出欠返信の催促状の書き方|文例つき

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出欠返信の催促状の書き方|文例つき

出欠の返信に期限を設けていても、相手は返事をするのをうっかり忘れることもあります。催促する場合でもストレートな表現は控えて、謙虚な姿勢で確認する文面にして、返信を再度お願いすることが基本です。

ここでは、出欠や返信の催促状の書き方やマナーについてお伝えします。催促の手紙の文例もご紹介するので、催促状を書くときの参考にしてくださいね。

出欠返信の催促状のマナー

出欠返信の手紙が遅れる理由は、「多忙などの事情・理由により、招待状を読んでいない」「そもそも相手の手元に書状が届いていない郵送事故」「忘れている」「出席する意思がない」などさまざま。それらの事情を踏まえたうえで、催促の手紙を送るべきといえます。まずは、出欠や返信の催促状を書くときのマナーや注意点について理解しておきましょう。

冷静で丁寧な文面を心がける

返事や依頼事の催促は、問題をスムーズに解決することが目的。感情的な文面にならないよう、相手が返信の重要性に気づき、善処してくれるようお願いする形で伝えることが大切です。

集まりや催しの幹事を任されると、会場準備の都合や参加者の取りまとめなどで多忙を極め、返信期限を守らない招待者にイライラしてしまうかもしれませんが、その感情を抑えて冷静に対応することを心がけましょう。

とくに最初の催促は、相手の手違いによって起こる可能性もあるため、丁寧に再度依頼する必要があります。会合の出欠など、最初から返事を要請している場合は、あまり恐縮せずに、事務的に返事を促す表現でもよいでしょう。

キャンセルの方法も伝える

一旦返事をしても、あとから変更できる場合は「開催日の一か月前まではキャンセルも可能です」、参加者の都合を考慮する一文を明記する場合は「途中退席をしていただいても構いません」といった伝え方をしておくと、出席しようか迷っている相手は安心して返事がしやすくなります。

また、気持ちがはやるのはわかりますが、性急に事を進めず、どのような現状になっているかを尋ね、相手の対応にどれくらい期待しているか、お願いごとへの心構えなどを述べると印象が良くなるでしょう。

頼み事は期限を決めよう

催促する際は、いつまでに返事をもらうか、おおまかな期限を設定しておくのがマナーです。

返事を出すほうも期限があるほうが、欠席の返事を伝えるときに断りやすくなります。手紙の最後に「お忙しいところ恐縮ですが、出欠にかかわらず、〇月〇日までにご返事をいただけますよう、お願い申し上げます」などと書き添えます。

時間に余裕がある場合は期限を一方的に決めずに、相手の都合を考慮して決めるのもよいでしょう。

出欠返信の催促状の書き方

つづいては、出欠返信の催促状の基本構成と書き方についてご紹介します。催促状は、以下の図に示した「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つの項目に分かれます。形式に従って書きましょう。

出欠返信の催促状の書き方

  • 前文:出欠の催促の手紙では「頭語(拝啓)」「時候の挨拶」「相手の安否を気遣う挨拶」の順番に形式に従って明記します。急ぎの用件の場合は頭語を「前略」とする場合もありますが、返信はあくまで相手に対するお願い事。目上の相手などには、丁寧に挨拶文を書き添えましょう。
  • 主文:主文では「用件を切り出す」「現状の説明」「善処を願う言葉」を書き添えます。催促したことを詫びる一文を入れると、より丁寧な文面になります。
  • 末文:末文は「結びの挨拶」で文章を締めくくり、改行して行末に「結語(敬具など)」を書きます。結語の書き忘れに注意しましょう。
  • 後付け:「日付」「差出人」「宛名」の順に書きます。日付は、文頭から2字下げて、和暦で発送年月日を明記しましょう。宛名には、敬称(様)も忘れず書きます。

出欠返信の催促状の文例

同窓会出欠の返事の催促

拝啓 桜の季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
 さて、先日同窓会のお知らせをお送りしましたが、お手元に届いていますでしょうか。出欠のお返事がまだいただけていないようですので、確認のお手紙を送らせていただきました。
 今回は恩師・〇〇先生の古希のお祝いも兼ねた、和やかな会にしたいと企画しています。ご都合がよろしければ、ぜひご出席ください。懐かしい顔ぶれで集まり、学生時代にもどって楽しいひとときを過ごしませんか。
 先月中にお返事をと返信はがきには書いてありますが、まだ大丈夫です。なお、欠席の場合も、お手数ですが返信はがきを送ってくださると助かります。
 まずは書中にてお伺い申し上げます。
                                         敬具

文例中の下線部は「返信はがきがまだ確認できていませんが、ご投函いただけましたでしょうか」と書き換えることができます。同窓会に参加したいと思うようなポイントを書き添え、参加者数を増やすための工夫も忘れずに。

記念会出欠の返事の催促

拝啓 春風がそよ吹くなか、お変わりなくお過ごしのことと存じます。
 先日ご案内を差し上げました、〇〇先生のご退官記念会ですが、ご出席いただけますでしょうか。会場等の準備の都合上、早急にご返事をいただきたく存じます。
 二十年余りを研究一筋に捧げられた先生の業績を讃えるとともに、私たち不肖の弟子をご教育くださった感謝の気持ちをお伝えしたいと思っています。多くの門下生が一堂に会する最後の機会になるかもしれません。ご都合がよろしければ是非ご出席ください。
 お忙しいところ恐縮ですが、出欠にかかわらず、〇月〇日までにご返事をいただきたく、お願い申し上げます。
                                         敬具

文例中の下線部は、「先日の件ですが、せめて見通しだけでもお聞かせ願えないかと思います」「お忙しくしていらっしゃいますので、もしや失念なされているのではと、厚かましくもお手紙を差し上げました」などと書き換えることができます。手紙を送る相手に合わせて適切な表現で伝えましょう。

旅行参加の出欠の催促

拝啓 山の木々が美しく色づく季節となりました。いかがお過ごしでしょうか。
 さて、十一月の北陸地方への旅行の件ですが、ご都合はつきそうですか。まだ〇〇さんより参加の返事をちゃんと聞けていないので、確認のためお手紙を書きました。
 ほかの二人は参加可能とのこと。久しぶりに四人集まって出かけられたら、最高に楽しい旅行になると思います。
 そろそろ申し込みをしなくてはならないので、できれば来週中にお返事をもらえますか。
 待っていますね。
                                         敬具

忙しい相手だと、手紙を書く時間を確保できない場合もあります。そんなときは、電話での返事でも構わないという一文を書き添えましょう。たとえば「もし返信はがきがお手元にないようでしたら、お電話でお返事いただいてもかまいません。私の携帯番号は〇〇〇〇でございますので、お手数ですがこちらまでご連絡ください」などと書いておきましょう。

会合出欠の返事の催促

拝啓 寒さ厳しい折柄、〇〇様にはお元気でお過ごしのことと拝察申し上げます。
 さて、先日お願いした「地域社会活性化の会」の出欠のお返事の件でございます。ご参加いただけるかどうかのお返事が保留となっておりましたが、ご検討いただけましたでしょうか。
 参加人数によって、会場を選びたいと思っておりますので、大まかな人数を把握したいと思っております。ご多用の折とは存じますが、主旨をご理解いただきご協力いただけましたら幸いでございます。
 まずは取り急ぎ、お返事をお待ちしております。
                                         敬具

返信を促したいときは「〇日までは人数変更できますが、それを過ぎるとキャンセル料がかかってしまいますので」などと、早く返事がほしい事情を説明すると、相手も早く返さなくてはと思うものです。

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