ビジネスメールの本文を締めくくる結びの挨拶は、初めての相手から、社内でのやり取り、取引先とのメールに欠かせない言葉です。
「今後ともよろしくお願いいたします」は目にする機会の多いフレーズですが、毎回この結びの挨拶だと、相手に定型的な印象を与えてしまいます。
ここでは、「今後とも」を使ったビジネスメールの結びの挨拶の書き方や、状況別の例文を紹介します。お礼メールや用件を伝えるメールを送るときの参考にしてくださいね。
目次
「今後とも」を使ったビジネスメールの結びの挨拶
「今後とも」から始まるビジネスメールの結びの挨拶文は、下表の(1)〜(5)を組み合わせて活用しましょう。メールの内容や相手との関係に合った結びの挨拶を活用ください。
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(1) | (2) | (3) | (4) | (5) |
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次項では、これらの言葉を組み合わせた例文を紹介します。
「今後とも」を使った基本的な挨拶
上司や取引先にメールを送るときの基本的な結びの挨拶です。
- 今後ともお願いします
- 今後ともよろしくお願いいたします。
- 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
- 今後ともよろしくお願い申し上げます。
- 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
「今後とも」を使った引き続きの協力を願う挨拶
感謝の気持ちを込めてお礼メールを送るときやお祝いメールを送るときに頻出するフレーズです。
- 今後ともご協力のほど、お願いいたします。
- 今後ともご協力くださいますようお願い申し上げます。
- 今後ともよろしくご協力のほど、お願い申し上げます。
- 今後ともよろしくお力添えのほど、お願い申し上げます。
- 今後ともどうぞお力添えをくださいますようお願いいたします。
- 今後とも変わらぬお力添えをいただきますようお願いいたします。
- 今後ともご指導いただきますようお願い申し上げます。
- 今後ともご指導ご鞭撻のほど、お願いいたします。
- 今後ともどうぞご支援を賜りますようお願い申し上げます。
- 今後とも末長いご支援をいただきますようお願いいたします。
- 今後とも一層のご支援を賜りたく、お願い申し上げます。
「ご鞭撻」は「努力するように強く励ますこと」を意味しています。
「今後とも」+変わらぬ付き合いを願う挨拶
- 今後ともご利用くださいますようお願いします。
- 今後ともどうぞご利用をいただきますようお願い申し上げます。
- 今後ともご利用のほど、よろしくお願い申し上げます。
- 今後とも変わらぬお引き立てをいただきますようお願い申し上げます。
- 今後とも一層のお引き立てを賜りたくお願いいたします。
- 今後とも末長いお引き立てをくださいますようお願いいたします。
- 今後とも一層のご用命をいただきますようお願いいたします。
- 今後とも変わらぬご用命を賜りたくお願い申し上げます。
- 今後とも倍旧のご厚情をいただきますようお願いいたします。
- 今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。
- 今後ともどうぞご高配くださいますようお願い申し上げます。
- 今後とも一層のご高配を賜りたく、お願い申し上げます。
- 今後とも一層のご愛顧をくださいますようお願い申し上げます。
- 今後とも倍旧のご愛顧を賜りたく、お願い申し上げます。
今後も相変わらずのお付き合いを願う定型フレーズです。「お引き立て」とは「相手が特に目をかけて贔屓にすること」、「ご用命」は「言いつかった用事、注文」のこと、「倍旧」は「前よりいっそう増すこと」、「ご厚情」は「厚意」、「ご高配」は「気を配ってくれること」を尊敬した言い方です。
「今後とも」をより丁重な表現で伝えるとき
「今後とも」に組み合わせる「お願いいたします」「お願い申し上げます」の前に、下記記載の「切に」「伏して」「何卒(なにとぞ)」を入れるとより丁寧な言い回しになります。
切に
- 今後ともよろしくご協力のほど、切にお願い申し上げます。
- 今後とも変わらぬお力添えをくださいますよう、切にお願い申し上げます。
- 今後とも末長いお引き立てを賜りますよう、切にお願い申し上げます。
- 今後とも一層のご厚情を賜りたく、切にお願い申し上げます。
伏して
- 今後ともご支援のほど、伏してお願い申し上げます。
- 今後とも末長いご高配を賜りたく、伏してお願い申し上げます。
- 今後とも倍旧のご愛顧をいただきますよう、伏してお願い申し上げます。
- 今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、伏してお願い申し上げます。
何卒
- 今後ともご協力いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
- 今後とも変わらぬご支援をくださいますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
- 今後とも一層のご愛顧を賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。
- 今後とも末長いお引き立てを賜りますよう何卒お願いいたします。
「今後とも」を使ってはいけないとき
前章では「今後とも」を用いた結びの挨拶を紹介しましたが、メールを送るときの状況によっては使用を控えなくてはなりません。下記の2つのケースでは別の表現で締めくくることを心得ておきましょう。
謝罪・お詫びメールでの使用はNG
相手に迷惑をかけてしまったり、トラブル発生時のメールのやり取りをしたりするときは、「今後とも」からはじまる結びの挨拶は失礼なため、くれぐれも避けましょう。
基本は「今後はこのようなことを繰り返さないよう、管理を徹底してまいります」などと反省の意を述べ、「まずはお詫びまで申し上げます」などと結びます。謝罪やお詫びメールの結びの挨拶は「謝罪の気持ちを伝えるお詫びメールのフレーズ集」を参考にしてください。
今後の付き合いがないことが予め分かっているとき
継続した付き合いがない方に「今後とも」を使用するのは間違いではありませんが、定型的な印象を与えるので別の表現を書きましょう。「今後、別の機会でご縁がございましたときは、お引き立てくださいますようお願いいたします」などとまとめたほうが適切です。その他の結びの挨拶を確認しておきたい方は「ビジネスメールの結びの挨拶」をご覧ください。