開店祝い・開業祝いの手紙の書き方|文例つき

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開店祝い・開業祝いの手紙の書き方|文例つき

独立するには、勇気ある決断と多大な労力が必要です。開店祝いの手紙では、開業までの苦労をねぎらい、激励の気持ちを込めて、成功を祈る言葉を添えてお祝いしましょう。

ここでは、開店祝い・開業祝いの手紙の書き方やマナーをお伝えします。親しい友人や改まった相手に送るときの文例もお伝えするので参考にしてくださいね。

開店祝い・開業祝いの手紙のマナー

まずは、開店祝いや開業祝いの手紙を書くときのマナーや注意事項についてお伝えします。

開店と開業の違い

開店祝いや開業祝いの手配をする前に、それぞれの意味の違いを理解しておきましょう。新しくお店をオープンしたときは「開店」、新しく事業や商売を始めるときは「開業」の言葉を使用します。病院やクリニックなどの施設を開設するときは「開院」とします。

開店祝いの手紙を出す時期

新しくお店をオープンするときの開店の連絡は、オープン日のおよそ1ヶ月前に届きます。そこからお祝い状や贈り物、花を届ける準備をして、オープン前日までには相手の手元に届くよう、手配しましょう。開店祝い(開業祝い)を贈るタイミングは早すぎても遅すぎてもいけません。開店する側は、慌ただしく過ごしているため、早くても1週間前の到着としましょう。

忌み言葉の使用は避けよう

お祝い状に相応しくない忌み言葉は使用してはいけません。例えば「閉じる・倒れる・つぶれる・枯れる・終わる」などは、相手に不吉な連想を抱かせかねません。また「失う・燃える」など経営の赤字や火事を連想させる言葉にも注意しましょう。※贈り物に赤い花もNGです。

忌み言葉自体を気にするかどうかは、人によりけりですが、こちらが気にしないからといって、相手も気にしないとは限りません。詳しく確認したい方は忌み言葉の一覧をご覧ください。

開店祝い・開業祝いの基本構成

つづいては開店祝い(開業祝い)の手紙の構成をお伝えします。お祝い状は、以下の図に示した「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つの項目に分かれます。

開店祝い・開業祝いの基本構成

  • 前文:相手が一般的な付き合いの知人や目上の人の場合は、前文から形式に従って書き進めます。冒頭に「頭語(拝啓)」「時候の挨拶」「相手の安否を気遣う挨拶」を書き添えます。親しい友人などの相手には前文を省いて、いきなりお祝いの言葉から始め、ストレートに祝意を示すとよいでしょう。
  • 主文:主文で伝えることは「お祝いの言葉」「お祝いごとへの心情」「来訪の予定」「お祝いの金品別送(同封)の通知」の4つです。
  • 末文:「結びの挨拶」「結語(敬具)」を明記します。
  • 後付け:「日付」「差出人」「宛名」の順に書きましょう。日付は文頭から2字下げて、和暦で発送年月日を明記しましょう。宛名には、敬称(様)も忘れず書きます。

開店祝い・開業祝いの文例

開店祝いの文例

改まった相手へ

拝啓 立春の候、貴殿におかれましてはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 このたびは、新規ご開店のお知らせをいただき、ありがとうございました。誠におめでとうございます。
 開店準備のことはお知らせをいただいておりましたが、とうとう実現の日が来たのですね。一歩一歩、着実にご自身の夢を現実のものとした〇〇様に、改めて敬意を表します。
 用意周到のうえでのご開店とはいえ、すべてが初めての体験となりますから、私たちには考えも及ばないようなことも生じるかもしれません。第一歩を記す際の積極的なお気持ちをいつまでも維持され、力強く歩んで行かれますようお祈り申し上げます。
 祝意を込めて、心ばかりのものをお送りいたします。ご笑納ください。
 後日、新しいお店に伺いたく存じますが、まずは書中にて、心からのお祝いを申し上げます。
                                        敬具

文例中の下線部は「私も貴店の応援団の一員として、精一杯の声援を送らせていただく所存でございます」「歩を進めるごとに脚力を鍛え、力強く歩んでくださるよう、願ってやみません」など、あなたの気持ちがストレートに伝わるような激励の言葉を書き添えましょう。

友人へ(1)

 〇〇さん、このたびはネイルサロンのオープン、おめでとうございます。こんなに早く夢が叶うなんて、私も自分のことのように嬉しいです。〇〇さん手作りのすてきなネイルチップは、たくさんの方をさぞ美しく飾ってくれることでしょう。
 お店の宣伝に私も全力で協力いたします。晴れの門出をお祝いし、お花をお贈りします。お店が繁盛し、〇〇さんがますます幸せになりますように。

