「了解しました」は失礼!上司や目上には「承知しました」の敬語を使おう

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「了解しました」は失礼!上司や目上には「承知しました」の敬語を使おう

ビジネスシーンでは、上司からの仕事の指示や、取引先から依頼を受ける場面が多々あります。その返答をするとき、「了解しました」と言っていませんか?

実は、「了解しました」は敬意を表していない言い回しのため、目上の人に使うべきではありません。

「了解しました」のほかには「かしこまりました」「承知しました」「分かりました」などのフレーズがありますが、目上の人に返事をするときはどの言葉を伝えればよいのでしょうか。

ここでは「了解しました」の意味や正しい使い方、上司や先輩、取引先に使える言い換え方について詳しくお伝えします。社会人として覚えておくべき基本マナーなので、しっかり覚えておきましょう。

「了解しました」の意味・使い方

「了解しました」の「了解」の意味は「事情を思いやって納得すること。理解すること。のみこむこと」です。

主語となる人が「わかった」「理解した」と返答するときや、相手の考えや事情を理解した上で、それを認め、相手の申し出を聞き入れたり対処したりするときに使われます。

そのため敬語として使っても問題ないように思えますが、そもそも「了解」という言葉は、目上の人が目下の人に対して、許可を与えるときに使う語です。

また「了解しました」の「しました」は、「する」の丁寧語である「します」が過去形になった語のため、「了解しました」は「理解することが完了しました」という意味の丁寧語となります。

つまり、「了解しました」は丁寧語であって謙譲語ではありません。敬意を含まない表現のため、取引先や上司といった目上の人に使うのは失礼にあたるので気をつけましょう。

なお、「了解しました」は丁寧語のため、同僚や目下の人に対して使うのが適切です。

「了解いたしました」も目上に失礼?

「了解です」「了解しました」という表現に対して、「了解いたしました」という表現があります。

「了解いたしました」は、謙譲語の「いたす」をつけた語のため、文法的には失礼な表現ではありません。

ところが、前章でも述べた通り、「了解」という言葉は、目上の人が目下の人に対して許可を与えるときに使う語のため、「了解いたしました」も避けたほうが無難です。

実は「了解いたしました」が失礼に当たると言われるようになったのは比較的歴史が浅く、ここ十年ほどのこと。そのため、人によって見解が分かれるところですが、素っ気なく敬意が不足した表現だと捉える人も一定数存在することから、他の言い回しを使うよう心掛けたほうが良いといえるでしょう。

目上の人には「承知しました」が適切

上司や取引先などの目上の人に対して「わかりました」や「了解しました」という気持ちを表現するときは、「承知しました」がふさわしい言葉です。

その理由は「承知する」という語が「聞く」の謙譲語だからです。「了解しました」よりもへりくだった言い回しなので、依頼の内容を理解して引き受けるときは「承知しました」と返答しましょう。

また、「承知」に謙譲語の「いたしました」をつけた「承知いたしました」は、より丁寧な敬語表現のため、あらたまった場では「承知いたしました」がふさわしいといえます。

【例文】

  • 承知しました。明朝さっそく札幌に向かいます。
  • 納期が遅れるとの件、承知いたしました。
  • 承知いたしました。来週までにはお届けに上がります。
  • 委細承知いたしました。(※委細とは「細かいことまですべて」という意味)

「了解しました」の代わりに使えるその他の言い回し

目上の人に返答するときは「承知しました」がふさわしいことを上述しました。その他の言い換え表現についても確認しておきましょう。

「かしこまりました」

「かしこまりました」は「目上の人の前などで、おそれ敬う気持ちを表して謹んだ態度をとる」「依頼・命令などを謹んで承る意を表す」ことです。

簡単に言えば、目上や上位の方からの依頼を承諾するときに使う言葉です。

「かしこまりました」は丁寧な敬語表現なので、電話やビジネスメールでは「承知しました」の代わりに使ってもよいでしょう。

「承りました」

「承る」の読み方は「うけたまわる」です。

「承る」は「引き受ける、承諾する」の謙譲表現になります。「承知しました」よりもさらにかしこまった印象を与えるので、取引の多いお得意先やお客様にメールを書くときに適切なフレーズです。

さいごに

ここでは取引先や上司といった目上の人に「了解しました」を使うのが失礼にあたることをお伝えしました。

「了解しました」は丁寧語のため、基本は「承知しました」と返答することとし、場合によっては「かしこまりました」や「承りました」を使いましょう。

マナー違反と思われないためにも、普段から「承知しました」「承知いたしました」という表現が、スッと出てくるようにしっかり使い分けすることを心がけましょう。

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