転勤による挨拶状・転居通知の書き方｜文例つき

転勤の挨拶状は、取引先や職場の上司など、仕事上の付き合いのある相手に、これまでお世話になったことへの感謝を伝える手紙です。今後の抱負や、今後も変わらぬお付き合いをお願いする一文も書き添えましょう。

ここでは、転勤の挨拶状・転居通知の書き方についてお伝えします。心がけておくべきマナーや、基本知識、文例もご紹介するので、手紙を書くときの参考にしてくださいね。

転勤の挨拶状・転居通知のマナー

まずは、転勤の挨拶状を書くときに心がけておきたいマナーや、押さえておくべきポイント、注意事項について理解しておきましょう。

転勤の挨拶状・転居通知を送るタイミング

転勤の挨拶状は、人事異動が正式に発表されてからすぐに送りましょう。異動する前に、お世話になった取引先や職場の上司・同僚に送ります。内示の段階で準備し始めるとよいでしょう。

転任に伴う引越しや引継などの準備で忙しくなったとしても、異動後1ヶ月以内には相手の手元に届くよう手配するのがマナーです。それ以降になってしまった場合は、お詫びの一文も添えた転居通知を送りましょう。

他の用件を一緒にしない

通知状は、一通信ワンテーマが原則です。知らせたい内容にあれこれとほかの用件もつけ足して書いてしまうと、本題がぼけて肝心のテーマが相手に伝わりにくくなってしまうため注意しましょう。

また、人生の転機になるような出来事を伝える際には、ついつい興奮してしまいがちです。しかし通知状は、感情よりも事実を正確に伝えることが目的です。特に改まった相手に宛てる手紙では、感情を抑えるのが礼儀です。

転勤の挨拶状・転居通知の書き方

つづいては、転勤の転居通知を書くときの基本構成についてご紹介します。通知・挨拶状は書式に則って明記するのがマナー。構成要素とポイントは図の下に記載しておきます。

転勤の挨拶状・転居通知の文例

さいごに、転勤の挨拶状を書くときの文例をご紹介します。文例のあとに記載しているポイントについても目を通しておいてくださいね。

取引先へ（1）

文例中の下線部は「何卒倍旧のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」と書き換えてもよいでしょう。今後の抱負など前向きなことや、変わらぬ交誼をお願いする一文は必ず盛り込みましょう。

取引先へ（2）

転勤などの儀礼的な通知は「私儀」や「私こと」を用い、それらを行末から書き出すこともあります。文例中の下線部は「身に余るご厚誼をいただき」「公私を問わず多大なるご芳情を賜り」などと書き換えてもよいでしょう。

上司へ

上記は、支社に赴任する場合の文例です。赴任前に挨拶ができなかった場合は、非礼を詫びる一文を書き添えましょう。着任の挨拶のあと、「本来であれば出発前にご挨拶に伺うべきところ、転勤の準備のため書中でのご報告となりましたこと、深くお詫び申し上げます」などと明記します。

友人・知人へ

転居の通知では、正しい情報の伝達が第一ですが、そのほかに、フレッシュな思いを伝えることも大切です。前向きな文面になることを心がけましょう。