文例中の下線部は「友だちみんなでお祝いにかけつけます」「お役に立てることがあったら、遠慮なく言ってくださいね」などに書き換えてもよいでしょう。

友人へ(2)

 〇〇様、このたびは独立されてカフェを開店されるとのこと、誠におめでとうございます。
 これまでの努力が実を結び、感慨もひとしおではないでしょうか。人望厚く誠実、また経験豊富な〇〇様ですから、多くのお客様に愛されるお店になると確信いたしております。
 心ばかりではございますが、輝かしい門出を祝してお祝いの品をお贈りいたしました。お店に飾っていただければ幸いです。
 多忙もうれしい限りですが、くれぐれもお体おいといくださいませ。千客万来のご繁栄とみなさまのご多幸を心からお祈りいたしております。

本人の努力をたたえるほか「ご家族様(周囲の方々)の支えの賜物と敬服しております」など、開業・開店まで支えてきた家族や周囲の人へのねぎらいの言葉があると心遣いが感じられる手紙になります。

開業祝いの文例

改まった相手へ(1)

謹啓 早春の候、貴社益々ご隆昌のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り深謝申し上げます。
 さて、新会社を設立されました由、誠におめでたく、心よりお祝い申し上げます。
 このたびのご開業はまさに時宣を得たものと存じ、貴社の商機への積極的な姿勢に感服いたす次第です。謹んで、新会社のご発展ならびに貴社のさらなるご躍進を祈念申し上げます。
 また、弊社でなにかお役に立つことがございましたら、ご遠慮なくお申し付けください。
 なお、別便にて、心ばかりのお祝いの品を送らせていただきましたので、ご収受賜れば幸いに存じます。
 まずは取り急ぎ、書中をもってお祝い申し上げます。
                                        謹白

大げさな賛辞や美辞麗句は避けて、お祝いの気持ちを素直に伝えます。取引先の相手が起業する場合などの仕事関係者に贈る場合は、縦書きのほうが丁寧で好ましいでしょう。

改まった相手へ(2)

拝啓 春和の候、〇〇様におかれましてはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。このたびは、めでたく会計事務所をご開設の由(1)、心よりお祝い申し上げます。
 並々ならぬご苦労もおありであったろうと推察し、ただただ敬服のひと言でございます(2)。行動力と聡明さに長けた〇〇様ゆえ、着実にご発展の道を歩まれることと存じます。末永いご繁栄をお祈り申し上げます。
 まずはお祝いまで。
                                        敬具

文例中の下線部(1)は「会社設立が相整われましたこと、誠に喜ばしく」、(2)は「長年にわたるご努力に敬意を表します」に書き換えることができます。

友人へ(1)

このたびは会計事務所のご開設、誠におめでとうございます。お勤めしながらコツコツと勉強を重ね、税理士の国家試験に合格した経緯を知っている友人のひとりとして、これまでの苦労と努力に頭が下がります。
 税理士試験合格からわずか五年で独立開業とは、ご両親もさぞかしお喜びのことでしょう。中小企業の社長さんや自営業の方々の力になりたいと常日頃話していた〇〇さんですから、多くのお客様に愛される経営者になることでしょう。
 これからも明確な目標に向かって突き進み、すばらしい仕事を展開されることを期待しています。晴れの門出をお祝いし、ささやかなお祝いの品を送ります。
 〇〇会計事務所の末永いご繁栄をお祈りいたします。

お祝い状は一種のご祝儀ですから、明るい未来や展望を語り、繁栄・繁盛を心から願う言葉で書き記します。相手の手腕や才覚をたたえたり、開業までの苦労をねぎらうのもよいでしょう。

友人へ(2)

 このたびは晴れて独立開業を実現され、誠にめでたく、心からお喜び申し上げます。
 あなたのこれまでの努力を思いますと、本当に尊敬に値します。前の事務所を円満に退職できたのも、あなたの人柄と、仕事に懸ける情熱が、所長や同僚の方々のご理解につながったからに違いないと思います。
 存分のご活躍と着実なご発展を、心からお祈り申し上げます。
 開所日に間に合うように、別便で花束をお送りします。事務所の片隅にでも置いていただけたら嬉しいです。
 折を見て、新しい事務所を拝見しに伺います。体に気をつけて。とりあえず、お祝いの気持ちにもお届けしました。
                                        かしこ

女性が手紙を送るときは文末に「かしこ」と結語を書き記すのもよいでしょう。文面では心情や激励の言葉を丁寧に表現して、こちらの思いを伝えましょう。

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