社外の取引先への依頼メールと異なり、社内の相手にメールする場合は、言葉遣いも雑になりがちです。しかし、相手が上司であり、教えてほしいことがあるのであれば、丁寧でありながら簡潔に伝える内容にしなければなりません。社内の上司・部下の関係であれば通常上司の席まで行って、直接話が出来れば良いのですが、部署内の人員が多かったり、上司が席を外しているときはメールを使うのが有効です。
ここでは、上司に質問をしたいとき、教えてほしいときに送る依頼メールの注意点や書き方をお伝えします。文例もご紹介するので参考にしてくださいね。
目次
【上司への質問】教えてほしいときの依頼メールの書き方
上司への依頼メールを送る場合は、目に留まる件名にすること、1人の上司だけに送るのか、同報送信で数名に送るものであるかを間違えないこと、お願いする立場である事をわきまえて謙虚な姿勢が伝わる内容になるよう書き方には注意しましょう。
1.簡潔明瞭な短文で手を煩わせない
ビジネスメールはビジネスに欠かせないコミュニケーションツール。とはいっても、曖昧な書き方をしたり、文章にまとまりがなければ何を相談したいのか上司にうまく伝わりません。上司の手を煩わせないよう、依頼メールは5W1Hを押さえて簡潔に書きましょう。
質問内容や依頼したい事が簡潔に伝えられない時は、時間をもらいたい事をメールで伝えて、会議室などで直接話して指導してもらいます。
2.状況を正確に述べてから意思を伝える
上司に質問する際、「どうすればよいか分からないので教えてください」といった内容のメールを送るのは好ましくありません。あなたはどうすべきだと思っているのか、あなたなりの考えも書き記しておくことが社会人には求められます。
例えば資料の作り方が分からないとき、まずは現状を正確に伝えます。
- 【用件】ご指示いただいた○○の資料についてご相談がございます。
- 【現状・事実】現在、各営業員の実績を資料に落とし込んでいるのですが、5月のキャンペーンでの成果についても一括りに記載すべきか、別枠を設けるべきか迷っております。
- 【自身の考え】私は、別枠を設けたほうが販売商品の内訳も理解できるため見やすくなると考えています。
- 【相談】ご指示いただきますようお願い致します。
相談内容によっては、自身の考えを伝える必要がないときもありますが、できる限り記載しておくことを心がけましょう。
【上司への質問】教えてほしいときの依頼メールの文例
仕事に行き詰まったり、取引先との関係に悩んだ時、はたまた部署の先輩や同僚などに相談しづらいときは、信頼できる上司にメールで相談するのは良い方法です。上司も困っている部下を放置することはないでしょう。相談事の要点を簡潔にまとめて依頼メールを送ることにより、上司としても的確にアドバイスができるでしょう。
その為には、悩みが大きくなり問題がこじれる前に上司に依頼メールを送る事が大事です。つづいては依頼メールの文例をご紹介するので参考にしてくださいね。
上司に教えてほしいときの依頼メールの文例(1)
件名:商品値引き率についてのご相談 〇〇課長 お疲れ様です。△△です。 得意先である株式会社〇〇〇〇様より、 現在、社内規定内に則り20%の値引きにてお取引しておりますが、 ただし、承諾いただければ月間の注文数量を100個から 私一人では判断が出来かねますので、 お忙しいところ大変恐縮ではございますが、 ==================== |
社内の決まりと取引先からの要望の間に挟まれ、自身で判断ができない時は、上司の指示を仰ぐのが得策です。伝える際のポイントとなるのは、事実を簡潔に明記することです。そのうえで困っている事、判断して欲しいことを伝えましょう。事実とあなたの考えが混同しないよう注意しなくてはなりません。また、上司が指示する上で判断材料となり得る資料についても、場合によってはメールに添付したり、資料や数字はあらかじめ準備したりしておきます。
上司に教えてほしいときの依頼メールの文例(2)
件名: 資料作成に関するご相談 〇〇課長 お疲れ様です。△△です。 本日ご指示いただきました株式会社〇〇様へ提出する ◎プレゼン資料の不明点 それぞれの不明点に関しまして詳細を以下に記載致します。 1.当社取引実績の記載項目 当社の過去の取引実績に関しまして、顧客より取引社数を 既存のテンプレートでは当社設立来の取引社数を 取引先のエリア別の資料がございましたらお貸し頂きたく存じます。 2.先方へ提示するお見積り金額 顧客より定価の10%引きでお願いしたいとの打診をいただいております。 プレゼン資料に記載するお見積りは定価のままにすべきでしょうか。それとも ご指示いただけましたら幸いです。 3.プレゼン資料の提出期日 先週、課長より〇日にご確認頂ける旨のお話を頂きましたが、 お忙しいところ、大変恐縮ではございますが ==================== |
質問事項が3つ以上あるときは、まずは質問や相談内容の概要を書き、その下にそれぞれの詳細について記載しておくと、上司は全体を把握してから細部を理解できるため読みやすくなります。会社や上司に対する疑問や質問が生じることもありますが、「指示待ち族」になるのではなく、疑問や問題については、信頼できる上司に相談することで解決できます。メールは同僚や他の人に知られずに、上司に相談できるツールとして有効利用しましょう。ただ、自分の立場や地位を忘れず、お伺いする、お願いする依頼メールであることをわきまえてマナーを守りましょう。