「ご高配」の意味・使い方|「ご高配を賜り」を使ったビジネス文書の例文集

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「ご高配」の意味・使い方|「ご高配を賜り」を使ったビジネス文書の例文集

「ご高配」の意味や正しい使い方を知りたいと思っていませんか?

「ご高配」の読み方は「ごこうはい」です。「ごこうばい」ではありません。

手紙やビジネス文書で「ご高配」という言葉を目にすることがありますよね。

挨拶状で「ご高配を賜り誠にありがとうございます」「ご高配を賜り厚くお礼申し上げます」などと用いられますが、定型文としては覚えているものの、意味や使い方が曖昧な人は少なくありません。

ここでは「ご高配」の意味や使い方を例文つきでご説明します。類語や言い換え表現のフレーズについてもお伝えするので参考にしてくださいね。

「ご高配」の意味

「高配」の辞書的な意味は「他人を敬って、その心配りをいう語」です。わかりやすく言うと「心配りや気配りに感謝の気持ちを表します」という意味になります。

「ご高配」は、「高配」に「ご」をつけた丁寧な表現であり尊敬語です。相手の心遣いに敬意を示した言葉のため、自分よりも目上の人に使うのが基本となります。目下の人には使わないので注意しましょう。

「ご高配」はかしこまった手紙やビジネス文書の挨拶文などでよく用いられます。堅い言い回しなので、親しい間柄の人に普段のメールで使うと違和感を与えます。また話し言葉として使うこともほとんどありません。注意しましょう。

「ご高配」の使い方は2つ

「ご高配」には大きく分けて2つの使い方があります。手紙やビジネス文書の「書き出しの挨拶」と「締めの挨拶」です。それぞれの使い方をご説明します。

挨拶の定型文での使い方

ビジネス文書の前文は「頭語」「時候の挨拶」「安否を尋ねる挨拶(繁栄を喜ぶ挨拶)」「日頃の感謝を伝える挨拶」の4つの要素で構成されています。

上記のうち、「ご高配」は日頃の感謝を伝える挨拶で用いられます。

書き方は「拝啓(頭語)新陽の候(時候の挨拶)貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。(繁栄を喜ぶ挨拶)平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。(日頃の感謝を伝える挨拶)」となります。

【例文】

  • 平素は格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。
  • 先般はなにかとご高配にあずかり心より御礼申し上げます。
  • 過日は身に余るご高配を賜り厚くお礼申し上げます。

※「ご高配」を使ったその他の組み合わせを知りたい方は「日頃の感謝・お礼を伝える挨拶|すぐに使える例文つき」をご覧ください。

結びの挨拶での使い方

ビジネス文書で用件を伝えたあと、末文では「結びの挨拶」を用いて締めくくります。

そのときに感謝の気持ちを込めた表現を伝えたい場合や、今後の交誼を引き続きお願いしたいときに「ご高配」を使います。

【例文】

  • 何卒ご高配を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
  • 内容をご検討いただき、ご高配を賜りますよう何卒お願い申し上げます。
  • 今後とも倍旧のご高配をお願い申し上げます。
  • 今後とも変わらぬご高配のほど、よろしくお願い申し上げます。

「ご高配」を使ったビジネス文書の例文集

創立記念の挨拶状の例文

拝啓 若葉の候、貴社におかれましてはますますご隆盛のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 さて、弊社は平成〇〇年〇月〇日をもちまして、創立〇周年を迎えることとなりました。これもひとえに皆様方のご支援とご厚情の賜物と心より深謝いたしております。
 これを機に、社員一同気持ちを新たにし、皆様方のご厚情に応えるべく、邁進いたす所存でございます。今後とも倍旧のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
 なお、〇周年の感謝のしるしといたしまして、ささやかながら記念品を同封しましたのでご笑納ください。
 略儀ながら書中をもちまして日頃への御礼とご挨拶を申し上げます。

敬具

 平成〇〇年〇月吉日

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇〇〇

「平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます」の「格別」の意味が曖昧な方は『「格別」と「別格」の違い|意味・使い方を徹底解説!』をご覧ください。

会食の案内状の例文

平成〇〇年〇月〇日

取引先各位

株式会社〇〇〇〇
代表取締役 〇〇〇〇

会食のご案内

拝啓 初夏の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、このたび当社では、日頃お取引いただいている皆様をお招きし、懇親の機会をもつことに致しました。業務における諸々の課題、問題点などにつき積極的な意見の交換を行なうとともに、互いの親睦を図ることを目的として実施するものであります。
 つきましては、下記の要領で開催いたしたく存じます。ご多用中のところ誠に恐れ入りますが、万障お繰り合わせのうえ、ご出席いただきたくお願い申し上げます。

