創立記念の挨拶状は、創立記念日を通知するとともに、日頃お世話になっている仕事関係者や取引先に感謝の気持ちを伝える手紙です。今後の抱負や決意を添えて、これを機に、更に社業に邁進することを伝えましょう。
ここでは、創立記念の挨拶状の書き方や、心がけておきたいマナーについてお伝えします。文例もご紹介するので、挨拶の手紙を書くときの参考にしてくださいね。
創立記念の挨拶状のマナー
まずは、創立記念の挨拶状を書くときに心がけておきたいマナーや、押さえておくべきポイント、注意事項について理解しておきましょう。
創立記念の挨拶状を送る時期
創立記念を通知する目的の挨拶状は、10日~1週間前には相手の手元に届くように前もって準備しましょう。原則、挨拶状は創立記念日を迎える前に送ります。創立記念日後に送るのは間違いなので注意しましょう。
もし、創立記念の式典や周年記念パーティー、祝賀会などを執り行う予定で、参加者を募る案内状を送る場合は、1ヵ月前には相手に届くよう送ります。相手が都合を調整しやすいよう、なるべく早めに送るのがマナーです。なお、祝賀会を開催する場合は、祝賀会の案内状の文例をご覧ください。
礼儀正しく丁寧な文面にまとめる
挨拶状の主たる目的は、日頃からお世話になっている仕事の関係者に、感謝の気持ちやお礼を伝えること。挨拶状に、会社の宣伝となるような表現を明記したり、自慢するような内容を書き添えるのは失礼です。
ただし、たとえば、顧客に周年記念の挨拶状とともに周年記念セールのお知らせを案内するなど、相手にメリットのある内容であれば、簡潔に記載してもかまいません。その場合は、手紙を宛てる方を選んで送るようにしましょう。
創立記念の挨拶状の書き方
つづいては、創立記念の挨拶状の基本構成についてご紹介します。挨拶状は、書式に則って明記するのがマナー。構成要素とポイントは図の下に記載しておきます。
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創立記念の挨拶状の文例
さいごに、創立記念の挨拶状の文例をご紹介します。文例のあとに記載しているポイントについても目を通しておきましょう。
基本形の文例
拝啓 陽春の候、貴社におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てにあずかり厚く御礼申し上げます。 さて、おかげ様で弊社は平成〇〇年〇月〇日をもちまして、創立〇周年を迎える運びとなりました。これもひとえに皆様方の厚いご支援と温かい激励の賜でございます。ここに心よりの感謝を申し上げます。 これを機に、社員一同、決意を新たにし、従前にもましてサービスの向上に努めてまいります。 今後とも倍旧のお引き立てを賜りますようよろしくお願い申し上げます。 まずは略儀ながら書中をもってお礼かたがたご挨拶申し上げます。 敬具 平成〇〇年〇月吉日 株式会社〇〇〇〇 代表取締役 〇〇〇〇 |
文例に記載したとおり、いつをもって創立何周年なのかを主文のはじめに書き記します。文例中の下線部は「一層皆様のご厚情に応えるべく、社員一同初心に返り、社業に邁進いたす所存です」と書き換えてもよいでしょう。
記念品別送の文例
謹啓 紅葉の候、貴社ますますご活躍のことと大慶に存じます。平素は格別のご厚情を賜り厚く御礼申し上げます。 さて、おかげさまで弊社は平成〇〇年〇月〇日に創立〇周年を迎えることとなりました。これもひとえに皆様方のご支援の賜物と心より感謝申し上げます。 これを機に、今一度創業精神に立ち返り、社業に邁進する所存でございます。今後とも、これまで同様のお引き立てを賜りますようお願い申し上げる次第です。 つきましては心ばかりの粗品を別便にてお送りさせていただきました。何卒ご笑納くださいますようお願いいたします。 略儀ながら書中をもちまして創立〇周年を迎えさせていただきますことのお礼とご挨拶を申し上げます。 謹白 平成〇〇年〇月吉日 株式会社〇〇〇〇 代表取締役 〇〇〇〇 |
挨拶状は、長年操業してこられたのはお客様のお陰ということを謙虚に述べることが大切です。今後の抱負については、誠実で前向きな姿勢が伝わるような文面にまとめることを心がけましょう。
記念品贈呈の文例
拝啓 若葉の候、貴社におかれましてはますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。 さて、弊社は平成〇〇年〇月〇日をもちまして、創立〇周年を迎えることとなりました。これもひとえに皆様方のご支援とご厚情の賜物と心より深謝いたしております。 これを機に、社員一同気持ちを新たにし、皆様方のご厚情に応えるべく、邁進いたす所存でございます。今後とも倍旧のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。 なお、〇周年の感謝のしるしといたしまして、ささやかながら記念品を同封しましたのでご笑納ください。 略儀ながら書中をもちまして日頃への御礼とご挨拶を申し上げます。 敬具 平成〇〇年〇月吉日 株式会社〇〇〇〇 代表取締役 〇〇〇〇 |
挨拶状では、日頃の感謝の意を表すことを主目的とし、自慢ととられかねない表現は控えるのがマナーです。礼儀正しさを重視し、要点をわかりやすくまとめましょう。