一筆箋の基本構成と書き方(使い方)

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一筆箋の基本構成と書き方(使い方)

ほんのちょっとの時間、パソコンや携帯電話を操作するだけで、手軽にメールが打ててしまう現代において、わざわざ紙に字を書かかないといけない「手紙」は、もはや単なる通信手段ではなく、もっと特別な存在といえるでしょう。

それゆえに、簡単なハガキ一枚であっても丁寧に心を込めて書くことで、「人が手で書いた文字」というものに対して、あたかも特別な気持ちが宿っているように感じられるのではないでしょうか。ここでは、ちょっとしたひと言を添えるときに重宝する、一筆箋の書き方をご紹介します。

一筆箋の基本構成と書き方

はがきよりも短い5~8行程度の文章で、相手に気持ちを伝える一筆箋は、使い慣れるととても気軽で便利なツールです。以下に記載している一筆箋の例をご覧ください。

一筆箋の縦書き・横書き

手紙やハガキと違って、縦書き・横書きともに決まった形式やルールにこだわる必要がありません。一筆箋の構成要素は以下の3つです。

宛名

冒頭の宛名には、相手の名前を書きます。基本、一筆箋は親しい人に送るものなので、苗字・名前・敬称(様)の順で形式的に書く必要はありません。例えば苗字だけで「山田さん」、名前だけで「太郎くん」「一郎さん」と記しても構いません。また、宛名自体を省略することもできます。自由度が高く、決まった書式がないのが特徴です。

主文

一筆箋は、前文を省略して、主文から書き始めます。字数に余裕があるようなら、一行目に季節の挨拶を入れても良いでしょう。主文では、用件(本題)を伝えますが、目上の人には正しく敬語を、親しい友人には友達言葉で書くと、普段の話し言葉と同様に相手に伝わり、不自然な印象を与えることもないでしょう。主文の最後は、結びの言葉で締めくくっても良いですし、省略しても構いません。全体を引き締めたい場合は「草々」「かしこ」と記入します。

署名

署名は、一筆箋を送る人の名前を書きます。氏名をフルネームで書いても良いですし、親しい間柄の人なら「太郎」「一郎」といった名前のみ書いても良いでしょう。一筆箋は略式のものなので、改まった手紙には相応しくありませんが、写真やプレゼントに添えて送るときなどに重宝します。

一筆箋を使うときの3つの注意点

一筆箋を書くときに注意したい3つの項目をご紹介します。どれも大切なので、使う前に読んでおきましょう。

1.絵柄の上に文字を書かない

一筆箋には白無地のタイプのほか、季節の絵柄がデザインされたものもあります。絵柄の上に文字がかかると、読みにくく、雑な印象を与えてしまうことも。書き始める前にどこで改行するか目安をつけておきましょう。

2.一筆箋は品物を送る場合にのみ使う

一筆箋は単独では送らず、品物に添える場合にのみ使います。例えば以下の品物を相手に送るときです。

  • プレゼント
  • 出産祝い
  • 返却物
  • 謝礼
  • 旅行のお土産
  • 写真
  • 案内状

品物に添えて、ちょっとしたメッセージを相手に伝えたいときに便利です。

3.一筆箋は一枚が原則

枚数は一枚が原則です。二枚になるようなら便箋や封書を使います。一筆箋はメモよりも重く、ハガキやカードよりも軽い位置づけと覚えておきましょう。

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