接客態度へのクレームのお詫び状の書き方|文例つき

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接客態度へのクレームのお詫び状の書き方|文例つき

お客様から社員の接客態度についてクレームが入ったときは、すぐにお詫び状を送って迅速に対応することが大切です。部下の不始末は上司の責任という意識をもって、自ら謝罪の言葉を述べましょう。

ここでは、接客態度へのクレームが入ったときのお詫び状の書き方や、心がけておきたいマナーについてお伝えします。文例もご紹介するので、手紙を書くときの参考にしてくださいね。

接客態度へのクレームのお詫び状のマナー

まずは、接客態度へのクレームが入ったときのお詫び状を書くときに心がけておきたいマナーや、押さえておくべきポイント、注意事項について理解しておきましょう。

迅速に対応する

お詫び状は、お客様や取引先から社員の接客態度や失言に対する指摘があったとき、すぐに送るのがマナーです。部下からお客様を怒らせてしまった旨の報告があった場合は、その場の状況を詳しく聞き、必要があればすぐに謝罪します。

先方にはすぐに電話で連絡し、お詫びすることはもちろん、訪問して直接謝罪するのが基本。その場合でも、お詫び状は、改めて反省の意を伝えるためにも必ず発送しましょう。

全面謝罪する態度が必要

失言や失態を詫びるときは、本人から詫びることはもちろんですが、相手の感情に配慮して上司が詫びるのが原則です。部下の不始末は上司の責任という意識をもってお詫びする気持ちを持ち、自らの無礼さを反省し、二度と繰り返さないこと、改善に尽力していることをアピールしましょう。

また、今後の関係回復のためには、万一相手に多少の非があったとしても、言い訳をせず、全面謝罪するのが基本です。少しでも言い訳がましく書けば、反省が足りないと思われ、更に怒りを買ってしまうことになります。弁明が必要な場合も、いったんは非を認めて、まずはきちんと謝罪してから説明しましょう。

接客態度へのクレームのお詫び状の書き方

つづいては、接客態度へのクレームが入ったときのお詫び状の基本構成についてご紹介します。詫び状は、書式に則って明記するのがマナー。構成要素とポイントは図の下に記載しておきます。

接客態度へのクレームのお詫び状の書き方

  1. 日付:お詫び状の発送年月日を和暦で書きます。算用数字を用いて、右に寄せて書きましょう。
  2. 宛名:お詫び状を出す相手の会社名、部署名、役職名、担当者名を書き添えます。省略せず、正式名称で明記しましょう。
  3. 差出人:差出人の会社名、部署名、役職名、担当者名を正式名称で書きます。不始末を起こした社員の直属の上司や、監督・責任のある部長や課長、支店長クラスの人が出すのが礼儀。不始末の内容によっては代表者の氏名を明記します。
  4. 件名:文書のタイトルを簡潔かつ具体的に明記します。
  5. 前文:前文は「頭語(拝啓)」「時候の挨拶」「相手の安否を気遣う挨拶」「日頃の感謝・お礼を伝える挨拶」の順番に形式に従って書き出します。頭語は「急啓」を用いてもかまいません。
  6. 主文:「部下の不始末・失言・失態に対する謝罪の言葉」「部下の反省の意」「部下の処分」「今後の改善策」などを明記します。
  7. 末文:末文は「結びの挨拶」で文章を締めくくり、改行して行末に「結語(敬具や草々)」を書きます。結語の書き忘れに注意しましょう。

接客態度へのクレームのお詫び状の文例

接客態度へのクレームが入ったときのお詫び状の文例をご紹介します。文例のあとに記載しているポイントについても目を通しておいてくださいね。

接客態度のお詫び

                                   平成〇〇年〇月〇日
〇〇〇〇様
                                    株式会社〇〇〇〇
                                  営業本部長 〇〇〇〇
            弊社社員の不始末のお詫び
急啓 平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
 このたびはお客様に対し、弊社販売スタッフの対応においてご無礼のありました段、謹んでお詫び申し上げます。社員教育に関しては弊社も日頃より力を傾けておりましたが、今回のご指摘を受け、さらに社員への指導を徹底する必要性を痛感しております。重ねて陳謝いたします。
 今後このようなご迷惑をおかけすることのないよう、社員一同、サービスの向上に誠心誠意努力をしてまいる所存でございます。
 どうか今回に限りご寛恕くださいますよう、また今後ともご愛顧を賜りますよう伏してお願い申し上げます。
                                          草々

