昇進祝い(栄転祝い)の手紙の書き方|文例つき

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
昇進祝い(栄転祝い)の手紙の書き方|例文つき

昇進や栄転は、本人だけでなくその家族にとっても喜ばしいこと。お世話になったお礼、今後の活躍や健康を祈る言葉を伝えるのはもちろん、家族へのねぎらいの言葉も忘れずに書き添えましょう。

また、昇進祝いや栄転祝いの手紙を送る相手は、多くの場合、ビジネス上の関係者。形式に従って、格調高く、かつ簡潔な表現を心がけて書き記すことが大切です。

ここでは、昇進や栄転祝いを贈るときのマナーや書き方についてご紹介します。上司や先輩、取引先関係者に送るときの手紙の文例もお伝えするので、書くときの参考にしてくださいね。

昇進祝い(栄転祝い)の手紙を書くときのマナー

まずは昇進祝い・栄転祝いの添え状を書くときのマナーや注意事項を理解しておきましょう。押さえておくべきポイントは以下の3点です。

昇進・栄転・異動の違い

会社から辞令が通知されたとき、その人事が昇進・栄転・異動のどれにあたるのかを理解しておくことが大切です。役職が上がっていれば「昇進」、転勤の場合で降格でなければ「栄転」とします。本人にとって望ましくない異動や左遷と推察されるときは「異動」や「転勤」の言葉を用い、お祝いの言葉を省くのがマナー。辞令の内容が左遷と思われるときに、お祝い状を送るのは大変失礼です。注意しましょう。

昇進祝い(栄転祝い)の手紙を送る時期・送り先

手紙を送るタイミングは、昇進や栄転のお知らせがあった日から一週間以内までを目安としましょう。できるだけ早く手紙を出すことが大切です。また、取引先の担当者など、先方とビジネス上のお付き合いがある場合、お祝い状の金品を同封・別送するのは注意が必要です。個人の判断で行う場合は、「個人対個人」となるため、相手の会社や部署に送るのではなく、相手の自宅に送るのが筋です。社内規定や会社の習慣に従って対応しましょう。

忌み言葉の使用は避ける

昇進祝いや栄転祝いの添え状を書くときは、縁起の悪いことを連想させる忌み言葉を使用してはいけません。例えば「辞める」「流れる」「傾く」「消える」「失う」「終わる」「去る」などの言葉は不吉な印象を与えてしまいます。言葉の選び方には十分に注意することを心がけましょう。その他の忌み言葉については忌み言葉の一覧をご覧ください。

昇進祝い(栄転祝い)の手紙の基本構成

つづいては昇進祝い(栄転祝い)の手紙の構成をお伝えします。お祝い状は、以下の図に示した「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つの項目に分かれます。

昇進祝い(栄転祝い)の手紙の基本構成

  • 前文:取引先や上司などの改まった相手には、冒頭に「頭語(拝啓)」「時候の挨拶」「相手の安否を気遣う挨拶」を書き添えます。親しい友人などの相手には前文を省いて、いきなりお祝いの言葉から始め、ストレートに祝意を示すのが効果的です。
  • 主文:主文で伝えることは「お祝いの言葉」「お祝いごとへの心情」「来訪の予定」「お祝いの金品別送(同封)の通知」の4つです。
  • 末文:「結びの挨拶」「結語(敬具)」を明記します。
  • 後付け:「日付」「差出人」「宛名」の順に書きましょう。日付は文頭から2字下げて、和暦で発送年月日を明記しましょう。宛名には、敬称(様)も忘れず書きます。

昇進祝い(栄転祝い)の手紙の文例

取引先へ送る場合(1)

謹啓 桜花爛漫のみぎり、ますますご活躍の由、お喜び申し上げます。平素は格別のご厚誼にあずかり、深く御礼申し上げます。
 このたびの営業本部長へのご昇進(1)、誠におめでとうございます。これまでのご実績(2)が正当に評価されてのことと、ご同慶の至りに存じます。今後は部署を統括されるお立場として一段とお忙しい毎日になる(3)かと存じます。お身体を大切にされ、ますますご活躍されることをお祈りいたします。
 なお、ささやかながらお祝いの品を別便にてお送りいたしました。ご笑納いただければ幸いです。
 まずは略儀ながら、書中にて心よりお祝い申し上げます。
                                         謹白

文例中の下線部(1)から(3)は以下の表現に書き換えることができます。先方の昇進理由や辞令の内容に応じて使い分けましょう。

  • (1)ご昇進:ご昇格、ご就任、ご抜擢
  • (2)ご実績:ご手腕、すぐれた指導力、卓越した統率力、リーダーシップ、仕事に対する真摯なお取組み
  • (3)一段とお忙しい毎日になる:より一層の重責を担われる、ご苦労もひとしお

