「正念場」の意味・使い方・由来|正念場を迎えるとは(例文つき)

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「正念場」の意味・使い方・由来|正念場を迎えるとは(例文つき)

「正念場を迎える」という言葉の意味や使い方をご存知ですか?

読み方は「しょうねんば」です。

ビジネスシーンに限らず、スポーツにおいて運命をかけた大勝負の局面などでも用いられる表現ですね。

「正念場を迎える」の意味について、「気合を入れるべき、という意味かな?」となんとなくの見当はつくものの、正しい使い方や、その由来まで知っている人はあまりいないのでは。

ここでは、「正念場」の意味や正しい使い方について詳しく解説します。「正念場を迎える」の例文と、「正念場」の言葉の由来についてもお伝えするので参考にしてくださいね。

「正念場」の意味・使い方

「正念場」の意味は「(1)真価を表すべき最も大事なところ。大切な場面」「(2)歌舞伎などで最も重要な場面。見せ場」です。

一般的には(1)の「その人の真価が問われる重要な局面」のことを指しますが、歌舞伎や人形浄瑠璃などの一番大事な「見せ場」のことも「正念場(性根場(しょうねば)」と呼び、(2)の意味で使われます。

ビジネスシーンで「正念場」を使うときは「ここ一番の重大な局面」や「肝心な場面」を表すときに使います。「正念場」を使った例文を見て理解を深めましょう。

【例文】

  • 税制改正により中小企業が正念場を迎える。
  • 来週の東京株式市場は正念場を迎えることになる。
  • 企業業績の落ち込みが顕著になっておりアベノミクスが正念場を迎えている。
  • 代表選考会はオリンピック出場を賭けた正念場だった。
  • この選挙は政権回復に向けての正念場といえる。
  • プロジェクトが成功するかどうかの正念場にさしかかった。

「正念場」の由来

「正念場」の言葉の由来についてお伝えします。

「正念」は、もともとは仏教用語であり、「雑念を取り払い、真理に至ろうと心を保つこと」を表した語です。つまり「正念」とは「正しい心」のことです。

そこから転じて、正しい心が必要な重大な場面のことを「正念場」というようになりました。

また、歌舞伎や浄瑠璃で主役を演じる役者が、その役の本質を見せなければならない重要なシーン「性根場」を演じるうえで「平常心」を持たなければならないことから、「正念場」という言葉が使われるようになりました。

そこから広く一般化して、今では歌舞伎・浄瑠璃以外の場でも「重要な場面」を表す言葉として用いられています。

「正念場を迎える」とは

「正念場」は「正念場を迎える」という表現で使われることが多い言葉です。

「正念場を迎える」とは「大事な局面を迎える」という意味があります。

「ミスをすると失敗に終わる」というネガティブな場面でも使えますが、「上手くいけば大成功する」といったポジティブな場面でも使える言葉です。

物事が良い結果になるか、悪い結果になるかが決まるターニングポイントでも使われるため、「迎える」という表現に「こうした厳しい場面がくることは覚悟していた」という含みもあります。

つまり「正念場を迎える」とは、そうした気持ちで重要局面を前にした心境を表しているのです。

「正念場」の類語

「正念場」と似た意味を持つ言葉には、次のようなものがあります。

【類義語】

  • 山場(もっとも重要で緊迫した場面)
  • ここ一番:一番重要な場面
  • 天王山:勝敗の分かれ目
  • 土壇場:決断を迫られる最後の場面
  • 分岐点:物事の結果を決める分かれ目
  • 瀬戸際:成否・勝敗の分かれ目
  • 勝負どころ:勝敗を決める局面
  • 崖っぷち:窮地に追い込まれ後にひけない状況
  • 踏ん張りどころ:勝つために乗り越えるべき困難な場面

上記のほか、「正念場」を言い換えると「運命の岐路」や「肝心なシーン」ともいえます。

さいごに

ここでは「正念場」の意味や使い方を解説しましたが、いかがでしょうか。また、言葉の由来はおわかりいただけましたか?

誰しも人生には、何度か「正念場」といえるタイミングがあるもの。いつの日かきっと来る「正念場を迎える」ためには、日々の努力が必要なことがいうまでもありません。

正しい言葉の知識もまた、そうした局面できっと力強い武器になってくれることと思います。

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