「鋭意」の意味・使い方・類語｜「鋭意努力・鋭意検討中」のビジネスメールの例文集

ビジネスシーンで時おり見聞きする「鋭意努力します」という言葉。上司や目上の人に対して使われる表現ですが、意味や使い方を正しく理解できていますか？

「努力」という言葉を含むことから、力を尽くして頑張るという意味合いを持つことは何となくわかりますが、「鋭意」とはどのような意味なのでしょう。

ここでは「鋭意」の正しい意味や使い方についてビジネスメールの例文をあげて詳しく解説します。類義語や、言い換える際に使える言葉も紹介するので参考にしてくださいね。

「鋭意」の意味・使い方

まず「鋭意（えいい）」とは「気持ちを集中して励むこと」「一生懸命励むこと」「専心」という意味があります。

「鋭」の漢字は「するどい」という意味を、「意」は「心に思うこと。気持ち。考え」という意味を持つことから、「鋭意」は、「気持ちをするどく集中させて励む」という意味になるわけですね。

そのため、ビジネスシーンでは作業や仕事への取り組み方についてよく使われます。

例えば、何かを作成する、開発する、検討するときに「鋭意検討します」「鋭意作成します」と伝えることによって「集中して取り組みます！」という強い気持ちを表します。

また「鋭意」は、ポジティブだったり、前向きだったりする場面で使われる言葉です。そのため、顧客からクレームが入ったときや会社が不祥事を起こしたときに「鋭意反省します」といった謝罪時などのネガティブな場面では使われません。

【例文】

• 今回新たに発見された物質については鋭意研究中です。
• 本件については、鋭意調査中でございます。
• いただいたご意見をもとに鋭意検討中です。
• ご要望にお応えすべく、鋭意対応中でございます。

なお、「鋭意」は「鋭意対応します」のように副詞的な使い方をすることが一般的であり、「鋭意します」という使い方はほぼしません。

「鋭意努力」のビジネスでの使い方

ビジネスシーンでよく使われる表現に「鋭意努力」という言葉があります。意味は「気持ちを集中させて努力すること」。

上司や取引先などの目上の人に熱意や本気さを伝えるとき、「努めて参ります」「頑張ります」「努力します」と言うよりも、「鋭意努力します」のほうが強い意気込みを表現できるため、大事な場面で相手に気持ちを伝えられます。

ここぞ！というときに使える便利な表現なので、覚えておきましょう。

【例文】

• 貴社のご期待に添えるよう、鋭意努力いたします。
• 今後とも社員一同鋭意努力いたす所存でございます。
• 地域の皆様に愛される企業を目指して、社員一同鋭意努力いたしております。

「鋭意」を使ったビジネスメールの例文集

つづいては「鋭意」を使ったメールの例文を紹介します。

「鋭意努力」を使ったビジネスメールの例文（1）

そのほかのプロジェクト参加の挨拶メールを確認したい方は「プロジェクト参加の挨拶メールの文例集」をご覧ください。

「鋭意努力」を使ったビジネスメールの例文（2）

営業同行のお礼を伝えるときは「営業同行のお礼メールの文例集」をご覧ください。

「鋭意検討」を使ったビジネスメールの例文

「鋭意」の類語

「気持ちを集中してはげむ」という意味の「鋭意」には、類語もたくさんあります。例文も紹介するので、チェックしておきましょう。

【類義語】

• 一生懸命
• 精一杯
• 熱心
• 懸命
• ひた向き
• 誠心誠意
• 専念
• 精進

【例文】

• これから一生懸命がんばります。
• 泥臭く熱心に取り組みたいと思っております。
• お役に立てるよう、ひた向きに努力を続けて参ります。
• 仕事の基本を身につけるため、まずは与えられた仕事に専心します。
• しばらくは研究開発に専念したいと考えております。
• ご満足いただけますよう精一杯やらせていただきます。
• いち早く成長できるよう、日々精進いたす所存です。

場面によっては「鋭意」は堅苦しい印象を与えることもあるため、状況や相手によって使い分けをする必要があります。

「一生懸命」「熱心」「ひたむき」は馴染み深い、やわらかみのある表現のため、普段から使える言葉です。あらたまった場や目上の人に意気込みを伝える場面では「鋭意」や「誠心誠意」「専心」などの言葉を用いて伝えましょう。

「鋭意努力する」の言い換え表現

それでは「鋭意努力」はほかにどのような言葉に言い換えられるでしょうか。

【言い換え表現】

• 頑張る
• 努力する
• 尽力する
• 奮闘する
• 力を注ぐ
• 力を尽くす

「懸命に取り組む」といった意味の言葉がずらりと並んでいますね。

言い換え表現と比較しても、「鋭意努力」は「気持ちをするどく集中させてはげむ」という気持ちを強く表した言葉といえます。そのため、あまり多用しすぎると伝えたい気持ちの度合いが低くなるため状況に応じて言葉を選ぶことが大切です。

【例文】

• 引き続きがんばります。
• これからも努力します。
• 豊かな生活のために尽力します。
• 日々奮闘しながら過ごしています。
• 研究に力を注いできました。
• 力を尽くして取り組みます。
• 成果が上がるまで諦めず奔走しました。
• 今日も精を出して頑張ります。

まとめ

「鋭意」は強い意志を表わすときに使える意味を持つ言葉でした。

さまざまな単語と組み合わせる使い方をする言葉なので、使えるシーンも幅広いといえます。特に「鋭意努力」は、ビジネスシーンの「ここぞ！」という場面のために覚えておくと便利です。重みのある言葉なので、とっておきのときにだけ使うようにしましょうね。

類語や、言い換え語も多いので、状況に応じて使い分けられるようにしておきましょう！