「お変わりありませんか」の意味・使い方(例文)|返答、類語・言い換え表現まとめ

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「不躾」の意味・使い方・類語|不躾なお願い・質問(メール例文つき)

久しく連絡を取っていない相手へ手紙を書く際、どのような挨拶文を書けばよいのか頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。

そんな時に使える便利なフレーズが「お変わりありませんか」です。ビジネスシーンのみならず、日常生活でも頻繁に使われるフレーズとして幅広いシーンで使うことができます。

ここでは「お変わりありませんか」の意味や使い方についてご紹介します。併せて、自分が「お変わりありませんか」と問われた際の返答についてもまとめています。

この機会に改めて正しい使い方を確認してみてくださいね。

「お変わりありませんか」の意味

「お変わりありませんか」の意味は、「普段と違ったことはありませんか」です。

「変わり」の意味は「普段と違った状態。異状。変事」です。そこに敬語の接頭辞「お」と丁寧の助動詞「ます」を付けることで、相手に変事がないかどうかを丁寧に尋ねるフレーズとなります。

「お変わりありませんか」の一言で、相手の健康状態や家庭の状況といったあらゆることを問うことができます。

「お変わりありませんか」の使い方(例文つき)

「お変わりありませんか」を書き言葉で用いる際は、基本的に挨拶文として文章の初めに用います。

「お変わりありませんか」の後はすぐ本題に入らずに、簡単に自分の近況報告をすると良いでしょう。相手の状況を伺うだけでなく自分の状況も伝えることで、お互いの近況を把握することができます。適切な近況報告の内容は、相手との関係性によって異なります。親しい間柄なら具体的に、取引先などそれほど親しくない場合には簡潔な報告で十分です。なお、前回連絡を取ってから間が開いてしまっている場合には、連絡をしなかったことを詫びる一文を添えるのがマナーです。連絡を取っていなかった期間が3ヶ月間以上になるようなら「ご無沙汰してしまい申し訳ございません」と付け足します。

ちなみに、「お変わりありませんか」と似たフレーズに「お変わりございませんでしょうか」がありますが、これは誤った敬語です。丁寧な断定の助動詞が「ございます」と「です」とで複数回使われているため、二重敬語となります。敬語として正しくは、「お変わりないですか」「お変わりありませんか」「お変わりございませんか」のいずれかを用いましょう。

また、「お変わりありませんか」と同様の場面で使われるフレーズに、「お元気ですか」「元気でやっていますか」があります。相手が何事もなく元気に過ごしているという確証がある場合には、この言い回しでも差し支えありません。しかし、もしそうでない可能性があるなら「元気」という直接的な言葉は避け、「お変わりありませんか」と遠回しに尋ねるのが賢明です。

それでは、メール・手紙、年賀状における「お変わりありませんか」の使い方を、例文と一緒にみてみましょう。

メール・手紙の場合

メールや手紙において、「お変わりありませんか」はしばらく連絡を取っていなかった相手に使います。

「お変わりありませんか」はかしこまった表現なので、堅苦しく親しみに欠ける面もあります。相手が友人など親しい間柄の場合には、敬語を取って「変わりないですか」とするのがふさわしいです。さらに、次の機会につながるような「近いうちに会いましょう」「今度食事でもどうですか」などのフレーズを一言添えると、より親しみが増します。

メール・手紙で「お変わりありませんか」を使った例文は、以下の通りです。

【例文】

  • ご無沙汰しております。その後、お変わりありませんか。おかげさまで、こちらは皆忙しくも元気に過ごしております。
  • お久しぶりです。開発部の皆様もお変わりありませんか。私はまた皆様とお仕事をご一緒することを励みに、日々研究に勤しんでおります。
  • 近頃業界内が騒がしいですが、お変わりありませんか。心ならずもご無沙汰をしてしまい大変申し訳ございません。この度は新しい企画についてご提案させていただきたくご連絡いたしました。

年賀状の場合

「お変わりありませんか」は、年賀状の挨拶文としても使うことができます。

年賀状を送る相手の中には、普段なかなか会えないという相手も多いですよね。そうした相手に「お変わりありませんか」を使うことで、「以前連絡を取った時から何か変わりはないですか」とスマートに尋ねることができます。「お変わりありませんか」はかしこまった表現ですが、年賀状は年始の挨拶なので親しい友人宛であっても堅苦しすぎるということはありません。

年賀状で「お変わりありませんか」を使った例文は、以下の通りです。

※年賀状の場合、句読点はつけないのが正しいマナーとされています。

しかし、句読点がないことで読みにくさを感じてしまうこともありますので、そのような場合は、下記の例文のようにスペースをあけるとよいでしょう。

【例文】

  • 新年あけましておめでとうございます 旧年中はご無沙汰ばかりで申し訳ございませんでした お変わりありませんか
  • 謹賀新年 夏期プロジェクトでは大変お世話になりました すっかりご無沙汰してしまいましたがお変わりありませんか
  • 旧年は温かくご指導くださり誠にありがとうございました 皆様お変わりありませんか

そのほかの年賀状の書き方については「年賀状の書き方(例文付き)」をご覧ください。

「お変わりありませんか」への返答

自分が「お変わりありませんか」と尋ねられた場合には、どういった返答が適切なのでしょうか。

親しい間柄なら、「お変わりありませんか」を会話のきっかけとして趣味や家族、仕事の話など自分の具体的な近況報告をしながら会話を広げていきます。また、「あなたもお元気ですか」と尋ね返すことで、相手への気遣いを示すことができます。

一方で、ビジネスシーンにおける「お変わりありませんか」は業務的な挨拶の一環であることがほとんどです。簡潔に「おかげさまで、元気に過ごしております」と返した上で、「お気遣いありがとうございます」とお礼を添えましょう。ビジネスメールは、読み手がスムーズに本題を理解できるように書くのが基本です。メールの場合は長々と近況報告を書くことは避け、早々に本題へ入るよう心掛けます。

「お変わりありませんか」の類語・言い換え表現

「お変わりありませんか」の類語は、以下のようなものがあります。

【類語】

  • いかがお過ごしでしょうか:親しい間柄にも使える表現です。
  • ご健勝にてお過ごしでしょうか:「健勝(けんしょう)」の意味は、「健康で元気なこと」です。主に、手紙などの書き言葉で用います。
  • いよいよご発展のご様子と存じます:個人や団体に対して、成長していることを喜ぶ挨拶の定型句です。

さいごに

ここまで「お変わりありませんか」についてご説明してきましたが、いかがでしたか。

「お変わりありませんか」は、相手に普段と違ったことがなかったかを尋ねるフレーズです。丁寧な表現なので、メールや手紙、年賀状においてどんな相手にも問題なく使うことができます。「お変わりありませんか」の後には、自分の近況報告や長く連絡を取らなかったお詫びのフレーズを簡潔に述べます。

ビジネスシーンでは、長らく連絡を取っていなかった相手へ連絡するのは緊張しますよね。そんな時に「お変わりありませんか」と挨拶することで、相手への気遣いが示せるだけでなく、相手の近況を知るための会話の糸口となる場合があります。

この記事を参考にしてスマートに挨拶ができるようになることを心より応援しています。

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