ビジネスでは、相手に意見を求めたり、質問したりするときは相手への気遣いを第一に考える必要があります。特にメールで確認するときは、文面のまとめ方を間違えると強引な印象だととられてしまい、関係にヒビを入れてしまう可能性も。礼儀正しく、謙虚な姿勢が伝わる文面にまとめることが大切です。
ここでは、相手の意見を聞くときの質問メールの文例をご紹介します。書き方や心がけておきたいマナーについてもお伝えするので参考にしてくださいね。
目次
相手の意見を聞く質問メールの書き方・マナー
出来れば直接お会いして意見の交換をすれば、その場で細かな話し合いができるかもしれません。しかし、常にいくつもの業務を抱えているビジネスの現場で、都度面会しての話し合いや電話で細かい話はなかなかできません。
また、言葉で意見や相談のやり取りをしていると記録が残りません。まずは一本電話を入れ、質問のメールを送る旨を伝えて、商品やサービスへの意見を確認することにより、メールに残すことができるのはもちろん、自分のスケジュールに合わせて、仕事を進めることが出来ます。ここでは、質問メールを送るときの書き方やマナーについてお伝えします。
1.気遣いある文面にまとめるのがマナー
多忙な仕事の中で、毎日何十・何百と来るメールの見落としや返信の遅れなどがある可能性もあるので、はっきりとした意見の取りまとめが必要な場合は、先に電話でメールを送る旨を伝えておくと安心できます。
打ち合わせや電話連絡は、相手と同じ時間を共有することになるので、時間調整が必要になります。しかし、お詫びや緊急を要する内容でない「意見を聞く」メールは、自分の都合がよい時間にメールを送り、相手にも都合の良い時に返信を求めることが出来るため、積極的に活用すると良いでしょう。
ただし、相手も暇ではありません。直接的な業務に関係のないことについて質問する場合は、謙虚な姿勢が伝わるようにより丁寧な文面にまとめることがマナーです。用件の冒頭には「誠に勝手なお願いとなり大変恐縮ではございますが」「不躾なご依頼となり申し訳ございませんが」などとクッション言葉を入れたり、「ご協力頂けますと幸甚でございます」などと相手を気遣う一文を書き添えることを心がけましょう。
2.返信しやすいよう質問事項は明確に
件名に「お伺い」「ご意見」「ご相談」などの言葉を明記しておくと、相手は件名を読むだけで返信が必要なメールだと理解できます。対応が必要なメールであることが分かる「件名」にすることを心掛けましょう。
また、意見がほしい項目が複数ある場合は、箇条書きでまとめて内容が分かりやすく、伝わりやすい簡潔な文章にするのが相手への気遣いになります。協力する気持ちがあっても、聞きたいことが曖昧だと相手もきっと困惑します。質問する立場として、相手が返信しやすいように文面の構成はしっかりまとめましょう。
3.相手の時間をもらっている事を意識する
相手には多忙な中、時間を使って返信しなければいけないルールなどありません。あくまでも理解しておかないといけないのは、先方は取引関係にあるこちらの要望を叶えることで、お互いの関係が良好になること、ビジネス上の恩義に関わることだから回答してくれるのです。
返信が来たら、問い合わせにしっかり対応してくれた相手の心遣いに感謝の言葉を必ず伝えましょう。お礼を述べることで、ちゃんと回答が届いている事も確認出来ますし、「せっかく回答したのにお礼の一言もない」と相手を不快にさせることも防ぐことが出来ます。
相手の意見を聞く質問メールの文例集
意見を聞くメールを送る前に、その質問は本当に伺うべき重要な質問であるかを考えることが大切です。もしも、相手に意見を聞かなくても解決できる問題ならば、相手に無駄な時間をとらせてしまう可能性もあります。不毛な質問を送ると、相手は不快に感じて失礼な印象を抱くこともあります。
メールは便利なツールである一方、使い方を間違えてしまうと、相手との信頼関係にヒビが入る結果を招くことになってしまいます。つづいては、意見を聞くときの質問メールの文例をご紹介するので参考にしてくださいね。
相手の意見を聞く質問メールの文例(取引先に確認する場合)
件名: 〇〇システム導入に関するご相談 株式会社〇〇〇〇 日頃より大変お世話になっております。 本日は、貴社ですでに導入されご利用中の 現在、当社でも〇〇システムの導入を検討していますが、 合わせて、〇〇システムの注意点などがございましたら ご相談させていただきたい項目は以下の4点です。 (1)システムの性能および処理能力 初期投資にかかる経費を考えますと、 誠に勝手なお願いではございますが、 ご多忙中、大変恐縮ですが、 ==================== |
すでにお付き合いのある取引先でも、機密事項に係る項目の可能性もあるため、意見を聞きたいときは丁寧な言い回しを心がけるべき。こちらの一方的な都合であることから、多忙な合間を縫って時間を割いてもらう事も心苦しいものです。返信の時間を相手に委ねる形になりますが、礼儀をわきまえた文面にまとめることが基本だと心得ておきましょう。
相手の意見を聞く質問メールの文例(目上の人に確認する場合)
件名: 弊社〇〇プロジェクトのご感想について 〇〇コンサルタント 日頃よりたいへんお世話になっております。 先日はセミナー開催にご尽力いただき ご存知の通り、弊社は今年創立〇周年を迎えます。 ご来社いただきました折の弊社の印象を ご多忙中のところ、大変恐縮ではございますが 忌憚のないご意見を頂きますよう ==================== |
取引関係のない第三者目線での意見を聞きたい場合があります。そのような時は、社内の情報をどの程度書いてよいのか迷いがち。社外の第三者でも、こちら側の状況や情報をある程度知っている相手であれば、「ぜひとも意見を聞かせてほしい」と分かりやすく、簡潔・丁寧を心掛けた文章でメールを送るようにしましょう。事前に電話を入れることも大切です。