入金手続きの締め日が近づいてきたのに取引先から請求書が届かないときは、催促メールを送って送付手続きのお願いをしましょう。
請求書送付の依頼は、ただ催促するだけでは不十分です。自社の締め日・入金日を改めて明記したり、送付先を通知したり、請求内容を記載したりと、書く内容がたくさんあります。
ここでは、請求書送付の催促メールの書き方やマナーについてお伝えします。期日を過ぎた場合や取り急ぎFAXでの送信をお願いするパターンなど、3つの文例もご紹介するので参考にしてくださいね。
目次
請求書の催促メールの書き方・マナー
まずは、請求書の催促メールの書き方や、心がけておくべきマナーについてお伝えします。
1.件名の書き方
メールの件名は、件名を見ただけでメール本文の用件を理解できる、分かりやすいタイトルを明記するのが基本です。請求書の送付をお願いする催促メールの件名は、以下のタイトルがおすすめです。
- 件名:【ご確認】〇月分請求書の件
- 件名:【再送】〇月分請求書送付のお願い
- 件名:【重要】先月分の請求書について
上記した件名であれば、メールを開封せずとも概ねの内容を理解することが出来ます。【】を記して相手の目を引く工夫も大切です。
2.催促文は丁寧な言葉を用いる
メール本文で挨拶文を記載したあとは、請求書がまだ手元に届いていないことを伝え、先方に発送状況を確認しましょう。
このとき、請求書の発送手続きが遅れていることを責めるような書き方はマナー違反。「忘れている」「遅れている」といった直接的な表現は控え、やんわりとした伝え方をするのがマナーです。例文は以下の通りです。
- 先月分の請求書についてのご連絡なのですが、貴社から請求書がまだ到着しておりません。
- 先般お願いしておりました〇月分の請求書送付の件ですが、まだ確認できておりません。
3.前置きで柔らかい印象を与える
請求書が未着とはいえ、催促するときは失礼のないよう丁寧な表現・言い回しを用いるべきです。その為、相手に確認・発送手続きをお願いする催促文の冒頭には「お手数おかけしますが」「恐れ入りますが」「ご多忙のところ大変恐縮ですが」といった前置きを明記しましょう。これにより、相手にへりくだった、丁寧な印象を与えることができます。
- 事務処理の関係上、恐れ入りますが、〇月〇日〇曜日までに到着するようご送付頂きたく存じます。
- 前置きの無い催促文は相手に不快感を与えてしまうことがあります。必ず記載することを心掛けましょう。
4.期日を過ぎたら入金遅れのリスクがあることも伝える
経理の処理の関係上、期日を過ぎたら入金日が遅れる場合があるはずです。早く対応してもらえるよう、取引先にとってマイナスとなるリスクも明記しておく気遣いを忘れてはいけません。
- 〇日を過ぎますと、貴社への入金が遅れる可能性がございます。未発行の場合は至急ご郵送のお手続きをお願い申し上げます。
- 弊社は毎月末日締め・翌月末払いのため、〇日までに請求書が届きませんと、お支払いは再来月末になってしまいますのでご承知おきくださいませ。
5.請求内容の詳細を記載する
もしかすると相手は発送先を間違えて送っているのかもしれませんし、請求書の不備により再送の手続きに手間取っているのかもしれません。このような場合に備え、メールには請求金額や内訳などの詳細を改めて記載すると親切です。
詳細は、以前送付したメール内容をコピーして貼り付けても良いですし、そのまま転送しても結構です。迅速に対応してもらえるよう簡潔に明記しておきましょう。
6.行き違いへのお詫びの一文を添える
既に請求書を頂いていたにもかかわらず、手違いで相手に請求書類を催促してしまったり、メールに行き違いがあったりした場合を想定し、メール本文の末尾にはお詫びの一文を添えましょう。
- 本メールと行き違いがございました場合は何卒ご容赦下さい。
- なお、本メールと行き違いでご発送頂いております際は、何卒ご容赦頂きますようお願い申し上げます。
行き違いのお詫びの文章は出来るだけ丁寧な言い回し、表現を用いましょう。
請求書送付の催促メールの文例
つづいては、資料請求の催促メールについて、文例を紹介していきます。
請求書送付の催促メールの文例(1度目の依頼)
件名:〇月分請求書の件 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 先月分の請求書についてのご連絡なのですが、 事務処理の関係上、恐れ入りますが それ以降になりますと、 未発行の場合は至急ご郵送のお手続きをお願い申し上げます。 念のため、ご請求内容を下記に記載致します。 ■未着のご請求内容 なお、本メールと行き違いになっている場合は何卒ご容赦ください。 ================== |
請求書送付の催促メールの文例(期日を過ぎた場合)
件名:【〇日必着】〇月分請求書送付のお願い 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 さて、〇月〇日にご依頼を致しました、 弊社は毎月末日締め・翌月末払いのため、 改めてご請求内容を下記に記載致します。 ■未着のご請求内容 なお、本メールと行き違いになっている場合は何卒ご容赦ください。 ================== |
請求書送付の催促メールの文例(取り急ぎFAX送信を依頼する場合)
件名:【再送】〇月分請求書の件 株式会社〇〇〇〇 平素より大変お世話になっております。 さて、〇月〇日にご依頼を致しました、 弊社は毎月末日締め・翌月末払いのため、 事務処理を先に進めてご入金を間に合わせるためにも、 ご請求内容および弊社FAX番号を下記に記載致しますので ■〇月分請求内容 ■請求書送付先 なお、本メールと行き違いになっている場合は ================== |
書くときのポイント:文例の流れは以下の通りです。
- 宛名
- 挨拶文
- 請求書類未着の報告
- 催促の理由・到着期日の通知
- 請求内容の詳細を記載
- 行き違いがあった場合のお詫び
- 結びの挨拶
取引先担当者の失念や不備が原因で請求書が届いていなかったとしても、相手は社外の人。責めるような表現や、感情的・直接的な表現は避けて丁寧に伝えることが基本です。明らかに相手のミスで発送手続きが滞っている場合でも「遅い」「忘れている」「期限を過ぎている」といった書き方はせず、「請求書の到着が確認できていない」という事実だけを伝えましょう。また、「誠に恐縮ですが」「大変恐れ入りますが」といった前置きを用いて柔らかみのある言い回しでお願いすることを心掛けましょう。