請求書を送付する前に、取引先には請求内容を一度確認して貰うべきです。確認を行わずに、いきなり請求書を送付してしまうと後から変更点を指摘され、再提出となる可能性があるからです。確認方法は電話のやりとりでも結構ですが、伝え忘れや聞き逃しが生じた場合、請求書類の再発行を繰り返すことになります。
そこでお勧めするのがメールでの確認。メールの場合、送付する前にチェックできるので修正のやりとりを最低限に済ませることが出来ます。家族や友人とのメールであれば、複数回にわたってやり取りを繰り返しても結構ですが、ビジネスメールにおいては、やり取りを最低限に済ませるべき。
ここでは、請求書の確認メールの文例をご紹介します。請求書の書き方や心がけておきたいビジネスメールのマナーについてもお伝えするので参考にしてくださいね。
請求書の確認メールの書き方・マナー
請求書の確認は、お金のやり取りを円滑に進めるために行います。先方には発行した請求書類を素直に受け入れて貰わなければいけません。確認メールに請求金額はもちろん、注文品の内訳や振込先の口座、振込期限の日付など必ず確認すべき項目が幾つかあります。またメールを送るときは事前確認をしっかり行い、添付書類のデータ形式にも気をつけなければいけません。以下で紹介するポイントを参考にメールを作成して下さい。
1.請求書の送付をメールで行う承諾を得ておこう
請求書のやりとりをメールで行うことを禁止している会社もあります。こういった取引先に請求書を添付したメールを送ってしまうと逆に注意されてしまう場合があるので、事前にメールでのやりとりがOKか確認しましょう。
請求書の確認メールの文例
株式会社〇〇〇〇 いつも大変お世話になっております。 〇月分の請求の件につきまして、 ご承諾頂けましたら、添付にて請求書をご送付させて頂きます。 ご検討の程、何卒宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
2.請求書のデータ形式には要注意
添付する請求書類のデータ形式はできる限りPDFファイルを使用することをお勧めします。請求書の元データをwordやExcelファイルで作成後、PDFに変換してメールに添付しましょう。
WordやExcelといったソフトはバージョンに差異があると、ファイルを開けないケースがあります。それに先方がOfficeソフト自体をパソコンに入れていない可能性もあります。先方のパソコンにOfficeソフトが入っていなければWordやExcelファイルを開くことができません。これらの問題が発生して何度もやりとりするのは時間の無駄です。
また、Word・Excelファイルはデータの書き換えが可能ですので、金額や単価などを送り先で許可なく変更されてしまう可能性があります。安全にやりとりを進める上でも請求書類のデータはPDFで送る癖をつけると良いでしょう。
3.必ず記載すべき6つの項目
請求書に最低限記載すべき情報は以下の6点です。
- 請求先(取引先名)
- 請求元(自社名)
- 請求金額
- 請求日付
- 振込期日
- 振込先
請求金額の内訳(詳細)を知りたいと申し出る会社の方はかなり多いはずです。全体の金額に対する内訳は必ず記載しましょう。内訳の情報量が多い場合には別紙にして内訳を提示しても構いません。
また、請求年月日・支払期限も先方の締日・支払日に連動するもの。こちらも必ず事前確認して下さい。そして自社の振込先口座(支店名)も忘れず提示してください。添付した請求書データと上記の事項を照らし合わせれば、より確認しやすくなるはずです。
請求書の確認メールの文例
請求書類の確認・通知はお金のやりとりと同じくらい重要です。従って、言葉遣いや言い回しには十分注意し、相手に失礼のない文体でメールを作成してください。こちらでは、取引先に送る確認メールを想定した文例を紹介していきます。
件名:〇月分請求書送付のご案内 (添付1) 株式会社〇〇〇〇 いつも大変お世話になっております。 さて、〇月分のご請求書を添付にて ご査収の上、よろしければ請求書記載の振込先に ご注文内容:(1)〇〇〇〇(カラー:ブラック)10点 尚、金額の内訳につきましては別紙を設けております。 その他、ご不明な点などがございましたら 今後とも宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
書くときのポイント:メールの目的は「請求書類の内容確認」という至ってシンプルなもの。ポイントは、確認してもらうべき点(金額・請求番号・支払い期限等)を箇条書きにして分かりやすく伝えること、また訂正箇所や不明点があった時に対応する担当者名を記載することです。
こういった細かい情報提示は取引先担当者への気遣いとなります。件名では何月分の請求書類かが分かるように記載し、添付ファイルがあることも併せて提示してください。基本的な文例の流れは以下のとおりです。
- 宛名
- 書き出しの挨拶
- 請求に関する確認のお願い
- 振込日の通知
- 請求内容の概要
- 補足事項の通知
- 不明点があった時の連絡先
- 結びの挨拶
ビジネスでは、相手が事務的なやりとりまで丁寧に対応しているかを見られています。最後まで気配りのある対応をしてくれる相手だと先方に伝わるよう、メールの文面はわかりやすくまとめましょう。