「心中お察しします」の意味・使い方(例文)|類語・言い換え表現つき

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「心中お察しします」の意味・使い方(例文)

「心中お察しします」の意味や使い方はご存知ですか。

「心中お察しします」は、相手を思いやる場面や、気遣うときにかける言葉として使われますよね。

でも、使う相手を間違えると失礼な印象や誤解を与えることがあります。そうならないよう、言葉の細かい意味やニュアンスまでしっかり確認しておきましょう。

ここでは「心中お察しします」の意味や使い方についてお伝えします。類語や言い換え表現についてもご紹介するので参考にしてくださいね。

「心中お察しします」の意味・読み方

「心中お察しします」の読み方は「しんちゅうおさっしします」です。

「心中」を「しんじゅう」と読み間違えないように気をつけましょう。「しんじゅう」は「男女が何かを苦に自ら命を絶つ」という意味となり、大変失礼です。

「心中」の意味は文字通り「心の中」という意味で、「胸中」「内心」に置き換えることもできます。簡単に言えば「気持ち」という意味です。

そして「お察しします」は「察する」の丁寧語で、「物事の事情などをおしはかってそれと知る」「推察する」「他人の気持ちをおしはかって同情する」「思いやる」といった意味があります。

よって、「心中お察しします」は相手の気持ちをおしはかって思いやること、つらい気持ちに寄り添い、同情することを表します。

「心中お察しします」の使い方

「心中お察しします」は、相手が身内の不幸にあってつらい気持ちになっているとき、困難な状況に陥っている相手に対して理解を示すときに使います。

目上の人や上司に対して使うのは、偉そうな態度に取られてしまう場合や、「お前に何がわかるんだ!」とひねくれた取られ方をする場合があるので、気をつけなくてはなりません。

相手との関係や状況に応じて、慎重に言葉を選ぶ必要があります。

つづいては「心中お察しします」の使い方や例文をお伝えします。

(1)相手の身内に不幸があったときに気遣う表現として使う

家族や親しい人が亡くなったとき、悲しみや辛い気持ちを労わるときに使います。

相手が悲しみのあまり言葉を発することができないときは、「心中お察しします」の一言で「あなたの思っていることはわかりますよ」というニュアンスを伝えることができ、相手の負担を減らすことができます。

【例文】

  • お父様との突然のお別れ、さぞかしお辛いと思います。心中お察しいたします。
  • 長年闘病されたお母様が旅立たれたということで、今は静かに悲しみに浸られていることと思います。△△様の心中をお察しし、お悔やみ申し上げます。
  • この度の突然の不幸、心中お察しします。悲しみが癒え、また元気なお姿を拝見できますようお祈り申し上げます。

(2)相手の困難な状況に理解を示すとき

相手に何か事情があって困難な状況に置かれており、それに理解を示すときにも使います。その後、自分の気持ちや要求を述べることによって角が立たず、柔らかい印象となります。ビジネスでは取引先への仕事の催促などに使うことができます。

また、親しい人に対しては、悩んでいたり落ち込んでいたりする時にその気持ちに共感し、寄り添う気遣いの言葉としても使えます。

【例文】

  • この度は貴社の工場が電気トラブルに見舞われ損失が出たとのこと、心中お察しします。困難な状況下とは思いますが、弊社へのできる限りの納品をよろしくお願い申し上げます。
  • 社長の突然の失踪、さぞかし混乱に巻き込まれているかと、心中お察しします。大変な状況とは思いますが、弊社も業者から催促を受けておりますので、提示させていただいた期日までのご入金をよろしくお願い申し上げます。
  • この度は検査結果が思わしくなかったとのこと、心中お察しします。気持ちを強く持って、引き続き治療に専念していただければと思います。

「心中お察しします」の類語・言い換え表現

次に、「心中お察しします」の類語と場面に応じた言い換え表現をご紹介します。

お悔み申し上げます

一般的に、葬式や通夜の弔問の時に遺族に対して使われるお悔やみの言葉です。

「故人の死を悲しみ、残念に思う」という意味なので「心中お察しします」と同様、相手の気持ちに共感し、気遣う言葉として使うことができます。

以下に例文をご紹介します。

【例文】

  • この度は突然の訃報を受け、大変驚いております。心からお悔やみ申し上げます。

ご冥福をお祈り申し上げます

こちらも葬式の席で弔問客が使う言葉ですが、「ご冥福をお祈り申し上げます」は遺族ではなく、故人に対して使う言葉です。

「死後の幸福をお祈りします」という意味で、故人を気遣う言葉なので、遺族に対して使う場合は、「〇〇様のご冥福をお祈り申し上げます」と故人への言葉ということが伝わるようにしましょう。

【例文】

  • 天国へ旅立たれる〇〇様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

ご愁傷様です

「ご愁傷様です」は葬儀や通夜の席で、弔問の際に遺族に対して使うお悔やみの常套句です。

「愁傷」は悲しみを指す言葉で、相手を気の毒に思うさまを表しています。「悲しみに見舞われお気の毒様です」という意味になり、一言で相手にお悔やみの意を伝えることができるので便利ですが、親しい間柄で「あの〇〇課長の下に異動なんて、ご愁傷様」などというようにからかいの意味を込めて使ったりすることもあり、状況をよく見極めないと相手を深く傷つけることにもなりかねません。使う時と場合を間違わないようにしましょう。

【例文】

  • 交通事故でとても残念な結果となり、今は言葉が見つかりません。この度は誠にご愁傷様です。

「お察しします」のその他の言い回し

また「お察しします」は「心中」以外の言葉につなげて使うこともできます。

次に「お察しします」のその他の言い回しをご紹介します。

お気持ちお察しします

「あなたの気持ちはわかります」という意味で、「心中お察しします」と同じ意味です。誰かに不幸があったときや、落ち込んでいるときの気遣いの言葉として使います。

ご心労お察しします

「心労」は「あれこれ心配して心を使うこと。またそれによる精神的な疲れ」という意味です。悩みで気を病んだり精神的に苦労していたりする様子を表す言葉です。

「ご心労お察しします」はその悩みや苦労を理解し、相手を思いやるときに使う言葉です。目上の人に対しては、「心労」に尊敬を表す接頭語の「ご」を付け、「ご心労」とします。

胸中お察しします

「胸中」は「胸のうち」「心に思っていること」を表す言葉です。

「心中」と同じ意味なので、「胸中お察しします」も「心中お察しします」と同じ意味です。心の中にある辛い感情を理解し、気遣う言葉として使います。

ご心痛お察しします

「心痛」は字の通り「心の痛み」を表す言葉で、「心配して深く思い苦しむこと」「心を痛めること」という意味です。

何か事情があり深く苦しんでいる相手に対してそれを思いやり、労わる言葉として使います。こちらも目上の人に対しては、「心痛」の上に敬語表現である「ご」を付け「ご心痛」とします。

さいごに

「心中お察しします」の意味や読み方、状況に合わせた使い方をお伝えしましたが、いかがでしょうか。

適切な使い方を心がけて、悲しみに暮れている人や思い悩む相手を気遣ってあげてください。その心遣いが、自身の人間関係のさらなる向上にもつながります。

ビジネスでもプライベートでも毎日の共同生活の中では、お互いに相手を思いやるという気持ちを常に忘れずに過ごしていきたいものですね。

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