会食の案内状の書き方|文例つき

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仕事のお付き合いがあるお客様や、取引先関係者に対して会食の案内状を書くときは、見やすさを意識した書面にすることが大切です。誤字や脱字など、記載内容に間違いがないよう見直すことも忘れてはなりません。

ここでは、会食の案内状の書き方をご紹介します。書くときの注意事項やマナーはもちろん、文例もお伝えするので、手紙を作成するときの参考にしてくださいね。

会食の案内状のマナー

まずは会食の案内状を書くときのマナーや押さえておくべきポイント、注意事項について理解しておきましょう。

会食の案内状は早めに送る

会食の案内状は、相手にぜひ来てほしいと願って送る手紙です。相手は、手紙を受け取ってからスケジュールや都合を調整するので、早めに発送するのがマナーです。余裕を持って対応できるよう、案内状は3週間前を目安に送りましょう。会食の目的が接待の場合、相手をもてなすはずが、急なスケジュール変更を依頼する形となり、迷惑をかけてしまうといったことのないように注意しましょう。

出欠の返信を希望する場合は、案内状に返信期日や連絡先を明記しておくと親切です。また、案内状が送りっぱなしにならないよう、先方に案内状が届いた頃に、電話で到着確認をしておく配慮も忘れてはなりません。

情報は正確にわかりやすく

案内状や招待状は、会食の主旨のほかにも、日時、場所、会費の有無など、伝えなければならない情報が多いのも特徴です。わかりやすくするために、住所や連絡先などの細かい情報は、「記書き(別記)」に箇条書きにするのが一般的です。

交通手段と地図も明記し、必要に応じて駐車場の有無や自社の参加者、食事をする飲食店の情報などについてもふれておくと親切です。伝える情報に間違いがないように、また、誤解されることがないよう正確に書くことを心がけましょう。

参加を強要しない

忙しい相手に対して「来てください」「ご参加願います」の一辺倒では、自分の都合を押し付けるような印象になってしまいます。やみくもに参加を請うのではなく、目的を掲げたり、誘いたい理由をさり気なく書いたりすることで興味を引くことが大切です。

「参加して頂けないと困ります」「ご欠席のお返事は残念でなりません」などの表現は控えて、強引な印象を与えないようにしましょう。

会食の案内状の書き方

つづいては、会食の案内状を書くときの基本構成についてご紹介します。案内状は書式に則って明記するのがマナー。構成要素とポイントは図の下に記載しておきます。

会食の案内状の書き方

  1. 日付:発信年月日を和暦で明記するのが一般的です。上記の図のように横書きの場合は、算用数字(1、2、3)とします。
  2. 宛名:会食にお招きする相手の名前を明記します。複数人に宛てて出す場合は「関係者各位」「取引先各位」などとします。担当者に宛てるときは「会社名、役職名(肩書き)、担当者名、敬称」の順に明記します。会社名のあとは必要に応じて改行し、2列にすると見やすくなります。
  3. 差出人:手紙を出す人の名前や所属する団体名、会社名、役職名を明記します。
  4. 件名:書面のタイトルを大きめの字で書きます。「会食のご案内」「懇親会のお知らせ」など、タイトルを見れば、文面の内容がわかるように簡潔かつ具体的な件名にしましょう。
  5. 前文:前文は「頭語」「時候の挨拶」「相手の安否を気遣う挨拶」「自分方の健康を伝える挨拶」の順番に書き添えます。時候の挨拶は、案内状を出す時期の言葉を選ぶのがマナー。月別の時候の挨拶をご確認ください。
  6. 主文:「会食会の通知」「興味を引き立てる表現」を書き添えます。
  7. 末文:結びの挨拶で本文を締めくくり、最後に「結語(敬具など)」を書きます。
  8. 別記:会食の開催日時、場所、会費の有無などを書き添えます。

会食の案内状の文例

さいごに、会食の案内状を書くときの文例をご紹介します。文例のあとに記載しているポイントについても目を通しておいてくださいね。

文例1

                                  平成〇〇年〇月〇日
取引先各位
                                   株式会社〇〇〇〇
                                 代表取締役 〇〇〇〇
                  会食のご案内

拝啓 初夏の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、このたび当社では、日頃お取引いただいている皆様をお招きし、懇親の機会をもつことに致しました。業務における諸々の課題、問題点などにつき積極的な意見の交換を行なうとともに、互いの親睦を図ることを目的として実施するものであります。
 つきましては、下記の要領で開催いたしたく存じます。ご多用中のところ誠に恐れ入りますが、万障お繰り合わせのうえ、ご出席いただきたくお願い申し上げます。
                                        敬具
                    記
   日時  平成〇〇年〇月〇日(〇)午後6時から午後8時
   会場  割烹料理見本
       東京都中央区見本町〇-〇-〇
       TEL:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

   お問い合わせ先
       総務部 課長 〇〇 TEL:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
                                        以上

上記の文例は会食の案内状の基本形です。先方に配慮する項目として追記したい場合は、追伸として「なお、当日ご来場の際は、本状を受付にお示しください。」や「ご来賓の皆様の交通費は、弊社にて負担致します。ご来場の際に受付までお申し付けください。」などと書き添えます。

文例2

                                  平成〇〇年〇月〇日
取引先各位
                                   株式会社〇〇〇〇
                                 代表取締役 〇〇〇〇
                  会食のご案内

拝啓 新秋の候、皆様におかれましては益々ご盛栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のお引き立てを賜り、深く感謝申し上げます。
 さて、弊社が今年度も大過なく順調に業績を伸ばせておりますのも、関係各社の皆様のご尽力がありましたお蔭と存じ、心より感謝申し上げます。
 つきましては、日頃よりご指導いただいております皆様方をお招きし、下記の通り、食事会を催したく存じます。
 ご繁忙の折、誠に恐縮ではございますが、なにとぞご出席くださいますようお願い申し上げます。
 取り急ぎ、書中にてお知らせまで。
                                        敬具
                    記
   日時  平成〇〇年〇月〇日(〇)18時から21時
   会場  中華料理「見本」
       東京都中央区見本町〇-〇-〇
       TEL:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
       詳しくは別紙の地図をご確認ください。
   会費  3,000円
  ※なお、出欠の有無を〇月〇日までに同封しております返信用はがきにてお知らせください。
                                        以上

出欠をとる場合は、どういう方法で伝えればよいかを明記します。確実に返信が必要な場合は返信用のはがきを封筒に同封しましょう。また、会費が必要な場合は必ず案内状に明記するのが礼儀です。書き漏れることのないよう注意しましょう。

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