諦めず再度アポイント取れるよう粘ることも重要です。