役員退任の挨拶状の書き方｜文例つき

役員退任の挨拶状では、在任中、お世話になった方々に感謝の気持ちを伝えるとともに、後任の新役員に対しても変わらぬ支援・厚誼をお願いし、礼儀正しい丁寧な文面にまとめます。

ここでは、役員退任の挨拶状を書くときに心がけておきたいマナーや、書き方についてお伝えします。手紙の文例もご紹介するので参考にしてくださいね。

役員退任の挨拶状のマナー

まずは、役員退任の挨拶状を書くときに心がけておきたいマナーや、押さえておくべきポイント、注意事項について理解しておきましょう。

役員退任の挨拶状を送る時期

役員退任の挨拶状は、株主総会後の取締役会で決議されたら、すぐに送付の手続きをするのがマナーです。遅くても2～3日以内には発送しましょう。役員の退任や交代は、会社の方針や方向性が変わる可能性のある、重要なイベントです。社外の関係者や取引先、銀行などにはすぐに知らせることが基本です。

正式なルールに則って明記する

自身の人事異動に関する挨拶状を出すときは、文書で自分方を伝えるときの書き方に注意しなくてはなりません。主文の書き出しを「さて、私こと」や「さて、私儀」とし、行末に置くか、小さめの文字で明記し、へりくだった表現にするのが礼儀です。

最近では行末ではなく、文頭から書き出すことも多くなりましたが、目上の人や改まった相手に送る場合は、正式なマナーに則って文面をまとめることが大切です。挨拶状は儀礼的な文書のため、形式に従って書くことを心がけましょう。

役員交代の挨拶状は、後任者就任の挨拶も兼ねる

挨拶状は、現役員の退任と、新役員の就任挨拶を兼ねて連名で通知する場合もあります。そのときは、文書の右側に「役員退任の挨拶」、左側に「新役員の挨拶」を明記し、役員交代の挨拶状とします。

このあとでは、右側に記載している「役員退任の挨拶状」の文例をご紹介していますが、左側の就任の挨拶状の書き方を知りたい方は「役員就任の挨拶状」をご覧ください。

役員退任の挨拶状の書き方

つづいては、役員退任の挨拶状の基本構成についてご紹介します。挨拶状は、書式に則って明記するのがマナー。構成要素とポイントは図の下に記載しておきます。

役員退任の挨拶状は、儀礼を重んじる文書のため、「縦書き」とするのが基本です。横書きは柔らかい印象を与えるため好ましくありません。必ず縦書きとしましょう。

役員退任の挨拶状の文例

さいごに、役員退任の挨拶状の文例をご紹介します。文例のあとに記載しているポイントについても目を通しておきましょう。サイトの形式上、文例は横書きですが、正式には縦書きです。間違えないよう気をつけてくださいね。

役員を退任後、退職する場合

役員退任後は、一般社員や嘱託社員・パートとしての雇用契約を結ばない限り、退職するのが一般的です。退任理由については深くまで触れず、知らせる場合でも「任期満了に伴い」程度に留めておきましょう。

役員を退任後、一般社員になる場合

役員退任後、社員として同社で働く場合でも、在任中お世話になった仕事の関係者には、挨拶状を送るのがマナーです。役職が変わっても変わらぬお付き合いを願う言葉を丁寧に伝え、礼儀正しい文面になるようまとめます。

役員を退任後、相談役になる場合

取締役を退任して、相談役や会長職に就任する場合は、署名の役職を相談役や会長職で明記します。前任の役職名を書き記さないよう注意しましょう。