家庭の事情や個人的な希望を理由に、他部署への異動や転勤を望む場合は、社内に公募制度や自己申告制度がないか確認してみましょう。
そのような制度がないときは、上司に相談してみるのもひとつの方法です。
ここでは、人事異動の相談メールの書き方やマナーについてお伝えします。転勤・部署異動を希望する際の文例も紹介するので参考にしてくださいね。
目次
人事異動の相談メールの書き方・マナー
まずは、人事異動の相談メールを上司に宛てるときの書き方や心がけておくべきマナーについてお伝えします。
相談メールは就業時間外に送るのがマナー
就業時間中は業務に集中してほしいというのが上司も含めた会社側の意向です。人事異動の相談メールは、業務に直接的な関係のないメールのため、就業時間外に送ることを心がけましょう。また、就業時間外といっても、出勤直後の朝一の時間は避けるのが無難です。
異動の希望が叶う確率は非常に低い
部署異動や転勤の希望を会社が了承してくれる可能性は、残念ながら非常に低いと言わざるを得ません。そもそも、あなたの希望する部署の人員数は、定員数に対して不足しているのかという問題があります。また、あなたが異動するとなれば、現在所属している部署の人員が一名不足するため、それを採用活動や他部署からの異動によって補う必要があります。
仮に希望部署の人員数が足りておらず、あなたの所属する部署に異動させたい人員もいたとします。無事に第一関門を通過しても、次はあなたの能力・スキルが、希望する部署の求める人材要件を満たしているかどうか、その有無を精査されます。
親の介護が理由で異動願いを申し出る場合は、比較的、会社に配慮してもらいやすいですが、特段の理由のないキャリアチェンジによる異動願いは、正直なところ、非常に厳しいといえるでしょう。
書き方を間違えると検討すらしてもらえない
営業から総務部への異動など、キャリアチェンジを希望するときは、言葉を選んで慎重に伝えることが重要です。ネガティブな理由による異動希望だと相手に伝わってしまうと、せっかくのチャンスが水の泡。「営業が嫌だから異動したいんだ」と捉えられないように異動先で発揮できる能力やスキルを伝えてポジティブな書き方を心がけましょう。
また「興味がある」程度の理由だと「今の仕事に飽きただけだろう」と判断されてしまいます。希望する部署に異動するために取得した資格やスキルを書き記し、努力が伝わる書き方にしましょう。
人事異動の相談メールの文例集
つづいては、人事異動の相談メールの文例を紹介します。
人事異動の相談メールの文例(基本)
件名:仕事のご相談 〇〇課長 お疲れ様です。△△です。 折り入ってご相談したいことがあり、ご連絡致しました。 お忙しい中、大変恐縮ではございますが、 お手数をおかけしますが、宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
直属の上司や、人事権を持つ上司に異動願いを伝えるときは、面と向かって伝えるのが基本です。メールの文面にはあなたが異動や転勤を希望していることは書かず、アポイントの取得を目的としてメールを送りましょう。
人事異動の相談メール(親の介護のため転勤を希望する場合)
件名:仕事に関するご相談 〇〇部長 お疲れ様です。△△です。 〇〇部長に折り入ってご相談したいことがあり、 現在〇〇支店に勤務しておりますが、親の介護のため、 私の祖父は介護認定を受けており認知症を患っています。 平日の昼間はヘルパーの方から支援を受けていますが、 お忙しい中、急なご無理を申し上げて大変恐縮ですが、 お手数をおかけしますが、何卒宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
急を要する場合や、事前におおまかな事情を理解してほしい場合は、簡潔かつ具体的に人事異動を希望する旨を伝え、その理由も明記します。末尾では多忙な上司に配慮を示す一文を書き記し、丁寧な文面にまとめましょう。
人事異動の相談メール(キャリアチェンジを理由に部署異動を希望する場合)
件名:仕事に関するご相談 〇〇課長 お疲れ様です。△△です。 〇〇課長に折り入ってご相談したいことがあり、 率直に申し上げますと、現在、営業部で働いて〇年になりますが、 この〇年間、平日の夜や休みの日に勉強をし、 また、これまでの現場経験を生かして、 お忙しい中、急なご無理を申し上げて大変恐縮ですが、 お手数をおかけしますが、何卒宜しくお願い申し上げます。 ==================== |
社内でのキャリアチェンジを希望する場合、あなたが部署異動するためにこれまで努力してきたことを具体的に書き記し、アピールすることが大切です。面談時間を設けてくれた場合、理想論を語るのはNGです。希望する部署の問題点を論理的に伝え、それを改善するためにどのような施策を考えているかなど、会社をより良くするために何ができるかをプレゼンするくらいの気持ちで臨みましょう。