「頓挫」の意味・使い方|類語・言い換え表現(例文つき)「抑揚頓挫」とは?

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「頓挫」の意味・使い方|類語・言い換え表現(例文つき)「抑揚頓挫」とは?

「不況により事業が頓挫しました」「計画は頓挫した」

「頓挫」を使ったこれらの言い回しを見聞きしたことはありませんか?

ビジネスシーンで使われることがある言葉ですが、正しい意味や使い方を理解していますか。日常ではあまり使わない漢字が並ぶので、読み方に自信がないという方もいらっしゃるかもしれませんね。

ここでは「頓挫」の正しい意味や使い方について解説します。類義語や、言い換える際に使える言葉も紹介するので参考にしてくださいね。

「頓挫」の意味・使い方

「頓挫」の読み方は「とんざ」です。意味は「勢いが急に弱まること」「計画や事業などが途中で遂行できなくなること」です。

「頓挫」の「頓」の漢字には「頭を地面につけて礼をする」「その場にとどまる」「落ち着く」「急に」「即座に」といった意味があります。また、「挫」の漢字には、「途中でつまずく」「くじける」といった意味があることから、このふたつの漢字が組み合わさった「頓挫」の意味は「途中で急につまずく」という意味になるわけです。

「本当は遂行したかったが、やむなく…」といった、順調に進んでいたものが、思わぬトラブルにより望まぬ結果になってしまったり、取りやめになったりした場面で使用される言葉です。

【例文】

  • 計画は予期せぬ事態によって頓挫した。
  • 横やりが入り、頓挫を余儀なくされた企画がある。
  • プロジェクトを主導していたメンバーが離脱し、頓挫を来す。

「頓挫」の使い方

「頓挫」は名詞のため、「する」や「した」と結びつき、前章の例文のように動詞として使われるのが一般的ですが、そのほかにも下記の使い方があります。

「一頓挫」とは

「一頓挫」は「いちとんざ」と読み、意味は「物事の進行・進展が途中で一時くじけること」です。

「頓挫」は、進めていたことが取りやめになったり、遂行できなくなったりしたときに使う言葉ですが、「一頓挫」は一時的に中断せざるを得ないときに使われます。

例えば、事故の発生により工事作業がストップしたものの、目途が立てば再開する予定のときに使います。

「抑揚頓挫」とは

「抑揚頓挫」は「よくようとんざ」と読む四字熟語で、意味は「言葉や文章の調子を上げたり下げたり、また、勢いを急に変えたりすること」です。

演説やスピーチで、人目を引き付けるために声の調子を上手く使い分けることを表す言葉です。例えば「A社へのプレゼンは抑揚頓挫の利いた口調で、人目を引きつける素晴らしい内容だった」などと使います。

「頓挫」の類語・言い換え表現

「頓挫」を言い換えるときの類語をいくつか紹介します。中には日常でよく聞く言葉もあるので、場面に応じて上手く使い分けをしましょう。

【類語】

  • 中断
  • 中止
  • 挫折
  • 座礁
  • 見合わす
  • キャンセル
  • 失敗
  • 台無し
  • ポシャる

【例文】

  • 話し合いがヒートアップし、中断せざるを得ない状況になった。
  • 雨により試合は中止となった。
  • 何度も挫折を繰り返すと再スタートが難しくなる。
  • 突然のキャンセルに戸惑いを隠せない。
  • 楽しみにしていたイベントが台無しになってしまった。
  • 社長の鶴の一声により、契約間際の話がポシャった。

「頓挫」はやや難しい表現に思えても、「中断」や「中止」、「台無し」という言葉であれば、もっと気軽に使えそうな感じがしませんか?

中には「頓挫」とは少々ニュアンスの違う言葉も含まれますが、そこは状況に応じて臨機応変に使い分けましょう。

「頓挫」と「挫折」の違い

「挫折」の意味は「仕事や計画などが、中途で失敗しだめになること」であり、「頓挫」と似ています。しかし、両者はまるで違った使い方をします。

というのも、「挫折」には「意欲・気力をなくすこと」という意味合いが含まれていることから、基本的に人が計画や目標の達成を諦めたときに使われる言葉です。

一方で「頓挫」は、想定していなかった思いがけない出来事により、遂行できなくなったときに使う言葉。つまり、「挫折」はその主体が「人」であり、「頓挫」は「外部要因」によるものなのです。覚えておきましょう。

まとめ

「頓挫」は、物事が予期せぬ形で暗礁に乗り上げ、中止になってしまうという意味を持つ言葉でした。

一見難しそうだと感じる言葉でも、使い方の例文を見ていると、案外よく聞く言葉だったと思える方も多いのではないでしょうか?

言い換えることのできる言葉のバリエーションも多いので、これからはビジネスシーンで有効に活用していきたいですね。…とは言いながら、進めてきた計画が「頓挫」するような場面は、できれば避けたいもの。

お仕事は慎重に、計画的に。さまざまな事態を想定しながら、遂行を目指しましょう!

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