自社で販売する商品の価格改定を行う場合は、社外の取引先やお客様に対して通知するのがマナー。特に、値上げする場合は相手の負担が大きくなるため早めに知らせることを心がけます。また、値上げや値下げといった価格改定の実施に至った経緯や理由を添えて、丁寧に明記しましょう。
ここでは、自社商品の価格改定の際に社外関係者に送るお知らせメールの文例をご紹介します。通知メールの書き方やマナーについてもお伝えするので、作成するときの参考にしてくださいね。
目次
価格改定のお知らせメールの書き方・マナー
まずは価格改定のお知らせメールを送るときに押さえておくべきチェック項目をご紹介します。
件名は分かりやすく簡潔に明記する
メールの件名は本文の内容を一言で表すタイトルのようなもの。伝えたい用件を簡潔かつ分かりやすく書くのが基本です。今回は価格改定のお知らせですから件名は、
- 価格改定のお知らせ
- 商品〇〇値上げのご連絡
- 価格変更のお知らせ
上記のようなシンプルな件名にするのが好ましいでしょう。また、応用編として件名に理由を添えた「原材料高騰に伴う価格改定のお知らせ」という理由を添えたパターンも有りでしょう。
よくあるNG例として、社外の取引先に対して、個別に価格改定のお知らせメールを送る場合、件名を「いつもお世話になっております」「〇〇株式会社の〇〇です」といった挨拶や自己紹介的な文章を用いる人がいますが、これではメールを開いて本文を読まないと相手は用件を理解することができません。件名は伝達すべき事項を簡潔に記し、本文でその詳細に触れていくようなかたちで作成しましょう。
本文の流れは「価格改定の通知」→「理由」の順に記載する
ビジネスメールを書くときは基本、先に結論を述べ、そのあとで理由について詳しく明記するのが鉄則。
まずは「本日は、お取り扱いしております商品〇〇の販売価格の改定をお願いしたく、ご連絡致しました」と結論を伝え、その理由として「商品〇〇の主原料である〇〇の価格の高止まりが続いていることに加え、昨今の原油価格高騰の影響により、物流等に関するコストも上昇しており…」などと書きます。理由を濁したメールや、記載しないメールを受け取っても、相手は価格改定を素直に受け入れてくれません。それどころか理由を明記しないのは失礼だ、と捉える方もいる筈です。
また、価格改定の実施を決断するまでの間、他のコストを見直すなどの企業努力を行ったことについても明記しておきましょう。
価格改定の実施時期と金額は必ず明記する
価格改定のお知らせをする際、注意すべき点は情報不足にならないこと。価格の変更はいつから実施されるのか、値段がいくら変更になるのか、対象商品は何かについて、情報を漏れなく記載しましょう。
また、複数の商品が価格改定の対象となる場合や、商品によって改定の実施時期が異なる場合は無理に本文に記載しようとせず、メールに価格の一覧表を添付して送りましょう。
価格改定(値上げ)のお知らせメールの文例
つづいては、価格改定のお知らせメールの文例を紹介していきます。お困りの際にはこちらをぜひ参考にしてくださいね。
件名:価格改定のお知らせ 株式会社〇〇〇〇 いつも大変お世話になっております。 本日は、当社商品〇〇の価格改定につきまして 昨今、主要原材料の価格高騰が続いている中、 よって誠に不本意ではございますが、 つきましては、〇月〇日受注分より、 各商品の新価格は添付しております一覧表をご参照ください。 無理なお願いとは存じますが、何卒諸事情をご賢察いただき、 取り急ぎメールにてお知らせ申し上げます。 ==================== |
書くときのポイント:価格改定の通知メールは、決定事項をお知らせする内容であったとしても、当たり前かのような言い回しは絶対に使用してはいけません。ポイントは低姿勢で礼儀正しい文面にまとめること。
自社の都合を押し付けている「申し訳ない」という気持ちを全面的に押し出し、今回の価格改定が仕方のないことだと理解してもらえるよう、柔らかみのある文章に仕上げることが大切です。