昇進祝いの手紙では、昇進理由を想像して書き添えるのが一般的です。ですが高位者に対しては、昇進理由の想像が僭越な行為となる場合もあるので注意しましょう。

取引先へ送る場合(2)

拝啓 薫風の候、〇〇様にはますますご壮健の由、お喜び申し上げます。〇〇支社ご在職中は、一方ならぬご懇情を賜りました。改めて、心からお礼申し上げます。
 このたびは、貴社〇〇支社支社長にご栄転とのこと、誠におめでとうございます(1)。
 支店とは、申すまでもなく、その地域の一国一城。〇〇様は、いわばその一城の城主になられたわけですから、思う存分のご活躍ができるお立場に立たれたことになります。今後、どのように采配を振られるか、期待しているのは、私どもばかりではございません。ワクワクして、拝見させていただきます。
 ともあれ、〇〇様という新たな指揮官を得て、支社の今後一層のご発展は明らかと申せましょう。これから先、どうぞご自愛のうえ、持てるお力を十分に発揮されますよう、お祈り申し上げます(2)。
 まずは書中にてお祝い申し上げます。
                                         敬具

下線部(1)の書き換え例は「毎日のご活躍が評価されてのご昇進(ご栄転)と存じ、衷心よりお祝いとお喜びを申し上げる次第でございます」、(2)は「ご重責を担われることになりますので、今後は一層の激務となりましょうが、くれぐれも健康に留意されたうえ、ご活躍くださいますよう、お祈り申し上げます」などがあります。

取引先へ送る場合(3)

拝啓 春暖の候、◯◯様におかれましてはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は何かとお引き立てをいただき、衷心より感謝申し上げます。
 さて、このたびのご昇進、誠におめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。
 御社がこの五年間に販路を倍増させたこと、そしてその最前線にいらっしゃったのが◯◯課長であったことは、この業界で知らぬ者がおりません。それだけのご業績を引き提げて、御社の重要ポストにお就きになるのですから、傍目にも、鬼と金棒と映っております。
 今後、御社は一層のご発展を遂げられるものと確信しております。弊社も、微力ながらそのご発展の一助となるべく、さらに精進してまいる所存でございますので、さらなるご懇情を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。
 まずは略儀ながら書中にてお祝いとお願い申しあげます。
                                         敬具

先方と密なやりとりを行い、仕事で成果をあげたなどの思い出がある場合は、文例中の下線部を「これまで、互いに手を携えてやって参りましたことが次々と脳裏に浮かんでまいります。よい思い出を、本当にありがとうございました」などと感謝の気持ちを述べるとよいでしょう。

上司・先輩へ送る場合(1)

拝啓 このたびは横浜支社企画部課長へのご栄転、誠におめでとうございます。ご家族のお喜びもひとしおと存じます。
 〇〇主任には入社以来、公私にわたりいろいろとお世話になりまして深く感謝しております。私がここまで来られましたのも、ひとえに主任のおかげであり、今回のご栄転は、さらなる励みになります。
 横浜に行かれましても、健康にだけはご留意され、ますますお力を発揮されることをお祈りいたします。
 今後も変わらぬご指導のほどよろしくお願い申し上げます。〇〇主任とご家族の皆様のますますのご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。
                                         敬具

文例中の下線部は「主任を目標に、いつもうしろ姿を追いかけていた私にとって」と書き換えることもできます。相手とのこれまでの印象的なやりとりを思い出して、ストレートな気持ちを伝えましょう。

上司・先輩へ送る場合(2)

拝啓 このたびは大阪支社企画開発部へのご栄転、本当におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
 ご在職中、〇〇先輩には公私にわたってたくさんのことを教えていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。先輩のご栄転は私にとっても大変喜ばしいことであり、これからの目標にもなります。
 かねてから望んでおられたプロジェクトのリーダーに抜擢され、より一層ご手腕を発揮されると思いますが、どうかこれまで以上にご自愛ください。
 こちらに出張の際には、ぜひともご連絡くださいね。
                                         敬具

親しい先輩でも、頭語と結語は必要。また、プライベートでもお世話になったときは、敢えてそのことも伝えると、一層丁寧な印象となります。

友人へ送る場合

 課長への昇進、本当におめでとう。同窓の私としてはとても誇らしく思います。◯◯くんの実績はもちろん、周りへの配慮や後輩への親身な指導が認められた当然の結果ともいえますね。
 新しい課長に、みんなも大いに期待していると思います。これから、ますます忙しくなると思いますが、お体を第一に、近々、祝杯の席をもうけますので、旧交を深めましょう。

親しい友人に昇進祝いの手紙を送るときは、前文を省略して、率直にお祝いの気持ちを伝えます。今後の活躍や健康を祈る言葉も書き添えましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket