失念に伴うミス。仕事をする上で誰もが経験したことがある筈です。人の名前を間違えたり、約束をすっぽかしてしまったりと、忙しさに追われると「なぜこんな大切な約束を忘れてしまったのだろう」と自分で思い返しても不思議になるような単純なミスを起こしてしまうものです。
そして重要なことは失念したことが、その後どのような影響を及ぼすかということ。ミスを犯した事による影響が自分自身に降りかかるのであれば、それは自業自得。反省の意を込めて2度と繰り返さないように対処をすれば良いだけです。しかし、問題なのは自分以外の第三者に迷惑をかけてしまった時。
例えば取引先の部長との約束を失念して、同じ時間帯に違う会社との重要な打ち合わせを入れてしまった。来客の約束があることを失念して、会社を不在にしてしまった。このように相手に迷惑をかけてしまった時には、素直に自分の非を認めとにかく謝罪することです。相手も同じ人間ですから、仕事をする上で様々なミスをおかしてきたに違いありません。ミスの内容にもよりますが、丁寧に謝ればきっと理解してくれるはずです。
こちらでは、失念した時の謝罪メールの文例をご紹介します。お詫びメールの書き方、マナーについても解説しているので参考にしてくださいね。
失念のお詫びメールの書き方・マナー
失念とは単純なミスであり、スケジュール管理や集中力でカバーできるもの。それが故に、失念が原因によるミスは相手を不快にさせてしまう可能性が多くあります。したがってお詫びのメールを送る際には、言葉遣いや言い回し等に十分注意し、相手に失礼の無いよう丁寧に謝罪するべきです。
スピーディーにメールを送る
謝罪メールを送るのは、失念によるミスが発生してからなるべく早いタイミングで送りましょう。発生から時間が経てば経つほど相手の方に対して失礼な対応となります。
きっと貴方に対して「約束をすっぽかしておいて連絡さえよこさない。無礼なやつだ」という印象を抱くでしょう。このように時間の経過と相手の方の不快度数は比例します。お詫びメールは気づいた時点で、他の仕事をストップさせてでも優先して送るべきでしょう。
勿論この際、一番良いのは電話をかけて肉声で謝罪することです。しかし状況により電話をかけることができない場合はメールで対応する、という優先順位がお勧めです。
謝罪の言葉は丁寧に述べる
ミスしたときに謝罪するのは当然のこと。失念したということは100%こちらに非があるわけですから、そのことに対しお相手にしっかりと詫びなければいけません。「この度はお忙しい中時間を割いて頂いたお約束をキャンセルしてしまい、誠に申し訳ございません。心からお詫び申し上げます。」この例文は約束していたことを失念して相手の方に迷惑をかけたケースです。
相手は貴重な時間を割き、予定を空けて頂いていました。しかし約束を失念したことが原因でその予定を突然キャンセルせざるを得ない結果となったのですから、その点をピックアップして深く反省し、お詫びの言葉としてお相手に伝えるべきでしょう。
例は「約束の失念」でしたが、他の業務に関しても同じことが言えます。納期や納品数、品種、待ち合わせの時間…等々失念した内容によって相手の方にかかる迷惑ポイントは微妙に異なります。そのポイントをピックアップして謝罪文に上手く絡め「漠然と謝っているだけでは無い」ということをアピールすべきです。
今後の対応を明記する
謝罪の言葉を述べた後は、その後の対応についての確認を取るべきです。失念した要件の重大さにもよりますが、仕事上での失念であれば、そのまま放置して良いはずがありません。今後どうするべきか、対処や対応策を考え、相手の方に伝えるべきです。
- 誠に恐縮ですが、近日中にお詫びも兼ねて私が御社へ伺います。その際、打合せを仕切り直させて頂くことは可能でしょうか。ご検討の程、何卒宜しくお願い致します。
例は上記した「約束を失念したケース」の流れで使用することを想定した文章です。お詫びの気持ちを込めて相手の会社へ謝罪に行く、その流れで失念した打合せを再度申し込む…という伺いを含めたものです。
このように自分が失念した約束を再度締結させる為には、こちらが誠意を持って立ち回らなければいけません。サービスや営業といった職種の場合は特に、約束が流れないように繋ぎ止めるテクニックを求められます。
失念のお詫びメールの文例
つづいては、失念のお詫びメールの例文を紹介します。実践編として参考にしてくださいね。
件名:失念のお詫び 株式会社〇〇〇〇 いつも大変お世話になっております。 この度はお忙しい中、時間を割いて頂いたお約束を こちらの都合でご訪問できなかったこと、 また今回の件に関し、近日中にお詫びも兼ねて その際、打合せを仕切り直させて頂くことは可能でしょうか。 誠に恐縮ではございますが、何卒宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
書くときのポイント:失念に対するお詫びメールは、謝罪の意を伝えるとともに、その後の相手との関係を繋ぎ止める役割を果たしてくれます。謝るだけでしたら誰にでも出来ること。誠意を込めて謝罪し、「今回は申し訳ありませんでした、次回はこのような形は如何でしょう?」と起点を効かせ、改めて約束を取り付ける工夫が大切です。お詫びメールを上手に作成すれば、受け取ったお相手が受ける印象もきっと変わる筈ですよ。