敬具

        日時  平成〇〇年〇月〇日(〇)午後6時から午後8時
        会場  割烹料理見本
            東京都中央区見本町〇-〇-〇
        TEL:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

        お問い合わせ先
        総務部 課長 〇〇 TEL:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

以上

「ご高配」の類語・言い換え表現

つづいては「ご高配」の類語や言い換え表現についてお伝えします。ニュアンスの違いを覚えて、それぞれの表現を使い分けるようにしましょう。

「ご厚情」

「厚情」の読み方は「こうじょう」です。

「ご厚情」とは「厚いなさけ。心からの深い思いやりの気持ち」という意味があります。「ご配慮」の言い換え表現としても使われます。

【例文】

  • 一方ならぬご厚情を賜り、誠にありがとうございます。
  • 〇〇様のご厚情に深く感謝申し上げます。
  • ご厚情あふれる励ましのお言葉、厚く御礼申し上げます。

「お心遣い」

「お心遣い」の読み方は「おこころづかい」です。

「お心遣い」の意味は「ご高配」と同じですが、「お心遣い」は訓読みの和語であるため「ご高配」よりも柔らかい表現になります。そのため「ご高配」は書き言葉で用いるのが一般的ですが、「お心遣い」は話し言葉でも使えます。

さらに、お土産や贈り物など相手から頂戴した金品を指して「お心遣い」と表現することもあります。

【例文】

  • 〇〇様の温かいお心遣いに心より感謝申し上げます。
  • お心遣い痛み入ります。
  • 先日は大層なお品をありがとうございました。いつもお世話になっている上に、このようなお心遣いをいただき誠に恐縮です。

詳しくは「「お気遣い・お心遣い」の違い・意味・使い方(お礼メールの例文つき)」をご覧ください。

「ご配慮」

「ご配慮」は「心をくばること。心づかい」という意味です。

「ご高配」が目上の人に対して使う言葉であるのに対し、「ご配慮」は目上の人に限らず目下や同等の立場の人にも使える表現です。

【例文】

  • ご配慮いただき、ありがとうございます。
  • 多大なるご配慮とご協力を賜り誠にありがとうございます。
  • いつもながらの温かいご配慮に心より感謝いたします。
  • つきましてはご理解と特段のご配慮をお願い致したく存じます。

「お引き立て」

「お引き立て」は「目をかけて用いること。ひいきにすること。愛顧」という意味です。

口頭では「ご高配」は堅苦しい印象を与えるため、「お引き立て」に言い換えて使うとよいでしょう。「お引き立て」を使った例文は以下の通りです。

【例文】

  • 毎度お引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
  • これも皆様のお引き立ての賜物と心より感謝申し上げます。
  • これからも変わらぬお引き立てをよろしくお願い申し上げます。

「お取り計らい」

「取り計らう」の意味は「物事がうまく運ぶように考えて処理をする」です。

敬語表現の「お取り計らい」には「物事が良い結果になるよう処理していただく行動」という意味があり、目上の人に配慮してもらったときに使います。

【例文】

  • お取り計らいいただきまして、誠に有難うございます。
  • お取り計らいくださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

詳しくは「「お取り計らい」の意味・使い方・メール例文集」をご覧ください。

「ご愛顧」

「愛顧」には「目をかけ、引き立てること」という意味があり、贔屓にしてもらう側(会社や商店)の側からお客様に対して使う表現です。

【例文】

  • 常日頃お引き立てとご愛顧をいただき、深く感謝申し上げます。
  • 平素より弊社製品をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
  • 長らくの間、ご愛顧くださいましたこと、心よりお礼申し上げます。

詳しくは「「ご愛顧」の意味・使い方|メールでお客様にお礼を伝える例文・類語まとめ」をご覧ください。

さいごに

ここでは「ご高配」の意味や使い方についてお伝えしましたが、いかがでしょうか。

「ご高配」は目上の人に使う言葉です。取引先やお客様といった社外の人に感謝の気持ちを伝えたいときに用いるとよいでしょう。

ビジネス文書の例文で紹介した「ご高配」を使った決まり文句や、「ご厚情」「お心遣い」といった言い換え表現についても理解し、この機会に使いこなせるようになってくださいね。

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