上記の文例は、クレームに対する基本的なお詫び状です。非を認め、素直にお詫びし、相手の怒りを鎮めることが大切。言い訳はせず、同じ失敗を繰り返さないための事後策についても書き記しておくと、相手にも誠意が伝わりやすくなります。

失言についてのお詫び(1)

                                   平成〇〇年〇月〇日
〇〇〇〇様
                                    株式会社〇〇〇〇
                               お客様サービス係 〇〇〇〇
            弊社社員の不始末のお詫び
拝啓 いつも弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。
 さて、〇月〇日は弊社窓口にて社員の〇〇が〇〇様に大変失礼な発言があったとのことで、誠に申し訳ございません。直属の上司として責任を痛感しており、心よりお詫び申し上げます。
 〇〇には厳重注意のうえ、処分させていただきますので、何卒ご海容くださいますようお願い申し上げます。
 今後は、全社員にお客様サービスの徹底を厳しく指導してまいる決意でございますので、これからも弊社のサービスにお気づきの点がございましたら、遠慮なくご指摘くださいますようお願い申し上げます。
                                          敬具

お詫び状では、非が部下だけにあるような印象を与える言葉を用いてはなりません。「上司の私も、部下の不始末にほとほと手を焼いております」などの表現は、火に油を注ぐようなもの。お客様を更に怒らせてしまい、逆効果です。部下の失言は上司の責任であるという意識をもって、謝罪することが大切です。

失言についてのお詫び(2)

                                   平成〇〇年〇月〇日
株式会社〇〇〇
企画部 〇〇〇〇様
                                    株式会社〇〇〇〇
                                   営業部長 〇〇〇〇
            弊社社員の不始末のお詫び
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご支援を賜り深謝申し上げます。
 さて、このたびは、弊社社員が〇〇様に心ないひと言を申したとのご指摘の件、誠に遺憾の極みでございます。心よりお詫び申し上げます。
 日頃から、お客様に失礼のないようにと厳しく指導してまいりましたが、私の監督・指導の不行き届きと申すほかなく、お詫び申し上げる言葉もないほどでございます。
 本人も、自身の未熟さに対して深く反省の意を示しております。今後は二度とこのようなことのないように厳重に注意いたしますので、何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
 接客マナーにはより一層十分に教育を施してまいりますが、今後もお気づきの点がございましたら、ご遠慮なくご指摘くださいますようお願い申し上げます。
 今後も何卒末永くご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
 まずは略儀ながら書面にてお詫び申し上げます。
                                          敬具

失言や失態に対するトラブルでは、できるだけ早く詫びることが解決するうえで重要です。とくに先方から指摘された場合、配慮のなさを反省した言葉をもってお詫びします。本人が反省の態度を示していることを記載して、許しを請うことも効果的。

失態・不始末についてのお詫び

                                   平成〇〇年〇月〇日
株式会社〇〇〇
営業部 〇〇〇〇様
                                    株式会社〇〇〇〇
                             カスタマーサポート部 〇〇〇〇
           弊社社員に対するご指摘の件
拝啓 向夏の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。日頃は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、〇月〇日に弊社社員の〇〇が貴社に伺いました際、〇〇様に大変ご無礼な態度を取り、ご迷惑をおかけしたと知りまして、誠に遺憾の極みに存じます。監督者としての責任を痛感いたすとともに、〇〇様には心よりお詫び申し上げます。
 〇〇に対しましては、厳重に注意、処分いたしますので、このたびのことは何卒ご容赦賜りますようお願い申し上げます。
 今後はこのような不始末のないよう、社員教育をいっそう徹底してまいる所存でございますので、どうか変わらぬお引き立てのほど、切にお願い申し上げます。
 取り急ぎ書中をもちましてお詫び申し上げます。
                                          敬具

先方の溜飲が下がるよう、不始末に対する処分についてもきちんと伝えましょう。問題を踏まえて、今後どう対応するかといった善後策・事後処理についても述べて理解を求め、関係の修復に向けたお願いを書き添えるのが基本です。

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