理事会の開催通知の案内状の書き方|文例・テンプレートつき

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
理事会の開催通知の案内状の書き方|文例・テンプレートつき

理事会とは、組織や団体を代表し、事務を管掌する地位にある役職者によって構成され、法人の業務執行の決定等を行うものです。理事会は、営利企業などの「株式会社」における取締役会に相当する重要な機関であり、開催通知の案内状を作成するときは、注意すべきポイントがたくさんあります。

ここでは、理事会の開催通知の案内状の書き方や注意すべき点を、文例つきでご紹介していきます。

理事会の開催通知の案内状を書くときのマナー・注意点

一般社団法人や財団法人、マンションの管理組合など、業務を執行する上で理事会は必要不可欠。ですが、理事会を開催する通知の案内状を出し、理事を招集するうえで押さえておくべきマナーや注意点があります。まずは最低限理解しておきたいポイントをご紹介します。

出欠の返信期限・返信方法を明記する

国土交通省の定める「マンション標準管理規約第53条」では、理事会の招集は、理事の半数以上が出席しなければ開催することができません。また、理事会の日の1週間前までに各理事に対してその通知を発しなければなりません。※どちらも定款や管理規約で自由に定めることができます。

そのため、各理事の出欠を迅速かつ正確に集める必要があります。理事会を開催する通知の案内状には、返信期限がいつなのか、また返信方法はメール、FAX、返信はがきなのかを明記しておきましょう。

案内状に理事会議事の議事や次第を明記する

理事会を開催する目的が、ある議案について話し合って方向性を導き出すことの場合、開催日などの案内だけではなく、議案の内容についても事前に知らせておく必要があります。

また、欠席する場合は、書面で議案に関する意思表示をすることや、委任状を出して代理人に理事会へ参加してもらう場合もあるため、審議する議事については案内状に記載しておかなければなりません。次第(議事内容)については、別記に箇条書きで明記すると良いでしょう。詳しくは後述している「案内状の文例」でご紹介します。

理事が欠席するときは定款や規約に則った案内状に

理事がやむを得ない理由で欠席する場合は、定款や管理規約に則って対応します。書面による出席が可能なことを定めている場合は、理事会に不参加でも、書面決議が可能ですし、マンションなどの管理規約の場合は、配偶者または一親等の親族に限定して代理を認めることも可能です。

案内状に添付する書類や記載項目は定款の内容によって変わるため、事前に確認しておきましょう。定款とは違う方法で理事会を進めてしまって、理事の意思が無効になるなどのトラブルは意外と多いのです。

理事会の開催通知の案内状の基本構成と書き方

理事会開催通知の案内状は8つの要素で構成されています。書式さえ理解すれば、あとは必要項目を明記するだけ。それぞれの要素を理解しましょう。

理事会の開催通知の案内状の書き方・書式

  1. 日付:発信年月日を和暦で記入します。文書の作成日を記載するのはNGなので注意しましょう。
  2. 宛名:案内状を送る相手の名前を書きます。理事全員に対して送る場合は上記のように「理事各位」と明記します。
  3. 差出人:理事会の代表者名や招集権者の氏名を記入します。
  4. 件名:書面の左右中央に、やや大きめの字で文書のタイトルを記載します。「第〇期理事会」「第〇回理事会」など、文書の用件が分かりやすい件名にします。
  5. 前文:案内状の前文は「頭語(拝啓)」「時候の挨拶」「相手方の繁栄を喜ぶ挨拶」「日頃の感謝の挨拶」の4つで構成されています。理事への挨拶言葉は丁寧な表現を用いるほうが無難です。
  6. 主文:用件を記載します。理事会を開催する通知をし、詳細はまとめて別記に記載すると受け取った相手は読みやすくなります。
  7. 末文:末文では「結びの挨拶」を伝え、改行して右端に「結語(敬具)」を書きます。書き忘れに注意しましょう。
  8. 別記:理事会の開催通知では、別記の書き方が非常に重要です。「開催日時・場所」「議案・決議事項」「出欠の返信方法・期限」は最低限必要な情報です。また、理事会を欠席する人は、委任状を出すのか、議決権を行使するのかなどの注意事項も忘れず明記しましょう。

理事会の開催通知の案内状の文例・テンプレート

つづいては、理事会の案内状の文例とテンプレートをご紹介します。無料のテンプレートをダウンロードして、ポイントを確認しながら必要な情報を記入してくださいね。

1.一般社団法人の理事会の案内状の文例・テンプレート

理事会の開催通知の案内状の文例・テンプレート

上の図の案内状は

からダウンロードできます。

  1. 「万章お繰り合わせのうえ…お願い申し上げます」は「いろいろ差し障りもあると思いますが、なんとか都合をつけてご出席ください」という意味です。定期的な理事会や総会の集まりであっても、丁寧な表現を用いてお願いすることが大切です。
  2. 理事会の議事次第(プログラム)や、決議事項は必ず明記しましょう。決議事項の詳細については、案内状に無理に盛り込む必要はありません。別紙に具体的な内容を記載したものを同封しましょう。
  3. 出欠の返信方法・期限を明記します。目立つよう、太字にするなどの工夫をしておくことも大切です。

2.社会福祉法人の理事会の案内状の文例・テンプレート

社会福祉法人の理事会の案内状の文例・テンプレート

上の図の案内状は

からダウンロードできます。

  1. 決議事項は必ず明記しましょう。第1号からはじまり、議案は省略することなくすべて記載します。用紙1枚に入りきらないときは2枚目にまたがっても構いませんが、「決議事項は別紙に記載」と明記してまとめて書くのも良いでしょう。
  2. 同封書類にも目を通してもらうため、注意書きを入れておく配慮も大切です。

3.マンション管理組合の理事会の案内状の文例・テンプレート

マンション管理組合の理事会の案内状の文例・テンプレート

上の図の案内状は

からダウンロードできます。

  1. 迅速に出欠確認をおこなうには、目的を記載することも大事です。
  2. 出席通知書や委任状、議決権行使書の書き方や、提出の仕方が間違っていた場合、理事会の運営に支障をきたすことがあります。トラブルにならないためにも、注意書きを記載しておくことが大切です。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket