「破天荒」の意味・使い方・類語|破天荒な人の性格の特徴とは

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「破天荒」の意味・使い方・類語|破天荒な人の性格の特徴とは

突然ですが、「破天荒」の意味や使い方はご存知ですか?

「破天荒」は、最近よくバラエティ番組や漫画などで見聞きにする言葉ですね。お笑い芸人である平成ノブシコブシの吉村崇さんも「破天荒芸人」という肩書きをもっています。

さて、この「破天荒」という言葉、文化庁が行った平成20年度国語に関する世論調査によると、実に6割以上の日本人が、意味を誤解・誤用していることがわかりました。

もしかしたらあなたも「破天荒」の意味を間違って使っているかもしれません。

ここでは「破天荒」の正しい意味や使い方について詳しく解説します。また、類語や破天荒な性格の人に共通する特徴もあわせてお伝えするので参考にしてくださいね。

「破天荒」の意味・使い方

「破天荒」の読み方は「はてんこう」です。

「破天荒」の意味は「前人が成し得なかったことを行うこと」です。

つまり「破天荒」は「今まで誰もできなかったことを成し遂げて、とても素晴らしい。立派だ」と評する褒め言葉になります。

【例文】

  • 破天荒なプロジェクトの完遂に、惜しみない賛辞が送られた。
  • 破天荒な手術だったが成功に終わった。
  • 長年温めていた破天荒な試みを実行に移す。

「破天荒」の由来・語源

「破天荒」は、中国・宋代の説話集「北夢瑣言」に由来します。

中国の荊州(現在の湖北省)では、100年以上もの間、官吏登用試験の合格者が出ませんでした。人々はこの事態を、未開の荒れ地を意味する「天荒」と言い表しました。

そんな状況はある年に、劉蛻 (りゅうぜい)という人物が初めて合格することによって打ち破られ、「天荒を破った」と言われた故事に基づいて「破天荒」という言葉が生まれました。

  • 破:破り開く。
  • 天荒:未開の荒れ地。
  • 破天荒:未開の荒れ地を破り開く。

言葉の由来を知ることにより、知識と理解が深まります。この機会に覚えておきましょう。

誤用に注意!多くの人が間違えている「破天荒」の意味

冒頭に述べた通り、平成20年度の調査では6割以上の日本人が「破天荒」の意味を間違って使っていることがわかりました。

「破天荒」を誤用している人は間違って下記の意味で使っています。

【破天荒の間違った意味】

  • 豪快で大胆
  • 型破り
  • 乱暴者
  • それまでの常識を覆すこと
  • 言うことを聞かない人
  • 自分勝手
  • 今までのやり方・慣習を無視すること

「破天荒」は字面から、乱暴な印象を受けたり、ネガティブなイメージを持ったりする方が多いようです。

また、6割以上の日本人が意味を勘違いしていることから、「破天荒」を使った会話では認識のズレが生じかねません。

たとえば、「破天荒」を本来の意味である「前人が成し得なかったことを行った」と、褒め言葉として伝えたつもりでも、相手が気分を害してしまったり、また、相手の言動を注意しているつもりなのに、褒め言葉として受け取られた、などの誤解を生じさせてしまいます。

「破天荒」は、本来は「前人未到の偉業を達成する」というポジティブな意味の言葉なのです。

意味を捉え違えないように、普段の会話のなかでは「破天荒」を使う場面でも、意図が正しく相手に伝わるよう、類語に言い換えた方が無難かもしれませんね。「破天荒」の類語に関しては、後ほどご紹介します。

破天荒な人の性格に共通する2つの特徴

今まで誰も達成できなかったことを成し遂げる「破天荒」な人とは、いったいどのような人物なのでしょうか。破天荒な人の性格に共通する特徴を2つ取り上げてご紹介します。

特徴1:ブレない軸を持っている

破天荒な人の特徴のひとつに、信念を貫く強靭な精神力があげられます。

周囲の意見に流されることなく、型にはまらない自由な考え方を持ち、目標を達成すべく黙々と取り組めるのです。

ですが、頭でっかちというわけでは決してなく、相手の意見も取り入れる柔軟さも持ち合わせているため、成功への道を着実に進むことができるのです。

特徴2:チャレンジ精神が強い

前人未到の偉業を達成する「破天荒な人」は、新しいことにも臆することなく挑戦し、乗り越えて成功する、不屈の精神の持ち主です。

乗り越えるべき壁が高ければ高いほどやる気になり、失敗を恐れません。プレッシャーをよい緊張感と捉えて、100%以上の力を発揮できるのです。

フィギアスケートの羽生結弦選手や、プロ野球の大谷翔平選手、イチロー選手などにも共通する特徴といえるでしょう。

「破天荒」の類語

「破天荒」の類義語は下記のとおりです。

【類語】

  • 前代未聞(ぜんだいみもん)
  • 前人未踏(ぜんじんみとう)
  • 未曽有(みぞう)
  • 先駆者(せんくしゃ)
  • パイオニア

「未曾有」は本来「いまだかつてないほど素晴らしい」という意味ですが、現代では「未曽有の危機」といった形でネガティブな場面で使われることが多くなりました。

また、「先駆者」「パイオニア」は「破天荒な人」の類語となります。使う場面に合わせてこれらの類語を使い分けましょう。

【例文】

  • 前代未聞の大プロジェクトを成功させた。
  • 前人未踏の地へ足を踏み入れた。
  • 未曾有の大惨事に見舞われた。
  • 時代の先駆者として、メディアに取り上げられる。
  • 第一線でパイオニアとして活躍する。

さいごに

ここでは「破天荒」の意味や正しい使い方についてご説明しましたが、いかがでしょうか。

「破天荒」の意味は「前人が成し得なかったことを行うこと」ですが、あなたは正しい意味を知っていましたか?

もし「豪快で大胆」「型破り」「乱暴者」といった意味で使っていたのなら、この機会に正しい意味を覚えてくださいね。

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